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学童保育・児童館職員組合員等が損害賠償を求めた訴訟について申し入れ

 本日、党議員団は、京都市長に対し、「学童保育・児童館職員組合員等が損害賠償を求めた訴訟について控訴せず30年間行われてきた団体交渉に直ちに応じるよう求める申し入れ」を行いました。

 内容は以下の通りです。

日本共産党京都市会議員団
団長 西野さち子

 12月8日京都地裁において、京都市が京都府労働委員会(府労委)による団体交渉の命令に従わないのは違法であるとして、京都市に対し全国福祉保育労働組合京都地方本部(地本)や、学童保育・児童館支部に30万円の損害賠償を支払うよう命ずる判決が言い渡された。

 京都市は学童保育・児童館職員でつくる組合支部と30年にわたって団体交渉を行ってきたが、2020年に突如「労使関係にない」と団体交渉を打ち切った。このような市の対応に対し、地本や支部は府労委に救済命令を申立て、22年6月府労委が一部の団体のみであるが、団体交渉に応じるよう救済命令を出していたところ、それにもかかわらず、京都市は府労委命令の取り消し訴訟を提起し、命令は未確定と主張し団交を拒否し続けている。

 今回の判決は、約30年間にわたり団体交渉が行われてきた経過などを評価し、京都市による団体交渉の拒否やその主張について、原告の合理的な期待を侵害しているとし、違法性を認めたものである。

 学童保育・児童館職員は、いまだ処遇は低く厳しい労働環境のもとでも、子ども達の育ちを支え、保護者を支援し、子育て支援の中核を担っている。そもそも、学童保育・児童館事業は、京都市が直接責任をもって行っている事業である。だからこそ、京都市は学童保育・児童館職員と直接雇用関係になくとも団体交渉に応じてきたのである。指定管理者制度に移行してからも、団体交渉によって合意した給与は、京都市児童館事業委託料算定基準の給与表に踏襲され、職員給与に反映されている。京都市は、団体交渉について、「30年間、やってきたことをなかったことにはしないでほしい」という学童保育・児童館職員の思いを踏みにじるべきではない。

 よって、京都市においては、学童保育・児童館職員組合員等が損害賠償を求めた訴訟について、今回の判決を重く受け止め、控訴せず、団体交渉に直ちに応じるよう求めるものである。