国民健康保険財政への国庫負担の増額を,意見書について討論,河合ようこ議員(西京区)
2025.06.06

日本共産党市会議員団は、自民党議員団、維新・京都・国民議員団、公明党議員団、民主市民フォーラム議員団、改新議員団の共同提案である「国民健康保険制度に係る財政支援の拡充等を求める意見書(案)」に反対し、日本共産党議員団提案の「国民健康保険財政への国庫負担の増額を求める意見書(案)」に賛成しています。私は議員団を代表し、討論いたします。
「国民健康保険制度は、「『国民皆保険』の根幹を担う重要な医療保険制度ですが、被保険者に高齢者が多く、中・低所得者の加入割合も高いなど構造的な問題があり、財政基盤が極めて脆弱です。昨今の物価高騰と相まって、被保険者の負担は更に増大しており、加入者に過酷な負担となっている保険料を引き下げるための財政支援が必要です。
ところが、国は「保険料水準統一加速化プラン」を策定し、2029年度までの保険料水準統一化で、より高い保険料を強いる方向へ誘導しようとしています。本市は、物価高騰で市民生活が厳しさを増し、医療の受診控えも起こっている中で、ただでさえ高い国民健康保険料を10%以上も引き上げました。さらに、これから5年間毎年値上げを計画しています。全国に先駆けて保険料完全統一を大阪府では、保険料が大幅に引き上げられ、全国の他都市と比べても際立つ高額となっています。
自民党などの意見書案では、「医療保険制度の一本化も含めた医療保険制度の抜本的改革に向けた議論を進めるよう要望するとともに、改革を実現までの間、国庫負担の拡充」とされています。医療保険制度の一本化で、国民健康保険の構造的な問題の解決、保険加入者に過酷な負担となっている保険料引き下げにはつながりません。よって反対します。
わが党提案の意見書案は、「国民健康保険財政への国庫負担の増額」、この一点を求めています。全国知事会や市長会・町村会からさらなる公費の投入が必要だと国への要望が続けられているように、今、国が行うべきは、制度創設当時からは大幅に引き下げられている国庫負担を早急に思い切って増額し、自治体国保財政を支援することで被保険者の重い保険料負担を軽減することではありませんか。市民のいのちと健康を守るために、この一点で一致して、京都市会として意見書を上げることが今、求められています。同僚議員の賛同を求め、討論と致します。