日本共産党 京都市会議員団

メニュー

お問い合わせ

議会質問・討論

西京区桂学区に街区公園の設置を,請願について討論,河合ようこ議員(西京区)

2025.10.30

 日本共産党市会議員団は、請願392号「西京区桂学区への街区公園の設置」の不採択に反対し、採択すべきと求めています。私は議員団を代表し、討論いたします。

 本請願は、請願者がお住まいの西京区桂学区に公園を整備してほしいというもので、請願者が参加される団体は、2023年から地域住民の声を集め、市長への要望や本市会に対する陳情もされてきています。

 2023年11月に川西市営住宅が廃止され、この住宅の1~2階部分に設置されていた西京区保健福祉センター別館もその後機能が移転され、現在、市が所有する跡地となっています。廃止された川西市営住宅には約1000㎡の団地内広場がありました。遊具もあり、春にはお花見を楽しめる桜の木も植えられており、地域の方は「団地広場」「川西児童公園」と呼んで、子どもからご高齢の方までが利用される大事な場所となっていました。50年以上もの長きにわたり地域の方に愛されたこの地を売却せず、せめて「団地広場」くらいの広さの公園を整備してほしい、これは当たり前の願いです。桂学区自治連合会から京都市に2023年度に出された学区要望では、「みんなの公園、憩いの場所」「大人、高齢者、子ども、身体に障害を抱えた人が楽しめる場所」「小さなお子さんから高齢者が楽しめる場所」といった内容を求めておられます。

 市営住宅から60世帯が移転されたので、この地に「新しい住民、とりわけ若い世代に住んでいただきたい」という地域の声があり、当局としても「跡地は戸建て住宅などの建設を考えていきたい」と言われています。若い世帯に住んでいただくという点でいえば、子育て世代の方は、家の近くに保育園や幼稚園、学校、児童館そして公園があるかどうかを基準にして住居を選ばれています。「公園があるから引っ越してきた」と言っておられる方が現におられます。川西市営住宅跡地は、近くに保育園や幼稚園、児童館や老人福祉センターがあり、学校も駅からも比較的近いところですので、ここに公園が設置されることによって、より魅力的な住みたい場所になるのではありませんか。このことは、本市が進めようとされている施策と全く矛盾しません。

 また、委員会審議の中で当局は「これ以上、新たな公園を整備をすることは困難」だと答弁されていますが、本市は「緑の基本計画」で今年度末までの公園面積目標を「市民一人当たり10㎡」とされています。現状は、この目標の半分でしかありません。市有地である川西市営住宅の跡地を活用し、新たな公園整備を進めることは本市が掲げる目標達成に向けても当然のことではありませんか。

 法律上、宅地開発の際には、その開発面積の3%は公園整備をしなければならなくなっており、整備された後は本市が管理するんだとも言われています。しかし、それでは最低168㎡にしかならず、約1000㎡だった「団地公園」と比べてあまりにも狭すぎます。他会派の方から「民間事業者に公園面積を広く確保してほしいと市から要請を」との質疑もありましたが、市内でこの3年間で民間事業者により宅地開発された面積は106691㎡に対し、開発に伴って整備された公園の総面積は4418㎡、平均4.1%です。大半が開発面積の3%にしか公園を整備されていません。川西市営住宅跡地も、民間に売却したのでは、請願者が望んでおられるような広さの公園を期待するのは難しいのではないでしょうか。だからこそ、請願者が現にある桂学区の公共資産・公共空間を売却しないでほしいと求められているのであり、この跡地は売却せず公園として整備すべきです。

 公園整備は、高齢者から子どもたちの願いであり、京都市が市民の願いに応えて公園整備を進める立場に立つことこそ求められています。子どもたち、子育て世代の皆さん、ご高齢の方も含め、桂学区にお住まいの皆さんのために、本市会として、本請願を採択すべきであります。

 同僚議員の皆さんの賛同を求めまして、討論といたします。