日本共産党京都市会議員団
団長 井坂 博文
京都市立京都堀川音楽高等学校の前事務長が、事務長に就任した2011年から2019年度にかけて、同校のPTA会計を担当し約2600万円を私的流用していたことが明らかになった。京都市教育委員会は、京都堀川音楽高等学校を2014年3月定年退職した前事務長を、同校で2019年3月まで事務長として再任用してきた。その後も、同校に隣接する京都堀川音楽高等学校音楽ホール&ギャラリー(堀川御池ギャラリー)の会計年度任用職員として任用し、引き続きPTA会計の管理にあたらせてきたことなど極めて特異な実態である。任命権者である京都市教育委員会の責任は、極めて重大である。
2019年12月、マスコミから取材を受けた京都市教育委員会は、PTA会計の通帳残高の確認をしただけで、「そうした事実はない」と否定してきた。しかし、2022年6月から京都市教育委員会が行った調査で、前事務長が京都市立京都堀川音楽高等学校のPTA会費を私的流用していた事実を認めた。その上で、前事務長が流用した約2600万円のほぼ全額を2019年10月頃に返金し、開校10周年記念のスタインウェイ社製グランドピアノやクラリネット3本の寄贈に、影響はなかったとしている。
処分について、京都市教育委員会は、前事務長が流用を認めた翌月の2022年7月末で堀川御池ギャラリーを諭旨免職とした。しかし、この前事務長の行為は横領であり、刑事告発すべきである。
また、今回のPTA会費の私的流用の実態と背景の解明、反教育的な一切の不祥事を根絶するために、第三者委員会を設置、調査検証し、その結果を市民に公表するべきである。
以上