日本共産党 京都市会議員団

メニュー

お問い合わせ

最新情報

2026年度予算一般会計予算等に反対討論,西野さち子議員

 日本共産党京都市会議員団は、議第1号2026年度京都市一般会計予算、議第3号国民健康保険事業特別会計予算、議第4号介護保険事業特別会計予算、議第5号京都市後期高齢者医療特別会計予算、議第19号職員定数条例一部改正、議第30号京都市国民健康保険条例の一部改正、議第56号介護保険条例の一部改正に反対の態度を表明しておりますので、その理由を述べ、討論します。

 2026年度予算の中には、小学校給食費の完全無償化や遠距離通学費補助の充実、学校体育館の空調整備・更新、学校トイレへの生理用品の設置拡大、加齢性難聴者の補聴器購入助成制度創設、民泊・簡易宿所の規制強化など、長年の市民運動と世論が実ったものも含まれている点、第三児童福祉センター設置の検討開始を表明されたことは歓迎します。しかし、予算・新京都戦略改定版について、問題がありますので、以下の3点の理由から反対討論をします。

 反対する第一の理由は、「新京都戦略」で「市民生活第一」を掲げながら、市民のいのちとくらしを守る立場に立った予算とは言えないからです。国民健康保険料は今年度から5年連続の値上げありきの予算になっています。昨年度の財源不足分67億円を解消するためと言いますが、なぜ5年間で解消しなければならないのか、根拠がありません。あと15億円を繰り入れれば来年度の値上げは回避できます。財政調整基金や公債償還基金などの活用をすることで財源はあります。異常な物価高騰に苦しむ市民生活を支援するためにも、国民健康保険料の値上げは撤回すべきです。また、今回の国保料の値上げの中には、政府が進める「全世代型社会保障改革」として、子ども子育て支援分8億円が含まれています。子育て世代を支援するとしながら、国民健康保険や後期高齢者医療保険に、なぜ子ども子育て支援を転嫁しなければならないのか。子育て世代や高齢者にまで負担を押し付けるもので、認められません。また、被用者保険の適用拡大による影響については、国がそれに見合った財政支援をすべきです。

 また、介護保険条例の改正で国の給与所得控除の引き上げによる影響で、本来なら保険料を引き下げるべき被保険者に引き下げを行わない措置が示されています。下がる保険料は下げるべきです。保険料の引き下げを行った場合の必要な予算3億円は国が責任をもって財政措置をすべきです。そして、物価高騰対策として、市民の暮らしを応援すべき予算を、デジタル地域ポイントでの給付にしてマイナンバーカードの普及促進に利用するやり方は、市民の差別化、分断につながります。制度の見直しを求めます。

 反対する理由の第二は、まちづくりの問題です。京都駅北側を45m・60mへの高さ規制の緩和を行おうとしています。そして、すでに大幅な規制緩和が行われた京都駅南オフィスラボ誘導プロジェクト・サウスベクトルでは、一部を45mに規制緩和したうえ、企業への補助金を最大3億円もの大判振る舞いし、企業誘致を促進しています。このことは「新景観政策」を反故にし、景観と住環境の破壊につながるものです。その結果、さらなる地価の高騰を招き、地域住民が住みにくい、住めないまちになっています。さらに、開発中心で高さなどの規制緩和では京都のまちも住民生活も守れませんし、この開発によるエネルギー消費は地球温暖化を進めることになり、京都市の環境政策とも整合性が取れていません。また、市営住宅についても、ZEH基準を引き上げ、空き部屋の改修をすすめ、市民が住める市営住宅にすべきです。「こと×こと」などを推し進めるのではなく、特に応募率の高い市営住宅は市民入居を優先すべきです。

 観光政策については、呼び込み型ではオーバーツーリズムは解決しません。市長総括質疑でも「京都市にとって、大事な産業であり、地域と調和・両立する観光をつくっていくことが大事。一部の時間帯・場所によって集中・混雑が起きていることにより、迷惑をこうむっている市民がいるのも事実」と答弁されました。それならば、民泊・簡易宿所の増加で、市民の悲鳴が上がり続けている現状への早急な対策をすべきです。民泊・簡易宿所の規制強化を急ぐべきです。先般、共産党市会議員団は民泊・簡易宿所の規制強化について、提案を発表しました。すでに他都市では実施されている、住居専用地域でのゼロ日規制や管理者常駐、密集市街地・細街路などでの立地規制、観光客の総量規制に踏み出すことを求めます。

 無駄と環境破壊の北陸新幹線京都延伸計画について、市民の理解と納得が得られていない以上、市長は、はっきりと中止の立場を表明すべきです。豊富な地下水への影響など5つの懸念の解決と同時に、5兆3千億円ものムダ使いより、公共交通の不便地域解消にこそ税金は使うべきです。

 反対理由の三つ目は、新京都戦略で「行財政改革計画」からの転換としながら、2027年度までに130人の新たな職員削減を見込んでいるからです。委託化で削減が見込める数としていますが、公務の民間委託化や会計年度任用職員を増やすことは、低賃金とワーキングプアを生み出します。正規の職員を増やし安定した雇用を拡大することこそが、市民に責任を持つ公共の役割です。技能労務職員の退職不補充は、技術やノウハウの継承が難しくなります。見直すべきです。さらに、南部消防指令センターについても、南海トラフによる大災害の危険が叫ばれているときに、京都府南部の指令センターを1か所にして、職員も118人から79人に削減するこの計画は、災害時の通報対応能力や広域的対応の迅速化に影響が出ます。消防体制を弱体化させる方針は撤回し、国や京都府の消防広域化反対の立場を表明すべきです。

 最後に、喫緊の課題である地球温暖化対策の取り組みが不十分だということを指摘します。大気中にたまり続ける温室効果ガスは、早急に削減する必要があります。今議会に温室効果ガスの削減目標の改定案が出されていますが、前倒しの削減計画の見直しは一定の評価はできます。しかし、この計画では遅すぎます。京都市には、できることはまだまだ残されています。公共施設への太陽光発電設備の導入拡大など、重点的に予算を増やし、取り組む必要があります。また、地球温暖化防止に逆行する火力発電所は早急に止める必要があります。京都市は株主の立場で関西電力に対し、火力発電所の廃炉と原子力発電所特に老朽原発は止めることを強く求めるべきです。

また、アメリカとイスラエルが起こしたイランへの大規模な軍事攻撃は、多数の民間人や子どもたちの命を奪い、世界のエネルギーに対しても大きな影響が及んでいます。国連憲章も国際秩序をも無視をするこの行動に、声を上げる必要があります。精華町の祝園に日本一大きな弾薬庫の整備、舞鶴港のイージス艦へのトマホーク配備、経が岬のレーダー基地など、京都府には陸海空自衛隊の基地整備が進められています。今ほど我が国の平和憲法の力を再確認すべき時はないのではありませんか。平和憲法を守り、憲法を暮らしに生かす政治が求められていることを述べて、反対討論とします。