2020年11月26日
日本共産党京都市会議員団
団長 井坂博文
昨日開かれた市会本会議において、市民税独自減免制度の廃止が、わが党以外の全ての会派・議員の賛成多数で可決された。
9月市会で提案された本議案は、低所得者に増税と福祉サービス削減を押し付けるものであり、党議員団は、格差と貧困をなくすという地方自治体の役割に全く逆行するとして撤回を求めてきた。
9月市会では、福祉施策への影響が明らかでないとして、わが党含むすべての会派が継続審査を主張し、33年ぶりに、市長提案の議案が継続審査となった。これは市民の運動の力である。その後、総務消防委員会・教育福祉委員会での審議が行われたが、その審議を通じても、なお、当局から、福祉施策への影響や経過措置の範囲についての具体的提示は行われなかった。
昨日の本会議において、党議員団は、引き続き、継続審査を求める動議を提出した後、独自減免制度を継続する「修正案」を提案し、原案に反対した。
コロナ禍の下、住民の命を守るために、豊かな福祉を実現し、暮らしを応援していくことが求められているなか、同議案に賛成した自民・公明・民フ・京都・維新・無所属議員の責任は重大である。
減免制度廃止の中止を求める署名は、短期間で1000筆を超えてよせられた。
また、当局が影響を明らかにしないもとでも、当事者の方から「抗ガン治療を行っており医療費は入院が2万4600円から5万7600円に、2倍以上の大幅な値上がりになったら、日常生活が困窮します。助けてください」「持病があり、定期的に通院、検査と投薬が欠かせません。月上限の8000円が18000円になると、病院に行けなくなる」等々の切実な声が寄せられている。
党議員団は、施行までの3年間で更なる運動を広げ、減免制度廃止を撤回させるために全力を尽くす。また、今回の事態は、市長がすすめる「行財政改革」の本質を浮き彫りにした。党議員団は、自助をおしつけ、福祉を切り捨てる「行財政改革」を中止させるべく奮闘する。