河合ようこ議員(西京区)代表質問,原油高騰対策,学童保育,洛西地域
2026.05.21
〈代表質問の大要を紹介します〉
西京区選出の河合ようこです。とがし豊議員とともに日本共産党議員団を代表し、市長に質問いたします。
4月に行われた京都府知事選挙で私たちは「つなぐ京都2026」に参加し、藤井伸生候補を先頭に「ケアの対極が戦争」「軍備拡大と原発推進、北陸新幹線延伸は中止に」「住める京都、住みたい京都に」と府民と対話を重ねてまいりました。藤井候補にご支援いただいた皆さんに感謝申し上げます。引き続き「何より命。暮らしに安心を」の願いを実現するために力を尽くしてまいります。
1.戦争ストップ! 物価高騰から暮らし・小規模事業者を守れ
(1)国待ちにならず、市独自で暮らし・中小事業者への緊急支援を
質問に入ります。まず、アメリカ・イスラエルによるイラン等への攻撃・ホルムズ海峡の封鎖等による市民生活と地域経済への影響についてです。
共産党市会議員団は「イラン戦争終結 くらし・営業守る対策本部」を設置し、「市民生活影響アンケート」で、市民や団体・業界の方に実態をお聞きしてきました。医療や介護の現場では「おむつ交換等の度に手袋やエプロンを替えるため使用量が多く、深刻な不足が懸念される」、患者団体からは「透析の治療に必要な人工腎臓が少なくなっている」、建築業の方からは「シンナーや塩化ビニル樹脂やナイロンなどが40%以上の値上げ。建材企業から受注制限や数量制限を言われて困っている」「受注停止で仕事ができない。死活問題だ」との声があがっており、京都の伝統産業である友禅や西陣織の業界では以前からの厳しさに拍車がかかり業界そのものが壊滅しかねない事態です。このほか福祉、製造業、小売業、運輪、自動車販売、農林業、印刷、浴場、服飾、クリーニング、理美容、飲食業等、ありとあらゆる分野と市民のくらしに深刻な影響が及び、先が見通せない事態に不安が広がっています。
にもかかわらず、5月市会には原油高騰等への支援の補正予算が提案されていません。党議員団は5月12日、8項目の緊急対策を市に要望しました。政府はようやく補正予算の検討に入ったと報じられていますが、 電気・ガス・ガソリン等の家計支援だけでは不十分です。補正予算待ちにならず、消費税の5%減税や物価上昇分を年金・福祉給付に反映させる支援など大胆な対策を国に求めること、商工会議所に設置した中小企業向けの相談窓口だけでなく、区役所・支所などに「総合相談窓口」を設置すること、市自らが現場に出向いて個人・中小事業者の影響調査を行い、実態に即して、国に対する緊急要望はもちろん、本市として緊急の対策を早急に行うべきです。いかがですか。
【答弁→市長】 中東情勢の悪化により、原油価格を含む物価の高騰が長期化しつつあることは、市民生活や中小企業の経営基盤に影響を及ぼす重要な課題と認識している。当初予算で計上した物価高騰対策の着実な執行に注力するとともに、国の動向等を注視しながら、補正予算の検討も視野に入れて、時機を捉えた対策を講じていく。消費税減税については、社会保障に要する貴重な財源にもなっていることから、国において慎重な議論が必要と考えている。
公的年金等については、国において物価上昇等を踏まえた改定がなされているが、引き続き生活環境を注視していく。事業者支援については、京都商工会議所に「特別相談窓口」を開設。経済団体や金融機関等と意見交換を実施しており、中小企業の実態把握、情報収集に努め、中小企業の声を京都府とも共有し、国にも届けていく。
(2)アメリカ・イスラエルに対する、一刻も早い戦争終結の要請を
アンケートには「早く戦争を終わらせてほしい」という声が多く寄せられており、日本中でこの声は広がっています。一番の対策は戦争を止めることです。市会が全会一致で採択した「イランを巡る軍事行動の即時停止と平和的解決を求める」決議をふまえ、高市政権が、米国・イスラエルに対し、イランの戦争終結に向けた外交交渉の開始を要請するよう強く求めるべきです。いかがですか。
【答弁→総合企画局長】 この間、国においては、首脳レベル、外相レベルでの働きかけ等を通じて、中東情勢の鎮静化に向けた外交努力が粘り強く続けられている。国家間の外交交渉に関しては、第一義的には国において実施・判断されるもの。自治体同士、市民同士の相互理解・相互尊重を深めること、市民一人一人が日常生活の中で平和について考え、行動することも大切である。2月市会での全会一致の決議の趣旨も踏まえ、世界恒久平和の実現に向け不断の努力を続けていく。
2.北陸新幹線延伸計画は中止すべきと表明せよ
次に、北陸新幹線京都延伸計画について質問します。
京都の地下水や環境、生業などへの影響、資材高騰などによる予算の膨張など、市民の不安は広がっていますが、フルオープンの議論という約束が果たされていないもとで、与党プロジェクトチーム整備検討委員会は国会会期末の7月にもルートを決定するとしています。ところが、同じ大深度地下を掘る東京外郭環状道路事業では、シールドマシンの心臓部とも言える巨大なギアが破断し掘削不能な事態が起こっています。北陸新幹線延伸工事には同じシールド工法が採用されようとしています。市長は、この工法上の課題をどう認識しておられますか。
鉄道・運輸機構が3月に公表した『北陸新幹線(敦賀・新大阪間)京都市周辺域に係る地下水検討委員会報告書』では、京都駅建設にあたって駅の四方を囲む土留壁が地下深く、南北案で45m、桂川案で100mに及ぶことが明らかになりました。地下水の影響について、これまで国交省は「地下水の大局的な流れに影響を与えない」としてきましたが、専門家からは、土留壁が、水を透しにくい「難透水層」を突き破り「地下水を遮断する巨大な遮へい壁になりかねない」「地下水が吹き上がる可能性が高い」と指摘されています。この指摘について市長はどうお考えですか。お答えください。
市長は3月30日の記者会見で「5つの懸念・課題に対して・・市民に対する体感的なところも含めて納得を得られるか・・説明を尽くすことを求めるのが私の職責だ」と述べておられます。「5つの懸念」は、払拭・解消されるどころか、より深まっています。
与党PTが示すとしていた8ルートのB/C・費用便益比は未だに示されていません。にもかかわらず自治体に意見を聞き、5つの懸念に対して回答するどころか、あくまで小浜・京都ルートをゴリ押ししようという与党PTの姿勢は重大ではありませんか。市長の認識を伺います。「小浜・京都ルートは断じて認められない」と言うべきです。いかがですか。今こそ「北陸新幹線京都延伸計画は中止せよ」と表明し、昨年5月の市会決議にもあるように、北陸新幹線延伸より地域公共交通としても重要なサンダーバードの拡充こそ求めるべきです。いかがですか。ここまでの答弁を求めます。
【答弁→総合企画局長】 北陸新幹線は、日本海国土軸の一部を形成する重要な国家プロジエクトであり、国策としての意義については十二分に認識している。現在、国において、8つのルート案について再検証をされているところであり、個別のルート案やその工法について意見を申し上げる段階にはない。国政の動向を注視していく。京都市内を通るということであれば、地下水への影響等、5つの懸念・課題について、市民の皆様の体感的なご理解・ご納得をいただくことが不可欠だと考えている。サンダーバードについては、多くの市民に愛着を持って受け入れられており、JR西日本にはその思いを受け止めていただきたい。
【河合議員】 イラン戦争の影響は一刻の猶予もない状況です。現場の声を掴み、直ちに本市として対策をとるよう重ねて求めます。
3.大規模学童の解消、児童館の増設と職員の処遇改善を
次に、学童保育・児童館について質問します。
少子化が進む中でも、学童保育の利用は増え続けています。本市はこれまで、児童館に併設する形で学童保育を整備してきました。目標とした130館が整備完了した2013年の学童保育登録児童は9,239人、今年4月1日で18,157人と約2倍にもなり、児童館の図書室も静養室も仕様を変えて学童保育室になっています。児童館は0歳から18歳までの児童や子育て中の保護者が利用できる児童福祉施設ですが、長期休業中は朝から学童保育に使うため、普段実施されている乳幼児対象の事業や自由来館を制限せざるを得ない状況です。また、登録児童が200人以上の学童保育施設は10箇所に上っています。施設外クラスや分室が増えていますが、場所が本館と離れているため職員の新たな負担も生じています。人数が多すぎてしんどくてやめていく子もあると聞きます。先日、児童館の大規模学童保育を視察し、お話を伺いました。晴れた日で、子どもたちは運動場や屋上でドッジボールなどを楽しんでいました。しかし、雨の日や真夏の炎天下ではそうはいきません。昨年の夏は酷暑で「一度も外に出られなかった」と言っておられました。
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子どもが過ごす空間について、本市は登録児童数に平均出席率をかけた人数で必要面積を算定しています。平均以上の出席の場合は基準以下の広さだということです。登録児童数を基準にしている広島市との比較をご覧ください。違いは明らかです。本市は「国が言う一人1.65㎡の面積基準は満たしているので問題なし」と言いますが、あまりに狭すぎます。子どもがのびのび過ごせる空間を保障すべきではありませんか。最低でも登録児童数を基準に面積を確保すべきです。そして、本館と離れている分室は単独の学童保育所とするなど、学童保育所を増やすべきです。いかがですか。
児童館については、予算委員会審議で、不登校児童の居場所として活用するという提案もされていましたが、本市は目標の130館を設置して以降は児童館を整備していません。児童館の役割が発揮できるようコミュニティの単位とされている小学校区に1か所は児童館整備をすべきです。いかがですか。
学童保育・児童館は、コロナ禍も事業継続が求められたことが示すように「保護者の就労を保障し経済活動を支え、放課後の生活の場として子どもの豊かな育ちの保障に欠かせないところ」です。しかし、職員の処遇はあまりにも低く、働き続けることも、退職した職員の補充にも困難を極めています。学童保育・児童館職員に求められる専門性から考えても、更なる処遇改善・給与引き上げを国に求めるとともに、本市としても更に引き上げるべきです。いかがですか。
そして、30年間続けてきた労働組合との団体交渉を拒まず、一刻も早く再開するよう求めておきます。
【答弁→子ども若者はぐくみ局長】 学童クラブについては、国基準の面積確保や職員配置を遵守している。大規模学童については、登録児童数が200名を超える場合や分室を運営する場合の加算や、施設外クラスの加算を新設するなど行ってきた。児童館については、平成25年に目標の130館を整備し、「乳幼児親子のつどいの広場」を41か所確保している。児童館を新たに整備する予定はないが、学童クラブ未設置学区への対応など、子育て支援機能の充実を図っていく。
職員の処遇改善については、この10年間で1人当たり年100万円を超える委託料の増額を実施した。今後も、国に更なる財政支援を要望し、運営体制の充実に努めていく。
4.敬老乗車証制度を元に戻し、西京区内の民間バスへの適用拡大を
次に、敬老乗車証について伺います。
高齢者・市民の「宝物」=敬老乗車証を本市は「行財政改革」の的にし、予算を25億円も減らしました。市民の負担金は物価高騰の最中に3倍、4.5倍に増えた上、交付は「75歳から」に後退、総所得700万円以上の方は対象から外すというとんでもない制度改悪を強行しました。利用者は改悪前2021年度の142,652人から2024年度は104,529人と約4万人も減りました。物価高に見合わない少ない年金の上、医療費や介護・後期高齢者医療の保険料などの負担が増える中、「交付をあきらめ、外出を控えている」との声も聞いています。「制度を元に戻してほしい」という議会陳情が相次いでいるのに、本市は「制度見直しは市民に理解されている」として、全く改善しようとしていません。あまりにも冷たいのではありませんか。
東京都はシルバーパスを2万510円から1万2千円に引き下げ、荒川区は更に千円に負担軽減され、名古屋市は「値下げで利用拡大と高齢者の健康増進を目指す」など、積極的施策に踏み出しています。市長が「居場所」と「出番」と言われるなら、せめて2021年度の制度に戻し、多くの高齢者が敬老乗車証を利用し安心して出かけられるようにすべきです。いかがですか。
また、洛西地域では2023年10月から民間バスへの適用が拡大されましたが、適用される地域・バスの区間が限定されています。民間バスが3社も走っているのは西京区の特性であり、市バス・民間バスあわせてくらしの足となっている状況を考えれば、敬老乗車証は、区内全域で、すべての民間バスに使えるようにすべきです。いかがですか。
【答弁→保健福祉局長】 本制度は昭和48年、高齢者の社会参加支援を目的に開始した福祉施策。当時と比べ、平均寿命は11歳伸び、市税負担は3億円から17倍の52億円まで増加。他の政令市7市が制度を廃止または持たないなかで、制度を将来にわたって続けていくために見直した。見直し後も全利用者の6割以上が年額9千円の負担でフリーパスを利用できる。中高生の市バス・地下鉄定期券の1割未満。また今月から敬老バス回数券の新設や民間バス敬老乗車証の適用地域を拡大し、利便性向上を図り、申請手続きを支援するコールセンターを新設し、利用が促進されるよう取り組んでいる。
民営バス敬老乗車証は、民営バスを利用しなければ利便が確保できない特定の地域の路線と区間に限定しており、民営バス全線に適用する考えはない。
5.公共交通、学校跡地活用など、住民要望に添った西京のまちづくりを
(1)住み続けられる西京区・洛西地域へ、市バス路線の拡充、運賃の値下げを
次に、公共交通の充実、西京区・洛西のまちづくりについてです。
西京区は右京区から分区して50年。市内西部の自然豊かなところです。人口減少・高齢化なども影響し、ここ10年でスーパーの閉店や開業医の閉院が相次ぎ、バスは減便・廃止され、最近では高島屋洛西店閉店の報道等もあり、「住み続けられるのか」という不安が大きくなっています。
西京区のまちづくりは、交通問題を抜きには語れません。「市営地下鉄が開通する」という約束も果たされない中、バスは通勤・通学はじめ暮らしに欠かせない区民の足です。しかし、運転士不足の中、赤字路線である等を理由にバスの減便が相次いでいます。均一運賃区間外で高い運賃負担など、もともとあった市内中心部との格差が解消されるどころか、西京区内のバス運賃は更に値上げされました。「市民優先価格と言うけど、まず西京区の運賃を下げてほしい」との声があがっています。
大原野地域では数少ない阪急バスの路線が廃止され、「これまでもバス停まで遠かったけど、バスがなくなって困っている」「デマンドタクシーが要る」との声や、嵐山東学区では嵐山に向かう路線は満員で座ることもできず、買い物の行き帰りに苦労されており「市民がバスに乗れるようにしてほしい」という切実な声をお聞きしています。
市長。西京区の路線再編や減便、運賃値上げによる影響など住民の意見・要望を本市が具体的に聞いて、くらしに必要な路線を確保すべきです。また、2024年6月に値上げしたバス運賃を引き下げ、さらに、バス乗り継ぎを無料にすべきです。いかがですか。
高島屋洛西店の突然の閉店報道は非常にショックでした。「何とか残してほしい」と店の存続を求めて有志の方が署名を呼びかけられました。「洛西のシンボル」「せめて1階だけでも残してほしい」「地下鉄が来ていれば高島屋は存続できたのではないか」「ラクセーヌにも影響が出る」「ニュータウンがますます寂れる」などの声とともに、2156筆の署名が寄せられ、本市に提出されました。私は住民やラクセーヌ専門店、高島屋のテナント店の方などにお話を伺い、住民の高島屋への愛着が強いこと、ラクセーヌと高島屋が共存してきたこと、地域の方の働く大事な場であることを再認識しました。
昨年10月の市長総括質疑の冒頭で、私は市長に対策を求めました。この間、市長は「閉店は誠に残念」と述べられただけです。先が見えない住民の不安は大きくなるばかりです。鉄軌道の整備や市内中心部とのバスの運賃やサービスの格差などの交通課題を本市が解決せず、若い世代が住みにくい街にしたことが高島屋洛西店閉店の大きな要因であり、その責任は市にあります。市長が責任を持って住民の不安を解消すべきことを指摘しておきます。
【答弁→まちづくり政策監】 洛西地域における公共交通について、区役所・支所と、都市計画局が連携し声を聞いている。「洛西地域公共交通会議」において、生活交通の維持・確保や利便性向上について議論している。「洛西“SAIKO”プロジェクト」では、市バス定期券の民間バスとの共通利用化、路線の新設等を実現してきた。洛西地域における運賃改定は、民間事業者の運転手確保にむけた処遇改善のために実施されたもの。事業者が厳しい経営状況にある中、バスの無料乗継は、経営への影響が大きく、解決すべき困難な課題もあるが、引き続き検討していく。
(2)住民の声・意見を活かした跡地活用に
最後に跡地活用についてです。
西京区では現在、川西市営住宅、市立芸術大学、竹の里小学校、西陵中学校が跡地となっています。本市は学校や市営住宅の跡地活用については、民間事業者の提案を募集し、売却・長期貸付を行っていますが、公的な活用こそ求められています。跡地活用について住民の関心・期待は大きいものがあります。西陵中学校の跡地は「子どもから高齢者まで地域住民の居場所、憩いの場に」などの意見が出されています。元竹の里小学校・西陵中学校は、コミュニティの中心で、現在も地域の活動に利用されています。地域の活動での使用継続はもちろん、学校施設をさらに住民に使いやすくすること、跡地は売却せず、住民の声を聴き、話し合う場をもって住民の要望に沿った活用とすべきです。いかがですか。
また、市立芸術大学の跡地は、土壌汚染対策に時間を要するということですので、この期間に、「アートヒル構想」や「芸術・文化の郷」設置の陳情など、住民から既に出されている提案も活かし、市民の意見・提案を出し合い、話し合う場を開くべきです。広大なグラウンドは放置せず、土壌対策が必要な校舎部分とは切り離したものとして、除草・整備し、市民や学生が活用できるようにすべきです。いかがですか。
以上で私の質問を終わります。
【答弁→竹内副市長】 公有地をまちづくりの核として、地域活性化や、にぎわい・交流の創出に取り組んでいる。活用に当たっては、民間活用を含め検討し、市立芸大跡地についても「西京区・洛西地域の新たな活性化ビジョン」を策定し、取組を進めている。同跡地は、再調査を行わなければならない可能性があるため、関係者以外立入禁止としており、グラウンドの開放は困難である。
