京都府教育委員会教育長　
橋本幸三 殿

日本共産党京都府委員会ジェンダー平等・人権委員会　 たけやまさいこ
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 　 日本共産党京都府会議員団　団長　原田　完
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　　　　日本共産党京都市会議員団　団長　井坂博文

　日頃から、子どもたちに健やかな成長のためにご尽力をいただいていることに敬意を表します。

　昨今、インターネットやSNSで受験生をねらった痴漢行為を煽る投稿がされるなど、大きな社会問題になっています。その後の人生に影響を与える入学試験の日に痴漢加害を行うという極めて悪質で、卑劣な行為を許すわけにはいきません。とりわけ、全国から多くの受験生が訪れる京都府が、痴漢加害を防止するアクションを起こすことは、極めて重要です。

　京都府警発表によりますと、昨年１年間の痴漢行為による検挙件数は67件、一昨年は68件となっていますが、被害の申し出や相談があっても検挙には至らないものはその数倍以上であると推測されます。さらに、「痴漢に遭ったけれど、誰にも相談できなかった」と泣き寝入りしている被害者が大勢いるのが実態です。

　痴漢や盗撮行為は人権侵害であり、被害にあわれた人たちの人生にも深刻かつ多大な影響を与えるものです。こうした犯罪をなくし、だれもが安全に暮らせる社会にすることは、政治や行政の責任であると考えます。

　日本共産党として、JR、私鉄各社、京都市交通局へ、公共交通機関における痴漢や盗撮など犯罪抑止と未然防止の取り組みを行っていただくよう、要望を行ってまいりました。
京都府教育委員会としても下記の内容について検討をいただくよう、要望をいたします。
　　　　　　　　　　

記　

１、高等学校、大学などの受験シーズンでもあり、関係機関と連携し、駅の係員の増員、電車内の巡回警備、警察官による巡回、音声によるアナウンスや電車内の動画、電光掲示板での痴漢の加害防止のための呼びかけなどの取り組みのさらなる強化について、府教育委員会としても関係機関へ働きかけていただくこと。

２、痴漢被害等が発生した場合には、迅速な対応を行うとともに、高校・大学受験に遅刻せざるをえない状況に至った場合、本人から事情を丁寧に聞き取りを行う等、大学とも連携して柔軟な対応を行うこと。

３、児童、生徒へのアンケート調査などで声を聞くなどし、痴漢・盗撮被害に悩むこどもたちの現状を把握する実態調査を行うこと。また加害を生まない対策、学校教育における被害の未然防止のための人権教育の取り組みを強化すること。

以上