日本共産党 京都市会議員団

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声明「2月市会を終えて」を発表しました

【声明】2月市会を終えて

2026年3月24日

日本共産党京都市会議員団

団長 西野さち子

一,本日、2026年度予算を審議する2月市会が終了、2025年度の市会が閉会しました。

今議会では、予算関連議案として京都基本構想に基づく新京都戦略改定案が審議されました。党議員団は、市長提出の95議案のうち、2025年度一般会計補正予算、2026年度母子父子寡婦福祉資金貸付事業予算、中央卸売市場第二市場特別会計予算、高速鉄道事業特別会計予算など62議案に賛成し、2026年度一般会計予算、保険料値上げの国民健康保険事業特別会計予算、過大な再整備事業を進める中央卸売市場第一市場予算、南部消防指令センター設置に向けた規定を整備する議案等32議案に反対、1議案に対して修正案を提案し、修正案が否決されたため原案に賛成しました。

 今議会中の2月28日、アメリカとイスラエルがイランへの軍事攻撃を行いました。国際法違反の行為に対し、京都市会として軍事行動の即時停止と外交努力による平和的解決を求める決議を全会一致で可決しました。決議では、米・イスラエルの先制攻撃を機に軍事衝突が激化と指摘。力による一方的な現状変更は「本市として到底容認できない」と断じています。

一,補正予算では、指定避難所への段ボールベッドなど資機材の購入や福祉施設への物価高騰対策支援、子どもの入浴料を無料にする子ども銭湯応援等は必要な事業であることから賛成しました。中小企業賃上げ支援事業について条件となる1年後の賃上げ実績が1.9%と物価上昇にも追いつかない上、生産性向上目的の機器購入補助が後払いであることなど指摘し、改善を求めました。また、商店街地域デジタルポイント活用促進事業については、条件を緩和し全ての商店街を支援するよう求めました。

一,予算審議の特徴

26年度予算では、党議員団が求めてきた加齢性難聴者への補聴器購入補助制度が不充分ながら初めて予算化され、就労・奨学金返済一体型支援事業への市独自の上乗せ、遠距離通学費補助事業の改善、1歳児の保育士配置を4:1に改善、私立幼稚園の第2子以降2歳児の保育料無料化、まちの匠・ぷらすの延長と拡充などが盛り込まれ、小学校給食無償化については国予算に上乗せして完全無償が提案されました。また、住宅宿泊事業と簡易宿所一体にした民泊の規制強化について、条例改正を含め26年度内に提案すると市長が答弁しました。第三児童福祉センター設置へ検討開始の表明がありました。いずれも市民の運動の成果です。

一方で市長は新京都戦略改定案でも「市民生活第一」を掲げましたが、投資的経費は一般財源・市債発行とも引き上げ、京都駅新橋上駅舎・自由通路整備事業、京都駅周辺や三条京阪の景観規制緩和、堀川通地下バイパス、国道1号線・9号線バイパス計画、鴨川東岸線第三工区などムダな大規模事業の推進、企業立地促進、海外企業誘致や農地の産業用地化が進められようとしています。京都駅周辺の規制緩和について、有識者会議は半分が非公開とされ、開発業者を優先して高さ規制を緩和する姿勢です。マイナンバーカードを要件とした給付は改善せず、国民健康保険料の5年連続引き上げ方針は継続し子ども子育て支援金を上乗せ、改悪した敬老乗車証は改善せず、大規模学童保育所の解消や児童館の増設は拒否。18歳までの医療費助成をしていない府内で唯一の自治体となりました。市長は「京都のまちの活力を取り戻さないと福祉や教育に掛ける財源確保もできない」と、事実上福祉・教育を後回しにしました。給与所得控除の引き上げに伴い本来引き下げるべき介護保険料を引き下げないようにする条例改正も提案。「市民生活第一」は看板倒れだと言わざるを得ません。

北陸新幹線延伸計画について、与党整備委員会が7月にもルートを決めるとしている下で、5つの懸念に災害時の避難の問題を加え、延伸の中止を求めましたが、市長は「国策の決め方に具体的に言及するのは控えた方がいい」「5つの懸念について市民の体感的納得を得ることが職責」と腰の引けた態度に終始しました。

中央卸売市場第一市場再整備予算が、当初の600億円から710億円に膨張することが明らかにされました。根拠となる資料も示さず、建設工事費デフレーターが30%上がっているとの説明だけで進める姿勢を批判し、詳細の資料を求めました。

《民泊・オーバーツーリズム対策》

民泊規制について、京都市の条例は全国で一番厳しいとしつつ市長が「現状は許容範囲を超えている。しっかり見直さなければならない」と答弁したことは重要です。今後の議論にあたって実効性ある規制になるようさらに提言・論戦を深めていきます。

市バスの市民優先価格について、「観光が市民生活の豊かさにつながることを実感してもらう」ためとしながら混雑対策にもならず、収入増になるかどうかも不明ということを明らかにしました。また、市民を識別するのに任意のマイナンバーカードを用いる問題点を質しました。市民と市民外、観光客の間に重大な矛盾が起きることは明らかです。呼びこみ型観光政策の抜本的転換が必要です。

《民営化・広域化・PFI》

京都府南部消防指令センター設置に向けた議案は、国と京都府の消防広域化方針を具体化するものであり、消防指令の安定性・安全性に問題があると指摘。府内2か所の指令センターに集約することは自治体消防の自治を定めた消防組織法に反するとして批判しました。

上下水道事業について、国が国費支援にウォーターPPP導入を条件としていること、京都市がコンセッション方式は考えていないとしながらウォーターPPPの導入を検討するという矛盾を指摘しました。副市長が「管理更新一体のマネジメントを考えている」と明らかにしました。

今議会中に市立病院の今後のあり方骨子が公表され、コンサルの調査結果のままに、診療科の縮小や病床再編が狙われています。党議員団はPFI手法による病院経営の問題点を指摘し、公立病院としての役割やあり方を病院職員とともに考え、病床削減・民間まかせでなく京都市が責任を持つべきと質しました。

小中学校の普通教室のエアコンをPFI期限終了後も更新せず、7年間放置していた問題で、市の責任を棚に上げ一事業者に一括発注するPFI方式では地元業者が直接受注できず地域内再投資の効果も失われると指摘しました。体育館へのエアコン設置と同様に、従来方式による速やかな更新を求めました。

《予算組み替え動議》

 党議員団は、閉会本会議で予算の組み替え動議を提出。規制緩和や再開発、大型道路建設、首都圏・海外企業の誘致を推進する一方で、京都の経済を支えている中小零細の既存事業者への支援や、地域経済の活性化には大変不十分であると指摘し、加齢性難聴者の補聴器購入助成制度の拡充、遠距離等通学費の全額補助、18歳までの医療費の無償化拡充や中学校の給食費無償化の決断を求めました。新京都戦略に、「市民生活第一の徹底」と掲げているなら、市民の暮らしや生業を支える予算として見直すべきであること、公務が担うべき業務を民間に売り渡し、区役所職員の削減を進めれば、公共の責任が果たせなくなることは明らかだと指摘し、公共の役割を発揮するまちづくりを提案しました。動議は、日本共産党以外の全ての会派と議員の反対で否決されました。

一,地球温暖化対策条例改正に対し修正案を提案

 市長は、地球温暖化対策条例について、2050年温室効果ガス実質ゼロを目指し、2030年度目標の引き上げと中間目標として直線的削減の目標を示しました。党議員団は、直線的削減では間に合わないと指摘し、2030年度46%以上を60%削減に、2035年度60%を80%削減にするべきと修正案を提案しました。修正案は他の会派等の反対で否決されました。

一,請願・陳情、議員提出議案

 「保育・学童保育制度の拡充」「全ての子ども達に行き届いた教育の実現」の2件の請願が付託されました。党議員は、請願者の要請に基づき、採択に向けて審議しましたが、不採択になりました。閉会本会議で採択を求め討論しました。

 陳情では、民泊規制を求める陳情が環境福祉委員会、まちづくり委員会、産業交通水道委員会にそれぞれ付託され、実効ある規制強化に向け審議しました。また「よりよい中学校給食の実施」「敬老乗車証制度の改善」「市内空白区への日本語教室の設置」「京都駅前における延べ床面積の大幅な緩和を前提とした再開発計画への反対」等2件「保育士配置基準の改善等」「OTC類似薬保険適用除外の中止」「医療機関への財政支援等の要請」「介護保険制度の抜本改善及び大幅な処遇改善」「夜勤規制と大幅増員による安全・安心の医療・介護の実現」「福祉職員の処遇改善施策の実施」「京都アリーナ建設に係る説明会の開催等」が出されました。

 「イランを巡る軍事行動の即時停止と平和的解決を求める決議」が全会一致で、「配置基準をはじめ保育士等のさらなる処遇改善と保育人材確保に向けた意見書」が全議員の共同提案で可決。「衆院定数に関し真摯な議論を重ねることを求める意見書」は、維新・京都・国民が反対しましたが自民党が退席したため、公明党、共産党等の賛成で可決しました。

 党議員団は「イランへの軍事攻撃の即時停止と中東地域における紛争の平和的解決を求める」「医療用医薬品の患者負担の増大と高額療養費の負担上限額引き上げの撤回を求める」の意見書を提案。採択を求め討論をおこないましたが、他会派等の反対で否決されました。

一,終わりに

学童保育の労働組合との交渉拒否事件で、高裁からの差し戻し審の判決が3月17日にあり、京都市が再度敗訴しました。市は控訴せず、判決を受け入れて直ちに交渉のテーブルに着くべきです。

議会中に告示された京都府知事選挙は、4月5日投票でおこなわれています。平和憲法守り、戦争への加担を許さない京都、ケアが大事にされる京都へ、藤井伸生知事実現のため全力を挙げます。