京都市会議員団
2018年7月議員画像
最終更新日:2018/12/14
12月14日、日本共産党京都市会議員団は、声明「11月市会を終えて」を発表しました。

 声明の全文は、下記のとおりです。

【声明】 11月市会を終えて       
日本共産党京都市会議員団
団長 山中 渡
一、はじめに
 11月市会は、12月7日、16日間の日程を終えて終了しました。11月市会は、今夏の災害対策関連予算をはじめとする補正予算案の審議、期限を迎える公共施設運営の指定管理者の選定、などについて議論し、議決しました。

一、予算委員会に付託された議案及び補正予算案に対する党議員団の態度と論戦
 予算委員会に付託された21議案の中で、国民健康保険事業特別会計補正予算、京都市会議員の議員報酬・費用弁償及び期末手当の支給に関する条例の一部改正、京都市特別職の職員の給与に関する条例の一部改正、南部クリーンセンター第二工場(仮称)施設工事関連議案には反対し、災害復旧や市民生活向上に必要なものである一般会計補正予算など14議案には賛成しました。主な予算案に対する党議員団の評価と対応は以下の通りです。
 災害対策関連の補正22億円は、9月補正(当初・追加提案)での緊急財政措置に続き災害復旧を進めるものです。工事が遅れている被災者住宅再建等支援制度については3年の間に増額補正で対応されることも明らかになりました。代表質問と常任委員会質疑では、被害対応の最前線である区役所職員がこの3年間で400名減らされた上に、今後税務センターの集約化で216人を区役所から削減させようとしていることも判明しました。副市長は「局を超えた応援体制を整備する」と言いますが、市民の命と暮らしを守る最前線の区役所機能を後退させるものであり、削減方針の撤回を求めました。
 給与改定4億円について、職員給与の引き上げは人事委員会勧告を踏まえたものであり賛成しました。議員の期末手当引き上げに関する関連議案と特別職(市長・副市長など)の引き上げについては、党議員団は議員報酬の3割削減を主張していること、特別職の給与引き上げは本市の財政状況や市民生活の実態から、引き上げに反対しました。
 国民健康保険特別会計では、国庫返還金を除き累積黒字37億円を、国保基金と財政調整基金に積み立てました。とりわけ18.6.億円の財政調整基金への積み立ては、国保会計を一般財源として活用するもので前例のない財政措置です。黒字分は高すぎる保険料の引き下げにこそ使うべきであると、最終本会議討論で意見を述べました。質疑では、全国知事会による「1兆円の公費投入で協会けんぽ並みの保険料水準に」との要望を紹介し、保険料引き下げを強く求めました。
 南部クリーンセンター第二工場建替え整備関連議案には工事契約の中に他都市でトラブルのあったバイオガス化施設および家庭ごみ袋代の収益を流用した展望台建設が含まれており反対しました。債務負担行為設定に関して、インフレスライド条項による労務単価の上昇や資材の高騰に伴う請負金額の変更および工期の延長については必要なものであり、労務単価の引き上げが下請け・孫請けの労働者の賃上げにきちんと反映するよう強く求めました。
 一般会計補正予算の内、幼稚園の一時預かり事業については、保育の必要性が認定された2歳児の保育を、認可保育所の増設ではなく預かり事業で対応しようとするもので、保育の質の確保が危惧されます。国が行う規制緩和の待機児童対策に安易に乗るべきでないと、委員会質疑で指摘しました。
 他会派は、維新の会が一般会計補正予算と給与改定に関する議案に反対し、京都党が給与改定に関する議案に反対し、自民党・公明党・国民みらい・立憲市民クラブ・無所属はすべての議案に賛成しました。

一、常任委員会に付託された議案への態度について
 提案された92議案のうち、64議案に賛成、28議案に反対しました。
 京都市都市公園条例の一部改正について、吉祥院公園球技場の人工芝化整備そのものは関係者の要望に応えるものですが、利用料金の倍化は利用者の厳しい負担になるものであり反対しました。
 京都市立浴場条例の一部改正は、楽只浴場および崇仁第三浴場を廃止するものですが、地元や周辺の浴場環境整備の見込みが立っておらず、先を見越した廃止決定は拙速であり反対しました。
 地方独立行政法人京都市市立病院機構中期目標の策定については、運営交付金の削減や医療体制など公的病院の役割が後退しており、全体として収益を上げることに重点が置かれる計画であり反対しました。
 京北地域小中一貫教育校施設整備工事請負契約の締結については、学校統廃合は地域を疲弊させ、教育リストラにつながるものであり、小中一貫校の建設は、遠距離通学で子どもの学習条件を悪化させるものとして反対しており、工事請負契約締結に反対しました。
 指定管理者の指定に関する78議案について、党議員団は指定管理者制度そのものは公共施設の運営管理における公的責任を放棄するものであり反対の立場ですが、指定者については団体の性格に応じて判断しています。営利企業を指定管理者にする議案および同和運動団体の影響が懸念されることなどから22議案に反対し、残る議案には賛成しました。他会派は、京都会館に関する議案に維新が反対した以外はすべての会派が賛成しました。
 付託されず終了本会議で採択された市長提案の人事案件8件について党議員団は賛成しました。

一、市政の動きに関する議会論戦の特徴
   自衛隊への個人情報の提供
 市長が自衛隊へ宛名シールによる18歳・22歳の個人情報の提供を計画していることが明らかになりました。安倍政権による安保法制の強行と憲法9条改憲策動に呼応するとともに、自衛隊員募集業務推進を求める自民党市議の要望に応えるものであり重大です。
 党議員団は、京都の若者を戦場に送り出す行為に京都市が加担するものであり、「戦争に協力する事務は行わない」という京都市議会の非核平和都市宣言(1983年)にも反すること、個人情報を勝手に自衛隊に提供することは個人情報を保護する自治体の責務への逆行であること、などの点を指摘して情報提供をやめるよう強く抗議し、見解を発表しました。
 昨年度の全国自治体調査(防衛省)でも「閲覧程度にとどめている」のが55%、「名簿提供している」のが35%であり、「宛名シールによる提供」はわずか4自治体です。京都市の情報提供方針は異常に突出しており、市民の理解を得られるものではありません。議員団の指摘に対して市長は「法的には問題ない」と繰り返していましたが、最終的には「防衛省に情報提供の依頼を受けたが、提出は義務ではなく、独自の判断はありうる」ことを認めました。しかし、提供方針の撤回は拒否しています。
 市民団体「私の個人情報を守って!市民の会」(準備会)が市長あてに撤回要望書を提出し、市民集会を開き、運動を広げています。市民運動と連帯して撤回させるまで全力をあげます。

 宿泊施設拡充・誘致方針の「拡大」
 マスコミでも「観光公害」という言葉が頻繁に使われ、「住んでよし、訪れてよし」の観光理念が崩れている実態を示し、代表質問で「宿泊施設の総量と室数の規制」を求めました。市長は、宿泊施設拡充・誘致方針策定時の3万室から3万8千室に激増しているもとでも、「まだホテル建設は必要」との姿勢を崩していません。
 また、簡易宿所の異常な急増による市民生活への悪影響を指摘し規制を求めましたが、「法律の範囲内で対応する」と自治体の責務を放棄する態度に終始しました。

 「地域企業宣言」に基づく条例提案
 京都市の中小企業未来力会議が発表した「地域企業宣言」に基づき、条例を制定するとして12月10日からパブリックコメントが開始されています。条例の骨子案では対象を「規模ではなく地域で活動する企業」としており、産業交通水道委員会において党議員団は国の中小企業憲章の内容を踏まえ、京都の特色を生かした中小企業や小規模事業者を応援することを明確にした条例にすること、経済関係団体や研究者、個人の意見を広く聞くことを求めました。

 美術館再整備工事の進捗
 本館耐震補強工事や地下スロープへの耐圧版設置など7項目の追加工事と補修計画が示されました。 文化環境委員会において党議員団は、基本設計から実施設計に至る経過で本館の耐震強度や地下一階構造のスロープ広場が地下水に耐えうるのか繰り返し指摘してきました。その指摘が現実のものとなり、公共施設の設計の在り方が鋭く問われることになりました。党議員団は「設計変更によって工期の遅れと工事費の膨張がおこり、税金での負担が増大するのではないか」と厳しく質しましたが、理事者は「工事着手後になって、基本設計段階での見込みが十分でないことがわかった。増加する費用はできるだけ低い金額でおさえる。そのうえで工期通りに完成させる。」と無責任な答弁を繰り返しました。

 市立芸大移転・整備計画
 総務消防委員会質疑で移転整備の目的を質したのに対して理事者は、「教学条件の向上は大学の使命」としつつ「崇仁のまちづくりと相まった整備計画である」と答弁しました。  
党議員団は現時点での移転のあるべき姿として、「現大学周辺及び移転予定地周辺並びに、西京区・下京区各区住民に、現況や進捗状況について説明・報告し、意見を聞く手立てをとり、整備計画や跡地活用計画案に反映させること」「移転に伴って敷地面積が半減することは、教育・研究・創造活動の環境・条件の大きな制約になりかねない。安易に高さに頼ることなく、教育等の環境・条件の改善を図ること」「現在地については、一部、大学・大学院の機能を残すことも含め、地元住民の声も生かしながら、現役学生・院生、卒業生、留学生など文化・芸術を志す市民等のアトリエなど創作の場や、宿舎・住宅など、文化・芸術の創造・鑑賞等のできるゾーンにすること」を求めました。

 北陸新幹線ルート策定のボーリング調査による事故
 水道管の位置を上下水道局から機構に伝えたものを、機構から委託業者に伝えておらず、水道管破損による断水など重大な事故につながりました。杜撰で無駄な公共事業である北陸新幹線延伸計画の撤回を強く求めました。

 市バス「管理の受委託」について
 「管理の受委託」から京阪バスが撤退するとの表明があり、制度の破綻が明らかになりました。運転手や整備士らの人手不足が理由とされていますが、委託先労働者の人件費や労働条件の把握もせず、安全な運行管理にも重大な影響があるとして、党議員団は制度当初から一貫して撤回を求めてきました。

 高さ規制緩和、大宮交通公園の管理を巡って
 「若者の市外流出」はオフィス・働く場所の不足が原因であるとして、オフィスビルの高さ規制や特例許可制度の緩和を提案しようとしています。ホテルの過剰誘致で地価が高騰し市民が住めない街になっていることが問題であると指摘し、高さ規制の緩和に反対しました。
 また、大宮交通公園再整備にかかわって、パークPFIで選定された事業者による管理運営が民間事業者の利益につながるものとして反対を表明しました。

一、意見書・決議について
 「認知症施策の推進を求める」意見書、「無戸籍問題の解消を求める」意見書、「義援金差押禁止法の恒久化を求める」意見書が全会派一致で採択され、党議員団も共同提出しました。自民、公明、京都、維新、無所属2人から共同で提出された「Society5・0時代に向けた学校教育環境の整備を求める」意見書は、高度情報社会に対応するとして学校現場に企業活動を持ち込むものであり反対し、維新から提出された「2025年大阪・関西万博に向けたオール京都の取組を求める」決議は、万博の大阪誘致はIR(カジノ)とセットであり、巨大開発のムダ使いの口実になるものとして反対しました。 

一、終わりに
 10日、臨時国会が閉会しました。安倍政権は、国会終盤で入管法、漁業法、水道法、日欧経済連携協定、などをまともな審議もなしに強行しました。これは国会を愚弄する暴挙であるとともに、安倍政権の「強さ」ではなく「破綻」の表れです。一方で、憲法審査会への自民党改憲案の提案を阻止したことは野党共闘の大きな成果です。引き続き断念させるまで全力をあげます。来年10月実施を表明した消費税10%増税も世論の反発で「軽減セール」をしなければならないところに追い込まれています。きっぱりと増税を中止するよう強く求めます。
 日本共産党は統一地方選挙と参議院選挙で、市民と野党の共闘の発展と日本共産党の躍進でおごれる安倍政権に退場の審判を下すために全力をあげます。4か月後に迫った京都市会議員選挙で、現有議席を堅持し、21名の公認候補全員と東山区白坂ゆうこさんの勝利をめざしてがんばります。
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