日本共産党 京都市会議員団

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議会質問・討論

健康保険証廃止の撤回を,請願について討論,玉本議員

2023.09.29

 

 日本共産党京都市会議員団は、請願第7号「健康保険証廃止撤回の要請」の不採択に対して、反対する立場を表明しておりますので、私は議員団を代表し、討論いたします。

 現行の保険証を2024年秋に廃止し、マイナンバーカードに一体化させることになっていますが、現在においても、カードそのもののトラブルが続き、マイナ保険証として、不具合や問題が山積している状況にあります。そもそも、マイナンバーカードの取得は任意であり、申請しない方があって当然であります。また、申請したくても、心身の状況により、申請が困難な方もおられます。

 一方で、健康保険証は被保険者に交付することは当然であります。つまり、国民全員が取得することができないマイナンバーカードに、国民全員が必要な健康保険証を一体化すること自体に無理があります。

 しかも、厚生労働省の調査で8月24日に、協会けんぽ等の保険証番号が、約77万人もマイナンバーと紐づけが済んでいなかったことが判明しました。紐付けがされていなければ、当然、保険証の代わりになるマイナ保険証も作れない状況だったということであります。国民健康保険証や後期高齢者医療については住民基本台帳を基に紐づけはされていますが、すべての保険の足並みが揃っていない状況で、健康保険証を廃止することはすべきではありません。

 マイナンバーカードについて誤登録や資格確認の運用上トラブルが続く中、不具合に対して、国は次々と対応策を提案してきており、制度そのものが複雑化することが予測されます。保険証の代わりに交付する「資格確認書」も当初は有効期限1年としていましたが、5年にすることや職権発行もできるようにするなど運用方針の見直しの検討がされています。マイナンバーカードの発行に対しては、写真を含め規格外の扱いやマイナ保険証取得者に対しても、「資格情報のお知らせ」の発行を検討する等など、マイナ保険証のメリットとしている事務手続きの簡略化とはならない状況が明らかになってきていると言えます。現行の保険証を存続することこそが、必要な医療を受けられる保障となります。

 今議会には医療現場で市民の命と向き合い、日夜ご奮闘いただいている京都府保険医協会から「健康保険証廃止の凍結の要請」の陳情が出されていました。「8月に行った医療機関調査第2弾では、オンライン資格確認の画面に健康保険証の券面と異なる負担割合が表示されていたという事例が30医療機関から報告されており、全国では978医療機関に上る。誤表示により窓口では確認作業などの業務が増加しており、患者とのトラブルも生じかねない。間違った負担割合で保険請求したことによるレセプト返戻も生じることになる」というご意見でございます。医療現場の声を重く受け止めるべきです。ただでさえ、医療現場は新型コロナウイルス感染症・季節性インフルエンザの感染拡大による対応も含め、日常業務に追われています。保険証がなくなることにより医療現場が混乱することは絶対に避けなくてはなりません。

 さらに、介護施設など福祉施設の関係者から「マイナ保険証と暗証番号、資格確認書も含めて、管理を求められるが、入所利用者さんが急に体調を崩された時の受診や、夜間体制の時等に扱うのは困難だ」とこういった声がたくさん出ています。福祉現場に与える影響も考慮する必要があります。

 最後に共同通信が7月に全国の市区町村に実施したアンケートでは、保険証の廃止方針に対して4割超が「延期」を求めていると報道しています。京都市及び京都市会としても、国の対策を見守るだけではなく、来年秋予定の保険証廃止にストップをかける必要があることを申し述べまして、請願不採択に対しての反対討論とします。