6月5日、学校再開にあたって、子どもたちの心のケアと学びの保障、安全のための緊急申入れを行いました。
子どもの心のケアや学習など、きめ細かな対応を行うための「少人数学級」や「教職員などの増員」、「学習指導要領の弾力化」、「入試の対応」、「安全な衛生環境」などの内容を盛り込んでいます。
本文は、下記の通りです。
京都市長 門川大作様
京都市教育長 在田正秀様
学校再開にあたって、子どもたちの心のケアと学びの保障、安全のための緊急申し入れ
2020年6月5日
日本共産党京都市会議員団
団長 井坂博文
新型コロナウイルス感染症に関する緊急事態宣言の解除にともない、5月下旬の準備期間に続き、6月の第一週と第二週には学級を20人以下にグループ分けする分散登校が実施されています。京都市教育委員会は、京都市が文部科学省の示す「レベル1」の区域であることを根拠に、15日からは通常の40人学級の編成に戻した上で、1か月間しかない夏休みをさらに10日間短縮し、7時限授業というカリキュラムを課し、年度内に学習指導要領に基づく内容の完了を目指しています。
今もっとも大切なことは、子どもたちの実態から出発することであります。保護者・教育関係者からは、ただでさえ長期の学校休業および外出自粛生活の中でかつてない不安とストレスをかかえた子どもたちの心身にさらなる負担となることに懸念の声が上がっています。また、40人学級を続ける限り、1~2mの生徒間の距離を確保することができません。
子どもたちへの負担をできる限り軽減し、かつ、子どもたち一人一人によりそった心のケア、学びの保障、感染拡大の予防を考えれば、少人数学級へと学級編成を見直すことがもっとも適切です。同時に、保護者や教職員の負担軽減にもなります。文部科学省の衛生管理マニュアルにおいても「長期間、この新たな感染症とともに社会で生きていかなければなりません」としていることからも、本市においても先行的かつ長期的な手立てを講じていく必要があります。よって、下記の通り申し入れます。
記
一、 1クラス20人程度の少人数授業が行えるようにすること。閉鎖校等の活用を含めた教室の確保を急ぐこと。総合支援学校への配慮を行うこと。
一、 国の第二次補正予算では不十分であり、国に対して教職員・学習支援員の抜本的な増員を求めるとともに、本市において、必要な教職員・学習支援員を確保すること。
一、 文部科学省は、当初予定していた指導内容を本年度中に終えることが困難な場合、次年度以降を見通した教育課程編成を行ってもよいとする学習指導要領の弾力化を打ち出している。子どもたちの心身の健康を考慮し、過大な授業時限数とならないように教育内容を精査すること。学校行事等に関しても一律に削らず、工夫して開催できるように各学校の裁量を認めること。
一、 来年度の公立高校入学者選抜については、学校休業を考慮した試験内容にすること。
一、 当面の臨時休業等の基準をあらかじめ明らかにすること。
一、 学校給食に関しては、文部科学省「衛生管理マニュアル」に基づき、最大限実施できるように取り組むこと。
以上