日本共産党京都市会議員団は、2020年2月26日に「2020年度京都市予算案の組み替え提案」を発表しました。以下に本文を掲載します。
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2020年度京都市予算案の組み替え提案
2020年2月26日
日本共産党京都市会議員団 団長 井坂博文
昨年10月の消費税増税により、10月~12月期の国内総生産(GDP)は年率換算でマイナス6.3%、家計消費もマイナス11.5%の大幅減となり、日本経済は危機的な状況となっています。背景にあるのが、一部の大企業だけを潤し、多くの国民には負担を押し付ける、「アベノミクス」と言われる国の経済政策です。
安倍政権は地方自治体に対しても、交付税の削減を続け、来年度では法人市民税の引き下げ・国税化も行い、本市の一般財源収入はさらに減少します。
こうした国の路線に、真正面から転換を迫る必要があります。
今回の京都市の予算案は、国の路線と同じ方向で、大企業の優遇や市外からの企業呼び込み、インバウンドの推進、北陸新幹線などの大型事業の推進をする一方で、夏季歳末特別生活資金貸付事業の廃止に象徴されるように、暮らしの予算を切り捨てるとともに、地元中小企業への支援は全く不十分な予算となっています。
今こそ、大型事業の推進や大企業優遇の施策から、子育て世代や若者への支援、高齢者への支援など、すべての市民の暮らしを応援する施策、及び、中小企業の支援と労働者の賃上げの施策へと転換することが必要です。この転換こそ、京都の経済を活性化させる最善の方向であり、それが税収増と市財政の健全化につながります。
よって、日本共産党京都市会議員団は、一般会計予算の1%・約80億円を、市民のくらしを丸ごと応援するための予算として最優先に確保した上で、以下の趣旨に沿って、年次計画を立てることも含め、予算案を組み替えるよう求めます。
1.全員制の温かい中学校給食を実施する
2.子どもの医療費は、中学校卒業まで無料にする
3.子ども分の国保料(均等割分)は免除する
4.給付制奨学金を創設する
5.奨学金返済の利息分を補助する
6.地下鉄の学生定期の割引率を引き上げる
7.老人医療費支給制度の窓口負担を軽減する
8.市の発注する事業はまず、時給1500円以上とする
9.夏季歳末特別生活資金貸付は継続し、通年化とする
10.職員削減は行わない
11.自衛隊への宛名シールの提供は行わない
12.次の事業等は見直し及び中止する
・ 北陸新幹線及びリニア新幹線誘致、堀川バイパス計画は撤回する
・ 鴨川東岸線第3工区事業は中止する
・ 中央卸売市場第一市場施設整備事業の見直しを行う
・ GIGAスクール構想は見直しを行う