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大阪・関西万博における児童生徒の校外学習等の中止を求める申し入れ

京都市教育長 稲田新吾 様

大阪・関西万博における児童生徒の校外学習等の中止を求める申し入れ

2025年4月11日  
日本共産党京都市会議員団  
団長 西野さち子  

 4月6日に実施された「大阪・関西万博」のテストランにおいて、重大な安全上の問題が多数確認され、教育委員会が期待されていた「安全対策」が極めて不十分であることが明らかになりました。昨年3月にガス爆発のあったエリア付近において、元消防士である寺本けんた守口市議が持参した検知器が爆発の危険のある濃度のメタンガスを検知しました。その後、消防に通報し、駆けつけた消防が実際にマンホールを開けた際にも同様の数値が測定されました。万博協会も公式に「屋外の電気設備地下ピットを測定したところ5vol%(爆発下限界)を超えるメタンガスを検知」したと報告しています。このエリアは、児童生徒が通るルートであり、極めて危険な状況となっています。


 すでに1月16日に、日本共産党京都市会議員団として、「『大阪・関西万博』への校外学習についての申し入れ」を行い、学校参加を見送る判断にいたった学校の見解・懸念事項を紹介するとともに、「大阪・関西万博会場における安全性が明らかになっていない現状において、京都市立の学校の校外学習・修学旅行等の行先として、大阪・関西万博の選択は見合わせるように、各学校に徹底するよう求め」てきました。
 また、3月の予算特別委員会においても再度慎重な判断を求めてきたところです。教育委員会はその際、安全の確保については主催者が責任を持って取り組んでいるとの認識を示し、京都市総体としても安全対策を含め様々な要望をおこなっているとの主旨の答弁をされていました。


 ところが今回、寺本市議が万博協会に対して、引火すれば爆発の危険がある数値が測定されたことを告げ対応を求めたにもかかわらず全く対応されず、自ら消防センターに通報に行く事さえも認められず、やむなく119番通報を行われました。消防も緊急出動ではなく、サイレンを鳴らさずに駆けつけ迅速な避難誘導も行われませんでした。大阪・関西万博において、危機管理体制がまともに機能していません。また、建設中のブラジル館から4月4日の夜に火災が発生し、天井付近が燃えたとの報道もあり、原因は調査中で未だ明らかではありません。
 テストランという最終確認段階においてもなお来場者の命にかかわる重大事態が生じる状況が続いており、直後のプレスリリースにおいても、危機管理体制を抜本的に改善する姿勢さえも示されていません。


 京都市では、27校が大阪・関西万博を校外学習等の行先として予定(4月・5月予定は17校)していますが、前回申し入れ時に示した懸念事項についても、テストランに参加された各方面の方から同様に指摘がなされており、解消したなどとは到底言えない状況です。


 よって、子どもたちの安全を確保できるとは言えない大阪・関西万博への校外学習等の参加は、学校任せにせず、中止するように申し入れるものです。

以上