やまね智史議員(伏見区)代表質問,民泊・簡易宿所,公共交通,補聴器
〈代表質問の大要を紹介します〉
伏見区選出のやまね智史です。私は日本共産党京都市会議員団を代表し、玉本なるみ議員、えもとかよこ議員とともに質問します。
1.住環境と景観破壊の巨大開発中止、本気のオーバーツーリズム対策を
はじめに、住環境と景観破壊につながる巨大開発をストップすること、本気のオーバーツーリズム対策を行うことについてです。
(1)住環境と景観を破壊する京都駅周辺の高さ規制緩和は中止を
京阪三条駅前に続いて、JR京都駅前でも、ホテルのための規制緩和が行われようとしています。中央郵便局のビル建て替えに伴う「京都駅前プロジェクト(仮称)」では、高さ60mの商業ビルが計画されています。この地域の高さ規制31mに反する内容です。京都市では市民生活への悪影響が深刻化し、京都駅周辺では京都市も「過剰」と認めるほど宿泊施設が集中しているのに、なぜわざわざ規制緩和をしてまで新たなホテルを作るのでしょうか。
1月8日のまちづくり委員会では、京都市が「京都駅前の再生に係る有識者会議」意見まとめ案を報告しました。市民に非公開の下で作られた同まとめ案では、「京都駅周辺にオフィス機能を集積させるため45m・60mへの高さ規制緩和」が打ち出されています。しかしすでに、京都駅南部一帯では、京都市にあるオフィスの5倍の面積を供給するような規制緩和が行われています。その上で京都駅北側、その周辺でも規制緩和を行えば、京都駅への一極集中がますますひどくなる、あるいはオフィスの供給過剰という事態を招くのではないでしょうか。
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加えて、こちらのパネルをご覧ください。上の写真が現在、下の写真が、仮に京都駅周辺で高さ60mのビルが立ち並ぶとどうなるかを示したものです。京都の玄関口に降り立った途端、高い壁に囲まれる。京都らしさと全くかけ離れた風景が広がることになります。
2007年に作られた「新景観政策」は、市内全域で建物の高さを最大でも31mまでに制限する、他都市に類を見ない先進的なものです。巨大マンション建設など「しのびよる破壊に歯止め」をかける、既存不適格の建物は建て替え時に低い高さにする、そうして50年後、100年後の京都を見据え策定されました。それは広範な市民、事業者の声も踏まえ、京都市会においても全会一致で可決されました。ところが、その「新景観政策」に大きく反する計画を、京都市が住民・市民に議論の過程を隠し、特定の事業者の声だけで進めていることは重大です。
いま、物価高騰や建設労働者の不足を理由に、東京でも福岡でも名古屋でも、駅前再開発がとん挫しています。無謀な再開発計画や関連事業に税金投入をするべきではありません。昨年12月には、京都市立芸大の学長・小山田徹さんが、新聞紙上で「高層ビルはいらない」と発言され話題となりました。京都新聞デジタル版が報じた独自アンケートでも高さ規制緩和反対が多数です。住環境と景観を守り、京都が京都であり続けるために、45m・60mへの高さ規制緩和はやめるべきです。いかがですか。
【答弁→まちづくり政策監】 中央郵便局建て替えは検討対象ではなく、都市計画提案も行われていない中、妥当性が判断できる段階にない。有識者会議を特定の事業者の声だけで進めているとの指摘は当たらない。民間の再開発事業への税金投入もしていない。新景観政策は、当初から地域の特性に応じたきめ細やかな高さを設定できる仕組みを設けており、意見まとめ案は無条件の高さ緩和ではなく、様々な公共貢献を前提とするなど、新景観政策の理念に反するものではない。有識者会議の意見も参考にしながら今後適切に判断していく。
(2)民泊・簡易宿所に対するさらなる規制強化を
次にオーバーツーリズム対策、民泊・簡易宿所への規制強化についてです。
私の地元伏見区、伏見稲荷大社周辺では、再び観光客が激増し、住民生活に深刻な影響が出ています。日本共産党が実施した住民アンケートにも、「師団街道や本町通の渋滞がひどく、車での外出や帰宅が困難、緊急車両が通れない時もある」「生活雑貨や生鮮食品を買えるお店がなくなってしまった」「歩きたばこやゴミのポイ捨てがなくならない」などの声が後を絶ちません。とりわけ切実なのは、「もはやマナー啓発だけでは限界だ」との声です。「宿泊施設の深夜の騒音がひどい」「お客が宿泊する現場にスタッフがいない施設は緊急時の対応も杜撰」との声も多数寄せられております。
そもそも京都市が、国の観光立国戦略、大量の観光客・宿泊施設を呼び込む大幅な規制緩和を無批判に受け入れ、誘致を推進してきたことが問題です。昨年来、様々な会派から宿泊施設への規制強化を求める声が出されていますが、日本共産党は、こうした事態となることが分かっていたからこそ、これまでもくり返し、市独自で宿泊施設の立地規制を行うこと、全ての宿泊施設に管理者常駐義務を課すこと等を提案し続けてきました。住宅宿泊事業法制定や旅館業法改正に伴う、2018年の市条例案や条例改正案に対しても、修正案や継続審議を提案してきました。
今回改めて、党市議団として厚生労働省・国土交通省に確認すると、現行の旅館業法においても、「公衆衛生の観点だけでなく、地域の特性・実情に応じて、生活環境の悪影響防止は可能」であること、「個別自治体が制定した条例内容に国から意見を言ったことはなく、事業者が訴訟を起こした事例も把握していない」との回答がありました。つまり、私どもが提案してきた宿泊施設への規制強化は、これまでも、市長のやる気次第で十分可能であったということです。そこで改めて提案します。
①住宅宿泊事業は、家主不在型は市内全域で、家主居住型であっても住居専用地域ではゼロ日規制を行うべきです。そして、和歌山県が要綱で実施しているように、向こう3軒・両隣・裏の家など近隣住民が反対していないことを示す書類提出を、届出の際に求めるべきです。
②住宅宿泊事業及び簡易宿所は、特別用途地区を設定し、住宅密集地・細街路・袋路・連棟・学校施設等の周辺での立地規制を行うべきです。近隣商業地域や準工業地域などであっても、実態として住宅街となっている地域では規制を行うべきです。
③全ての宿泊施設に、駆け付け要件ではなく、施設内への管理者常駐を義務付け、住環境を守るべきではありませんか。さらに、バルセロナのようにゾーンを定めた宿泊施設の総量規制にも踏み出すべきです。答弁を求めます。
【答弁→市長】 民泊による騒音やゴミ出し等に起因する近隣トラブルや地域コミュニティ維持への支障は、深刻かつ速やかに解決すべき課題。民泊の規制強化にあたり、住宅宿泊事業法届出施設と簡易宿所を一体的に規制することが、実効性を確保する上で極めて重要。都市計画手法の活用を含めた広範な立地規制やさらなる営業日数の制限等の検討をすでに開始。法的な整合性の確保が重要で、国との緊密な協議、宿泊施設が周辺生活環境に与える影響の体系的なさらなる調査、外部有識者による専門的な意見聴取等のプロセスを経た上で進める必要がある。総量規制は現行法上規制できず、近隣住民の同意義務付け等の法を超えた規制はなかなか困難だが、今後市民の声を十分に聞き、市会にも報告し、2026年度中の条例改正提案を目指す。
2.差別・排外主義を許さない行政の推進を
次に、差別・排外主義を許さない取組についてです。
京都市では朝鮮学校襲撃事件、宇治市ではウトロ放火事件が過去に起こりました。夏の甲子園に出場した京都国際高校へのヘイトスピーチも問題となりました。そして、昨年の参議院選挙時には、全国で政党が公然と、「生活保護で外国人が優遇されている」「外国人が増えたから犯罪が増えた」など、嘘とデマで外国人への憎悪を煽り、差別と排外主義を喧伝する状況が生まれました。
このような時だからこそ、市長が先頭に立ち、「差別・排外主義は許されない」と発言する、その認識を公に示していくことは、外国籍市民やミックスルーツの方を励まし、差別と分断を許さない機運を高めていく、大きな力となるのではないでしょうか。
昨年11月には全国知事会が、排外主義を否定し、多文化共生社会を目指す「共同宣言」を発出しました。秋田、埼玉、島根、山口、熊本など、少なくない県知事が自らの言葉で発言もされています。京都市会では、市長ならびに市当局から、「相互理解、互いに敬意を払うことの大切さ」については答弁がありましたが、ヘイト行為に対して明確にノーと言うことなしに、相互理解が深まるでしょうか。今改めて、京都市長が自らの言葉で排外主義を明確に否定し、多文化共生社会を目指す決意を内外に宣言することが必要と考えますが、いかがですか。
京都市では外国人観光客が多数宿泊されているだけではありません。京友禅や西陣織などの伝統産業、琵琶湖疏水などの近代建築、阪急の西院・大宮間の建設等には、在日コリアンの皆さんも従事されていました。京都の町には、外国籍市民、ミックスルーツの方々と一緒に、産業や文化を作ってきた歴史があります。また、戦前の韓国併合以来、日本への帰属を強制された人々とその子孫の方々など、歴史的経緯へ配慮が必要な問題もあります。こうした歴史を踏まえ、共に生きる仲間を守ることは、国際文化都市としての責務です。
京都市会では2014年、「ヘイトスピーチ(憎悪表現)被害に対する意見書」を全会一致で採択。その後、2016年に施行されたヘイトスピーチ解消法では、地方公共団体について、「当該地域の実情に応じた施策を講ずるよう努める」ことが明記されました。2018年には市独自の「公の施設等の使用手続に関するガイドライン」も策定されています。また、2022年の最高裁判決においては、ヘイトスピーチが「表現の自由には値しない」と決着がついています。人種によって人を差別することは国連の人種差別撤廃条約に違反することも認定されております。
国際文化都市の京都市でこそ率先した取組を行うべきであり、今こそ、ヘイトスピーチ規制条例を制定すべきではありませんか。
まずここまでの答弁を求めます。
【答弁→総合企画局長】 多様な文化が尊重される社会の実現を目指し、ヘイトスピーチ抑止の啓発をはじめ、差別を許さない環境づくりに取り組んできた。相互尊重に基づく多文化共生の重要性を発信するとともに、来年度に日本人と外国籍の方とが交流し理解し合う機会の充実にも取り組む。国籍等による差別を許さないという本市の姿勢は「京都市国際都市ビジョン」等で明示しており、条例制定は考えていないが、不当な差別が起こらない環境づくりに引き続き取り組んでいく。
【やまね議員】 市長から、民泊・簡易宿所への規制強化について答弁がありました。立地規制はもちろん、火災や急病など緊急時の対応、深夜の騒音など苦情対応を考えれば、全ての宿泊施設に管理者常駐義務を課すことが、周辺住民、旅行者の安全確保にとって決定的に重要です。本市の条例改正においても具体化されるよう重ねて求めておきます。
3.交通不便地域の改善や遠距離通学費補助制度の拡充を
(1)醍醐コミュニティバス運休分再開のために市の努力が求められる
次に、交通不便地域での「生活の足確保」についてです。
昨年7月21日から、醍醐コミュニティバスの運行が、日曜祝日は運休、平日も8時台と18時台で運休となりました。休日にしか買物へ行けない方々に大きな影響が出ており、あるスーパーでは「売上も減った」とのことです。また、朝8時台は通院のための乗客が多く、ある病院では「通院患者が減った」との声も寄せられています。醍醐地域のみなさんの生活の足が奪われ、買物だけでなく、通院にも影響が出ていることは、重大な事態と言わなければなりません。
地下鉄東西線開通に伴い市バスが廃止され、市民のみなさんが声をあげ、地域の努力で2004年(平成16年)2月に醍醐コミュニティバスが走り始めました。この地域で住み続けるためにはバスが必要です。すでに地元では昨年10月以来、コミュニティバス運休分の復活を求める署名が5000筆を超え集まっていると聞きます。
市民が大変な努力をしているのに、京都市が何もしなくていいのでしょうか。元々、京都市のバス事業が廃止され、民間バスに変わっているわけですから、この地域に生活交通の空白をつくるならば、それは京都市の責任だと言わなければなりません。京都市の「地域公共交通計画」にも「市民を支える交通手段の維持・確保」とあります。運休された部分の再開に向け、事業者との連携、市が直接運行することも含め、京都市自身の努力が求められると考えますが、いかがですか。
【答弁→都市計画局長】 利用促進の取組に対する支援等を行ってきたが、運行事業者が運転手を確保できず、やむを得ず減便を判断したと聞いている。将来にわたって地域の足を維持・確保していくため、市民、交通事業者、行政が連携し、主体的に役割を果たすことが不可欠。本市が果たすべき役割はバス事業者への支援。時宜に応じた支援を継続し、地域の生活交通の維持・確保を図る。
(2)交通不便地域の状況改善に向けたニーズ調査を
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パネルをご覧ください。醍醐地域に隣接する、藤城・桃山東・桃山南学区でも、生活の足確保が切実に求められています。この3学区には合計で約1万世帯、2万4000人を超える市民が暮らしていますが、バス停から300m圏外、500m圏外という交通空白・交通不便地域が多く存在します。
昨年、まちづくり委員会の他都市調査で視察した東京・三鷹市では、1回100円で乗れる予約型タクシー(AIデマンド交通)が、住民の生活の足として定着しています。京都市においてもこうした取組について、市内各地の交通不便地域での導入やニーズ調査を行うべきではありませんか。答弁を求めます。
【答弁→竹内副市長】 地域の事情にあった交通手段の確保に向けて、区役所・支所と都市計画局が連携し、市民の声を聞きながら、各地域が共助の取組として主体的に取り組んでいる運行への支援や、各地域の検討状況に応じて、支援制度や他地域での成功事例の紹介等をしている。引き続き、地域にとって最適な交通手段について議論を深め、地域の実情や市民に寄り添った施策を講じていく。
(3)遠距離等通学費補助制度のさらなる拡充で通学費の無償化を
また、桃山中学校区においては、公共交通を利用して通学する生徒が、2024年度で572人中313人(54.7%)にのぼり、「年23000円~28000円にのぼる定期代、通学費の負担軽減を」と求める声が数多く寄せられてきました。新年度の予算案で「遠距離等通学費補助制度の拡充1790万円」が計上されましたが、あと2000万円弱、京都市が負担すれば、公共交通を利用し通学する市立小中学校の児童・生徒の通学費は全て無償化できるのです。教育の機会均等、子育て世帯の負担軽減のため、今こそ「通学費の無償化」を決断すべきではありませんか。
【答弁→教育長】 就学援助受給世帯や学校統合で通学が遠距離の世帯を対象に全額公費負担。通学時に公共交通機関を利用する世帯にも、本市独自で通学費を補助。来年度から、通学費が1ヶ月小学生3600円、中学生5700円の基準額を超える場合、保護者負担額を小学生1800円、中学生2850円に抑え、基準額以下でも半額を補助するなど、より多くの世帯が対象となるよう制度を拡充。現時点でさらなる拡充は考えていない。
4.奨学金返済支援をはじめとする若者に対する支援の強化を
次に、若者の奨学金返済を支援する京都市独自の取組についてです。
私のもとには、奨学金返済に苦しむ若者から切実な声が届いています。「1種・2種両方を満額借り、毎月23000円の返済を20年間」という若者がいます。返済総額は550万円以上です。奨学金を借りた理由は、「4人きょうだいの一番上で親から学費は出せないと言われた。奨学金なら家族に負担をかけないため」とのことでした。親の収入要件で給付型には当てはまらなかったそうです。「今の生活で一番の負担が奨学金返済」「コンビニでホットスナックを買おうかと思ってもやめておこうと思いとどまる。学生時代も社会人となってからも、自分の行動にブレーキをかけている」といいます。
京都府の就労・奨学金返済一体型支援事業は年々利用が増え、昨年度で市内企業185社、市内利用者437名、今年度は1月末時点で206社まで広がっています。9月市会の市長総括質疑では「制度導入企業では社員などから歓迎の声」が上がり、「京都で学ぶ学生さんが京都に残る、担い手確保の観点から効果的」との答弁もありました。わが党はこれまでから、「京都市も府の制度に上乗せを」と求めてきましたが、京都市は「周知に努める」という立場にとどまり、財政負担はおこなってきませんでした。
今回、わが党がくり返し求めてきたように、京都市が1840万円を負担し、事業者負担を軽減することは前進です。同時に、対象期間を延長する、あるいは市独自で若者を直接支援するなど、直接本人負担を軽減する制度構築も必要ではないでしょうか。「大学のまち」を掲げる京都市が先頭に立ち、若者を借金漬けから解放する抜本的な支援を強めるべきです。答弁を求めます。
【答弁→総合企画局長】 ふるさと納税を活用した、大学の実情に応じた学生支援など、市独自の取組を進め、奨学金等の直接的な経済支援は国が対応すべきとの認識で、その拡充を要望してきた。国の修学支援新制度により負担軽減策の充実が図られている。若者への支援充実は重要と認識しており、府の「就労・奨学金返済一体型支援事業」において、来年度から市内企業への上乗せ補助や制度広報の強化を行い、制度導入企業を拡大して若者のさらなる負担軽減につなげる。府域全体の動向も踏まえ、府や府内先行自治体と今後の制度拡充を協議・検討していく。
5.全世代を対象とした補聴器購入費助成制度の創設を
次に、個人の尊厳、クオリティ・オブ・ライフの観点から、補聴器を必要とされている方への支援について質問します。
京都市会には補聴器に関わる陳情が一昨年と昨年の2年間だけで600件寄せられています。今議会に新規事業として、わが党もくり返し求めてきた「加齢性難聴者への補聴器購入助成2820万円」が計上されたことは、長年要望されてきた市民のみなさんの運動の成果です。しかし、要件が厳しく予算額も大変不十分であり、今後は要件緩和、予算額、助成率、上限額の引き上げなど、さらに充実させることを強く求めます。
加えて、昨年、京都市会には「全世代の軽度・中等度難聴者に対する補聴器購入助成の実施」を求める陳情が提出されています。私は今回、難聴を抱える方に直接お話をうかがいましたが、障害者手帳交付に至らない場合でも、「普段の会話が聞き取りづらい」「宅配業者が来たことも気づけない」「英語のリスニングテストはさっぱり聞き取れなかった」「仕事場の上司の指示内容が分からない」「場の空気を壊さないよう聞こえているふりをしている」「仲間といても自分だけ蚊帳の外にいるよう」「人と会うのが億劫になる」など、日常生活や社会生活の様々な場面で、大変な苦労、生きづらさを抱えてこられたことを痛感しました。
昨年9月の陳情審査の際には、京都市からは「本市固有の課題ではない。国がやるべき」「児童は音声言語の習得、加齢性難聴は認知症予防という目的があるが、日常生活の不便さ軽減や円滑なコミュニケーション確保には(補聴器が)必要かどうか、本当に使用効果があるか、公費負担が妥当か、慎重に見極めが必要」「まだ検討する材料が我々には揃っていない」など、難聴者のみなさんの苦しみに寄り添ったものとは到底言えない答弁がありました。
しかし、メディアに登場した耳鼻咽喉科の医師は「難聴があると、年齢に関係なくコミュニケーションが難しくなる。聞こえに不安が出てきたら早い段階で補聴器を使ってほしい。そのためにもより広い年代向けに助成があるのが望ましい」と語っています。
全日本年金者組合中央本部の調べによると、今年1月15日時点で、補聴器購入への助成制度を実施している自治体が551、そのうち18歳以上を対象とする自治体が86、全年齢を対象とする自治体も13、存在します。こうした他都市の取組にも学び、軽度・中度であっても難聴に悩む方々が生きやすい社会を作ることの支援を、京都市行政が行うべきではないでしょうか。全ての人へ「居場所」と「出番」を掲げる京都市の姿勢が問われています。年齢制限を設けず、補聴器を必要としている方、障害者手帳を持たない方々への補助についても実施すべきではありませんか。答弁を求めます。
【答弁→保健福祉局長】 加齢性難聴者への助成は、エビデンスや研究結果、議員や医療関係団体の要望を踏まえ、市独自の制度創設に踏み出したもの。助成上限額3万円は、実施政令市の中で最高額であり、不十分とは考えていない。「聞こえのチェック」の取組により、補聴器が必要な方を的確に把握し、適切な使用を促す。身体障害者手帳対象外の軽度・中等度難聴者を対象に実施することは、科学的知見に基づき、国で議論されるべきものと認識している。
6.近鉄桃山御陵前駅の駅前高架下に横断歩道設置を
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最後に、地元伏見区のみなさんの切実な願いを取り上げます。
パネルをご覧ください。2023年6月、近鉄桃山御陵前駅の駅前高架下に横断防止柵が設置されました。このことにより、通勤・通学等で高架下を歩いておられた方、高架下のお店を利用されていた方、駅前でタクシーを利用されていた足の不自由な方、高齢者の方、藤城・桃山地域など交通不便地域にお住まいの方の利便性が大きく後退しました。
近隣住民の方からは「バリアフリーどころか京都市が新たなバリアを作った」との声も寄せられています。駅に救急車が来た際には、柵があるためにストレッチャーが使えず、担架で運ばざるを得ない事例も起こっております。そもそも当該地は横断禁止の道路ではありません。元々あった人の流れを京都市がわざわざ断ち切ったことに地元では怒りの声が噴出しております。
大手筋と道阿弥町通の交差点西側に横断歩道が新設されましたが、「車両からの見通しが悪く非常に危険」との声も寄せられています。「歩行者の安全を守る」ならば、多くの方が行き来していた近鉄の高架下に横断歩道を設置するべきだったのではありませんか。今からでも遅くありません。地元住民の皆さんの声を真摯に受け止め、横断防止柵を一部撤去し、駅前高架下に横断歩道を設置すべきです。答弁を求めます。
以上、京都市を住み続けられるまちにするため、市民生活に軸足を置き、住民の声を真摯に受け止める市政運営を求め、私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。
【答弁→建設局長】 近鉄桃山御陵前駅付近は、交通秩序の乱れが長年の大きな地域課題だった。大手筋通の無電柱化・バリアフリー化事業の計画段階から府警や地元と協議を重ね、横断防止柵と道阿弥町通の交差点への横断歩道を設置。タクシー乗り場を設置し、安全性・利面性の向上を図っている。高架下への横断歩道設置により横断防止柵が途切れ、地域課題の再発が懸念される。府警は、近接する横断歩道との間隔が短いことから、横断歩道の設置は困難と判断している。
