日本共産党 京都市会議員団

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議会質問・討論

子育て環境の充実を前にすすめるべき,請願について討論,河合議員

2024.03.27

 日本共産党議員団は、請願第36号「保育・学童保育制度の拡充」を不採択とすることに反対し、採択すべきと考えております。私は議員団を代表し、その理由を述べ、討論いたします。

 本請願は、「真に子どもの最善の利益が保障される」ことを願う立場からの要望であり、本市が行ってきた民間保育園等への補助金削減や学童保育の利用料の値上げなどを見直し、「保育環境をよりよく改善してほしい」という切なる思いから提出されたものです。

 本請願が2万58人もの方からの署名と共に提出されていることが願いの切実さを示しています。行政も議会も重く受け止めるべきです。

 具体的には、「民間の保育園等職員の処遇・労働条件を市営保育所と同等にすること」「保育園等の定員割れ対策として、定員払い制、すなわち在籍児童数ではなく定員に基づく運営費給付を実施すること」「各行政区においての市営保育所の堅持・拡充」「学童クラブの詰込みや大規模化の解消」「保育園や学童保育での保護者負担の軽減」「3歳児健診の実施時期の改善」を求めています。どれも保育・子育てに関わる保護者やそこで働く方たちの現状、実感から出された必要な要望です。

 民間保育園の職員給与については、現在の仕組みの下で、賞与カットや昇給停止など実質給与が下がる実態を当局も認めています。調理師配置が3人目からは非正規給与しか支給されない中で、これまでのような給食が実施できない実態を党議員が質しましたが、当局は「各園の方でどういう処遇をされるかということをご判断いただきたい」と答弁しました。あまりに無責任ではありませんか。民間保育園についても保育の実施責任は京都市にあります。各職員の給与や処遇がどうなっているかに責任を持たない現状は大問題です。本請願にある「保育園等の処遇労働条件について市営保育所と同等にすること」との要望は、保育を安心して行うためにも、本市の責任で職員が働き続けられるようにすることを求めているのです。

 また、学童保育について、本市は1施設200人、300人と大規模化した学童保育では職員の負担が大きいと、職員の負担を軽減する予算を計上していますが、負担が大きいのは職員だけでなく、そこで過ごす子どもたちも同様です。当局は、国が示す1人当たりの面積基準1.65㎡を満たしていることで「よし」していますが、実際には、登録児童に見合った広さでなく、出席率をかけて算定した広さとなっているため、子どもたちがひしめき合っています。現状では、のびのびと放課後を過ごしたいという「子どもの権利」は保障されていません。100人、200人、300人もの大規模な学童保育所・児童館は分けて、新たな施設を整備してほしい。これは、切実な願いであります。

 そして、請願にある保護者の負担軽減、この必要性については、請願審査において他の議員からも賛同の意向も出されていました。子育て世帯の願いである保護者負担の軽減は一刻の猶予もありません。

 保育や学童保育、子育ての環境が向上すること、何よりも子どもの最善の利益を保障することは本議会としても求めていることではないでしょうか。本請願採択に足る条件は十分であります。本請願を採択し、子育て環境の充実を前にすすめるべきです。先輩、同僚議員の賛同を求めまして、討論としたします。ありがとうございました。