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議会質問・討論

加藤あい議員(左京区)代表質問,「行財政改革計画」撤回,生活保護,団地再生

2023.10.03

〈代表質問の大要を紹介します〉

 左京区選出の加藤あいです。日本共産党市会議員団を代表し、河合ようこ議員・えもとかよこ議員とともに市長に質問いたします。
 10月からの物価高騰でくらしがさらに厳しくなっています。岸田政権は経済対策を打ち出しましたが、肝心の消費税減税はなし、インボイス制度の中止の声にも背を向けています。一方で、5年で43兆円もの大軍拡、そして、大阪・関西万博を推進。万博・カジノは建設費が大膨張し、総事業費1兆円を超しますから、「異次元」の国民負担とはこのことではないでしょうか。先般、日本共産党は経済再生プランを発表しました。日本経済の低迷の解消は内部留保を膨らませた大企業への適正な課税と、そこで働く方を含めた労働者への分配、社会保障の充実でこそ実現できます。国の政治を「もとから変える」ために全力を尽くす決意を申し述べて質問に入ります。

1.2022年度決算77億円の黒字は市民に還元を

 まず、2022年度の決算について述べます。77億円の黒字決算とのことですが、その要因の多くは歳入です。現に、自治体の標準的「収入」である一般財源収入は当初予算と比べて137億円も増加しました。コロナで「リーマンショック並みの大幅な税収の落ち込みとなる」との、市長の見通しは「見込み違い」であったわけです。これは2年連続の事態であります。「500億円の財源不足」「このままでは財政破綻しかねない」との説明はまやかしではありませんか。今や、10年後としてきた「特別の財源対策脱却」を、「過去債務の解消」と言い換え、市民負担増を押し通そうとされていますがとんでもありません。市民生活は疲弊する一方であります。京都市民はコロナ禍と物価高騰それに加えて「行財政改革計画」の3重苦ではありませんか。まずは、「リーマンショック並みの落ち込み」は見込み違いであったと認め、「行財政改革計画」は撤回し、市民サービスへ還元することにこそ、真っ先に着手すべきです。認識をうかがいます。過去負債の返済は大規模投資やムダ使いを市民参加で洗い出すこと、そして、税収増加策であたるべきであります。

【答弁→市長】 行財政改革計画は、全国トップレベルの独自施策の理念を生かし、持続可能なものに再構築、未来に責任を持つ改革だ。国の見込みでリーマンショックなみの減収を危惧したが、市民・事業者の努力、府市協調の生活と経済の下支え、都市の成長戦略など担税力強化の取り組みで増収となった。しかし依然油断できない状況。過去負債の返済、成長戦略、たゆまぬ改革実施で持続可能な行財政を確立する。補正予算は物価高騰対策、中小企業支援で成長戦略に取り組むとした。喫緊の社会課題に対応する。

2.門川市政16年の2つの問題

(1)公共・くらし・福祉を後退させた責任

 コロナや物価高騰の生活への影響は大変深刻です。左京連帯ひろばの7月の「なんでも相談会」では149人からアンケートの回答がよせられました。困りごとは多い順に、物価高、収入不足、水光熱費値上がり、健康、仕事となりました。10代・20代の方からは、物価高で食費を削らざるをえないことから栄養面や健康面の不安がよせられました。30 代から50 代の方からも「夫のボーナスが20万円減った。働いていたコンビニが廃業し私も職を失った」「派遣の契約切りにあった」などの声がよせられました。京都市の働く方の給与は97年と比べて月給で10万円もの減少、2021年の京都市内の倒産・休廃業は年間793件にも及んでいます。
 市長、目下、自治体に求められているのは、暮らしとなりわいの応援であります。ところが、市長は2020年9月、職員を前に「社会的課題の解決、これを税金で、公務員が、行政がやらなければならないという時代は終わっている」と、コロナ禍の真っ最中に「公共」投げ捨て宣言を行いました。「行財政改革計画」は「他都市を上回る市独自施策」を削るという考えであり、こうした一律の考えは、自治体の存在意義を失わせるものであります。
 市長は退任表明されましたが、現市政16年を振り返れば、立候補表明の記者会見での「乾いたタオルを絞るような行政改革が必要」との表明のとおりでありました。初当選の翌年には市立看護短大廃止を宣言。その後も、洛西ふれあいの里やヘルスピアなど次々と公共施設の廃止が行われました。保育行政は、公営保育所を26カ所から14カ所に半減、民間保育園は補助金削減と制度改悪、公民問わずの後退を進められました。区行政においても、保健所の統廃合や市税業務集約化、介護保険認定給付業務の民間委託化などが実施されました。区役所から1000人の職員がいなくなり、市長のもとで削減された職員は4100人にも上ります。公共サービスは「受益」とみなし、ひと・まち交流館などの有料化、学童保育利用料や市営墓地管理料の値上げなどゆりかごから墓場までの市民負担増を実施しました。そして、市立小中学校の市独自の少人数学級は一度も拡充しませんでした。
 16年の市政において本市の公共性は後退し、失ったものは、極めて大きいと言わなければなりません。現市政の第一の問題は、市民の運動によりつくり上げてきた京都の豊かな福祉や子育て施策が大きく掘り崩されたことであると考えますが、いかがですか。また、くらしや地域の重大な疲弊を招いてきた責任をどのように感じておられますか。お答えください。

(2)外部資本呼びこみと過大投資で、景観を破壊・経済を低迷させた問題

 京都のまちと景観・都市格も大きな危機にさらされています。住民の声に押され全会一致で採択された新景観政策から、15年。市長は開発資本の利益のために、100年の計といわれた新景観政策をたった15年で後退させました。建物の高さや容積率の規制の緩和でタワーマンションやオフィス誘致を進め、さらに、商業集積ガイドプランの見直しで大規模商業施設を誘致しようとしています。住民からはこのままでは京都が京都でなくなると声が上がっています。また、市長は国の言うがままに観光一辺倒でホテルラッシュを招きました。宿泊施設拡充・誘致方針や制度により4万室客室目標はゆうに超え、5万8000室となりました。パネルをご覧ください。

 本来できない地域での宿泊施設の特例許可が上。下は学校跡地へのホテル建設です。つまり、次々ホテル建設をすすめる施策によって、東京資本や外国資本が参入する場が用意されました。結局、こうした一連の施策が地価の高騰をまねき、人口流出が加速しました。パネルをご覧ください。
 平均地価の高騰がすすむにつれ、日本人の方の顕著な人口流出が見られます。「日本人の人口減少数3年連続で全国最多」と報じられましたが、20代から30代の市外転出が極めて多いという点でも重大です。市長はタワーマンションを建てれば人口が増えるかのような幻想をふりまいていますが、宿泊施設を増加させ地価の高騰をまねいたことや子育て支援策の遅れをまず反省するべきです。コロナ禍前、観光客や観光消費が伸びていたころの本市経済成長率は2018年度・2019年度と、二年連続して下がり、国平均も京都府の平均も下回りました。外部資本優遇と、地域産業おざなりで、京都の既存事業者が大変な苦境に立たされています。

 もう一つは、過大投資です。市長は、市民に痛みを押し付ける一方で、市庁舎整備370億円・市立芸大再整備305億円などを「聖域」にして、ムダと環境破壊の北陸新幹線京都地下延伸など国家プロジェクトを推進してきました。今もなお、本市の財政に大きな影を落としているのが、地下鉄東西線延伸事業でありますが、事業者言いなりに契約変更を143回も繰り返し全体で4515億円と事業費は二倍にも膨れ上がりました。国の誘導のもと無尽蔵に市債を発行して財源を確保する財政運営と身の丈に合わない事業、高速道路などの無駄な事業を行ったことが今日の財政問題の原因であり、同じ道を進もうという姿勢は重大です。市政の第二の問題は、東京資本や外国資本・すなわち外部資本の呼び込みと過大投資優先で、京都のまちと景観を壊し、京都経済の低迷を招いたことであったと考えますが、いかがですか。

【答弁→市長】 リーマンショック、自然災害、コロナなどの中でも、市民の命と暮らしを守り抜く、魅力ある京都を引き継ぐことを第一に取り組んできた。効率的効果的な行財政運営で財源を確保し、今と未来に必要な施策をすすめてきた。京都の魅力、都市格は大きく向上。創造的な人や企業が集積、経済活性化、雇用、税収増につながっている。福祉、教育、子育ては全国トップ水準。大きな効果を上げている。ぶれることない改革と成長の挑戦が、市民生活の豊かさ、税収増、福祉、教育、子育てを充実する好循環を生み出すと確信。地域社会、文化団体、民間企業などのあらゆる主体との連携で、京都のまちづくりに任期満了まで全力で取り組む。

【加藤】 市長からご答弁をいただきましたが、暮らしや地域の疲弊について答弁がなかったことは極めて残念です。党議員団は市政転換へ力を尽くすことを重ねて表明するものです。

3.求められる3つの「改革」

(1)大型公共事業の中止・見直し

 独自の福祉施策や景観まちづくり、すなわち、京都の良さを壊してきた市政は、市民への痛み押し付けと公共の責任放棄、時代遅れの巨大開発を温存するものであります。
 以下求められる3つの「改革」を申し述べます。
 第一の改革は、ムダな大型公共事業の中止と大規模公共事業の見直しです。
市長が推進されてきた北陸新幹線京都地下延伸計画は、いま再計算すると便益が費用を下回ると指摘されており、総事業費は4兆円にも及ぶとも言われています。国と鉄道運輸機構は認可後調査を前倒しして実施するなど脱法的手法をとり、推進する議員からは別の設置駅が提案されるなど現行計画を覆す意見まで出されています。混迷に混迷を重ねている計画はきっぱり中止すべきです。いかがですか。
 2021~25年までの5年間の本市基本計画においては、この北陸新幹線京都延伸に加えて、1号線バイパス、9号線バイパス、堀川地下バイパス、環状ネットワーク、官民協同アリーナ事業が推進施策とされています。過大投資の過去の教訓を生かすなら、このような事業こそ再検討すべきではありませんか。また、今後予定している大規模公共事業費1500億円について「聖域」扱いせず、優先順位や事業精査をすべきではありませんか。答弁を求めます。京都経済の底上げには大型開発などカンフル剤的対応ではなく、再生産を支える地域産業の地道な支援が必要であります。

【答弁→坂越副市長】 公共事業は命と生活に直結する重要な事業。限られた財源の中で費用対効果や緊急性をふまえた経費の精査、後年度負担の少ない市債、民間資金の導入などの財源確保、国府の補助金を活用しすすめている。投資的経費は、一般財源と市債発行額に上限を設け将来負担をコントロールしており決算では指定都市の中で18番目、過大投資との批判は当たらない。実質市債残高は着実に減少している。北陸新幹線、1号・9号バイパス、堀川地下バイパスは必要で、市民の豊かさにつながる。地方負担の極小化や整備手法の工夫を求める。

(2)応能負担原則にたった税収増加策を検討する

 第二の改革は、増収対策です。京都府内大手10 社の昨年度決算では、内部留保は前年より6800億円も積み増しされ、10兆8000億円となり、10年で2倍になりました。党議員団は応能負担原則にたった税収増加策を検討することを繰り返し求めてきました。法人市民税の法人税割は本市は現在8.2%ですが、今や、法定上限である8.4%まで引き上げていないのは政令市20都市のうち6都市、京都府内では本市が唯一となりました。約4億円の税収が得られる法定上限までの引き上げを行うべきです。均等割についても、長野市が資本金1億円以上の法人を1.2倍としています。本市においても、資本金10億円以上の法人に適用すれば4億円の税収が得られます。具体化を求めます。

【答弁→行財政局長】 更なる超過課税は一部の方の負担であり、経済状況や企業活動への影響、市民や事業者のコンセンサスを見極めることが必要。応益負担の観点、歳入歳出改革しても独自の財政需要のための財源確保が必要か、等の観点で検討を進める。

(3)暮らし・子育て応援で財政基盤を強める好循環の自治体づくり

 第一・第二の改革の上に立って、第三の改革は、くらし・子育て応援で財政基盤を強めることです。市民サービスのカットでくらしの疲弊を招き人口を流出させる。そして、さらに市民サービス削減という悪循環を断たなければなりません。
 党議員団は、「行財政改革計画」で実施した53億円のサービス削減をもとに戻したうえで、第一に、18歳までの医療費ゼロと全員制の中学校給食実施と給食費無償化、第二に、返さなくてよい奨学金制度、第三に、公契約における民間労働者の賃金を引き上げる提案を行ってきました。京都市1兆円予算の1%・100億円でできます。福祉の増進を図ることこそ自治体の役割です。公共の再建を進めるべきではありませんか。大山崎町や明石市、杉並区などが子育てやくらしの応援を徹底し、結果として人口増や税収増を果たす、「好循環」に成功しています。そうした自治体に学ぶべきと考えますが、いかがですか。
 まず、ここまでの答弁を求めます。

【答弁→都市経営戦略監】 全国トップクラスの子育て環境を実現。地域企業の下支えに取り組み、担税力強化で過去最高の税収を実現。コロナを経て暮らし方や働き方などの変容が起きており時代は変化の潮目にある。新たな価値の創出のために、民間の副業人材の専門的な知見、他都市も参考に施策構築が重要。人口減少対策タスクフォース、洛西SAIKOプロジェクトは民間団体や企業との共同の重視で取り組んでいる。新たな価値創造、豊かさ実感できる成長戦略をすすめる。

4.保健所・公衆衛生体制の検証と強化を

 次に感染症対策について伺います。
 新型コロナウイルス感染症では多くの死者を出し、本市においても、第6波以降亡くなられた方は859人、高齢者施設内死亡者は136人にも上ります。「コロナ放置死」と言われるような医療にアクセスできない方を多く生んでしまいました。高齢者施設の調査では「入院できず、ようやく決まった入院の前日に急変し、救急搬送したが搬送先の病院に入れてもらえず亡くなった」「入院しても助かる見込みはないと言われ施設でみとった」などの悲痛な声が寄せられました。医学的措置としてできることがあるのに、本来受けられる医療を受けさせなかったのは、実質的に命の選別が行われたということを意味しています。
 今もなお感染が拡大しています。新たな犠牲者をださないため、医療・介護・公衆衛生体制を発展させるのが政治の責任です。名古屋市では、積極的疫学調査を地域の保健センターが担い、行政区保健センターと医師会が日頃の関係を構築してきたことから、自宅療養対応の往診などが機能しました。今、検証がすすめられ、各保健センターに副所長を設けるなどセンターごとの機能強化を進めておられます。
 本市予防計画、そして健康危機対処計画を策定する上で、保健所・感染症対策は全市で一本という体制がふさわしかったのか、感染症対応を地域に残した他都市との比較で検証することが必要です。医療との連携をすすめ公衆衛生行政を充実するために基盤と体制から再検討することを求めます。そして、コロナ対応にあたった職員はもとより、医療関係者・専門家の意見を聞き、多角的な角度からの対応方策を検討し、命を守るために全力を挙げることを求めます。いかがですか。

【答弁→保健福祉局長】 政令市平均の1.5倍の保健師、医療団体や福祉団体との連携、京都大や看護系大との連携、検査・健康観察等民間の力など様々な力で市民のいのちと健康を守ってきた。保健所体制は、区支所の保健福祉センターでの地域に根ざした施策の一方、全市的な健康危機事案は明確な指揮系統で一貫した対応が必要であり集約体制が最善。予防計画は府の連携協議会で医療関係者や専門家とともに検証し府市一体で策定する。

5.生活保護の改善、クーラー設置・生活支援で命守れ

 次に、生活保護行政についてです。生活保護制度は憲法に基づく制度です。誰もが、病気、障害、高齢等で「健康で文化的な最低限度の生活」を維持できなくなる場合があります。その際、国に対して、憲法25条に基づき、権利として「生活保障」を求めることができるのです。しかしながら、対象者の2割程度しか使っていないというデータもあります。最後のセーフティーネットの機能不全が続いています。以下、生活保護・生活支援に関わって、2点求めます。
 第一は、扶養照会の運用と制度の広報についてです。親戚や家族に知られたくないから窮迫していても保護申請をされない方がおられます。扶養は義務ではありません。国通知では、扶養照会について、要保護者の意向の尊重が要請されました。また、扶養義務者に対する照会は「扶養義務の履行が期待できる」と判断される者に対してのみ行うとも明記されました。丁寧に本人の意思を確認する、すなわち、本人の同意がなければ扶養照会はしないとの言明を求めます。そして、国に対し、扶養照会を廃止するよう求めていただきたい。いかがですか。
 「生活保護のしおり」が改訂され、「生活保護の申請は市民の権利です」「生活保護を必要とすることはどなたにでもあり得ますので、ためらわずに相談してください」と表紙に明記されました。生活保護への偏見の克服と抵抗感をなくすため、さらに、全市民に案内することが重要ではありませんか、認識を伺います。札幌市がポスターを作成しました。また、京都でも京丹後市が全戸配布でチラシを4回配布しました。ポスター・チラシなど本市においても積極策を求めます。
 第二は、クーラー設置と生活支援についてです。今年の夏は、いのちを危険にさらすほどの異常な酷暑となりました。しかし、2018年4月以降に保護受給を始め、そして、新たにクーラー設置をする場合しか国は保護費を支給していません。ですから、本市では少なくとも39世帯がクーラー未設置のままです。修理費用も対象でないことから、いつ壊れるかびくびくしている、壊れたものの直せなかったなどの状況もあります。また、現実に電気代を心配しスイッチが入れられません。
 国に対し、クーラーの買い替えや修理も生活保護の支給対象とすることや夏季加算の創設を要望すること。そして、非課税世帯も対象に加え、クーラー設置の補助と電気代への支援や、他都市でも広がっている水道料金・下水道使用料の減免を求めます。いかがですか。

【答弁→保健福祉局長】 扶養照会は扶養義務者の援助の可能性など丁寧に聞いて、援助を期待できない場合は行っていない。
 生活保護のしおりは、市の各種相談窓口に加え、お困りの方が相談に訪れることが多い社会福祉協議会や上下水道局の営業所にも配架を拡大した。
 夏季加算とエアコン購入費の要件拡大はかねてより国に意見を提出している。
 非課税世帯を含めた生活支援は、くらし応援給付金などを支給している。水道料金、下水道使用料の独自減免は受益者負担の公平性の観点から困難。

6.障害者福祉計画の改定にあたり、ふさわしい目標設定と支援を

 次に、障害者福祉について伺います。
 「障害者福祉計画・ほほえみプラン」改定に向けた調査が実施され、次期計画の成果目標・サービス量の見込み案も示されました。入所施設申込者の調査によれば、障害当事者が生活を共に過ごすのは「親」と答えた方が9割、その半数は70歳以上です。高齢になった親が介助を担わなければならない実態があります。高齢をおしての介助でけがをしたり、入院されたり、生活介助サービスについても人材確保の難しさから十分利用できないこともあります。総合支援学校卒業後、何年もあちこち入所系の施設を探して、5年後やっと他都市で見つかったというお話も伺いました。親亡き後の不安の声がよせられています。市長、この分野での社会資源が決定的に不足しています。現在、入所・居住系施設の待機者は266人となっていますが、6年間を計画期間とする次期計画の来年度計画値は100人に満たない状況で、直ちに待機を解消する計画となっていません。
 障害児・者と家族の権利を保障するために、待機状況を一刻も早く解消する必要があるのではありませんか。認識を伺います。また、基盤整備を進めるためには事業者支援が欠かせません。国補助にとどまらない独自の整備補助と運営費補助、それと一体にしたふさわしい整備目標を計画に盛り込むことを求めますが、いかがですか。
 また、入所系施設の不足もあり、お葬式や介助者の入院時など本来のショートステイの機能が充分果たせていないことも課題です。医療的ケアに対応している障害児のショートステイについても不足しています。改善を求めます。
 来年度は介護保険と障害者福祉計画の策定や、診療報酬、介護報酬、障害福祉サービスなどの報酬トリプル改定が予定されています。抜本的に社会保障を充実させる必要があると国に対して声を上げるよう求めておきます。

【答弁→保健福祉局長】 障害者グループホームは利用希望者が増加。次期計画の整備目標は、障害者施策推進審議会で示したとおり、潜在的なニーズや入所施設からの移行見込みも加えて十分な量の確保が必要である。国補助を活用して整備を加速化する。
 短期入所は土日など特定の曜日に利用が集中する傾向があるが、全体として5割の稼働状況。
 医療的ケア児の短期入所には独自補助を行っている。利用状況を把握し、必要なときに利用できる取り組みを進める。

7.フリースクール・不登校支援の充実を

 次に不登校・登校拒否への対策・学びの保障についてうかがいます。本市の市立小中学校の不登校児童・生徒は2022人と年々増加しています。不登校の理由は様々ですが、はっきりしているのは、学ぶ権利を保障するのは公教育の責任だということです。あるフリースクールの保護者懇談会では、子どもの自己決定権を尊重しながら基礎学力をどのようにつけていくのかが皆さんの大きな悩みとなっていました。不登校児童・生徒総数2022人に対して、ふれあいの杜や洛風・洛友中学、フリースクールなど何らかの学びが確認できているのは重複も含めて469人、保健室など別室登校は600人となっています。施策のボリュームが追いついていません。昨年度末、文科省から出された「学びの保障に向けた不登校対策」の通知では、小・中・高校を通じて学びたいと思ったときに学べる環境の整備、不登校特例校のさらなる設置拡大、空き教室を利用した学びの場としての校内教育支援センターなど多岐にわたる対策が示されました。
 特例校設置から20年がたとうとしている今、不登校支援について更なる発展が求められているのではないでしょうか。子どもたちの個性を様々なチャンネルで受け止め、学ぶ権利を保障するためには、市立学校教員の多忙化解消・教員不足の改善、加配が必要です。そして、校内フリースクールとともに、不登校児童生徒のための学校をさらに市内各地に開設することを求めます。
 また、亀岡市では今年度からフリースクールに通う小中学生の授業料を1万円上限で補助する事業が始まりました。不登校児童生徒が増加する中、フリースクール利用支援など、保護者の負担を減らし、子どもたちの学ぶ機会を確保する施策の検討を求めます。

【答弁→教育長】  校内フリースクールは、校内委員会での情報共有のもと余裕教室の活用も含め居場所作りや学習支援を進めており、文科省の予算活用しながら対応する。不登校を経験した子どものための学校は全国14校のうち2校を設置。引き続き2校ですすめる。フリースクール利用支援は、保護者への情報提供、府認定フリースクール3団体に対する体験活動や家庭訪問の委託など連携している。在籍校で関わる児童生徒も含め全ての不登校児童生徒へのきめ細かな支援を進める。

8.左京区養正市営住宅の建て替えについて

 最後に、地元、左京区養正市営住宅の建て替えについてうかがいます。
 本建て替え事業は「団地再生計画」に基づくもので、住戸建設からうみ出した空き地の民間活用が前提とされています。先般、突如、京都市は、養正を含む8つの市営住宅建て替えに係る活用地約3万7400㎡について、民間等からの提案募集をはじめました。跡地について地元の意見を聞くなどとしてきたにもかかわらず、勝手に募集。住民不在の姿勢は重大です。
間取りや広さについても居住者の意見を聞くことなく計画が示されました。
高齢化し世帯人数が減っていることを理由に、今にもまして狭小住宅を多数建設しようとしています。一人暮らしで35㎡は国土交通省の誘導居住面積の40㎡を下まわっています。最低居住面積の25㎡を上回っているとして、住まい方の後退を強いてはなりません。これまで、用途ごとに部屋を分けるという住まい方の発展が進められてきたことへの明らかな逆行です。建物はメンテナンスを繰り返せば100年は持続させることができます。団地再生と言われますが、今のことだけを考えたのでは、「再生」とはなりません。
 狭小住宅をなくし、現行計画を43㎡以上に変更することを求めます。そして、家賃算定で日当たりを考慮するなど工夫して家賃を引き下げ、低廉な家賃で豊かな住まい、若い人から子育て家族、高齢者 まで多様な世帯が住み続けられるまちづくりを求めます。
 以上で、質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

【答弁→都市計画局長】 建て替えに向け入居者の個別相談会やアンケート等、丁寧に取り組んでいる。新たな住戸は3タイプに統一し、住民の状況を考慮して配分している。国の公営住宅等の面積水準25㎡を上回っており周辺の民間住宅とも遜色はない。誘導居住面積はあくまでも民間住宅の水準。家賃は面積や築年数で算定。所得に応じて適用、特に所得が低い場合独自減免もある。建替に伴う家賃上昇の経過措置も設けている。団地再生を着実に進め、住環境確保、団地再生で生まれる土地の有効活用による地域の活性化、市全体のさらなる成長を目指す。