申し入れ
京都市長 門川大作 様
介護保険認定・給付業務にかかる民間委託の中止を求める
2019年9月20日
日本共産党京都市会議員団
団長 井坂 博文
京都市は、介護保険の認定・給付業務の委託契約候補者を9月13日に決定しま
した。
介護サービスを必要とする市民の要介護度を決める認定業務と、住宅改修をはじめ介護給付を行う事務は介護保険制度の根幹部分です。この事務を民間企業に委託することは、保険者としての責任を放棄するものです。
介護保険事務の民間委託を先行実施する自治体では、認定結果の通知遅延も生じました。このことは、介護を必要とする市民の介護サービスの土台が保障されず、ひいては命の危険も生みかねない重大な問題であります。また、急な介護申請に対応する場合にも、経験を重ねあらゆるケースに対応できる訪問調査員などの対応がなければスムーズな介護保険申請手続きをすすめることができません。
認定審査会の事前準備から当日の進行など、介護保険制度の根幹部分を民間企業に委ねることは、市民の個人情報の漏洩も含む極めて重大な問題があります。
住宅改修の申請手続きには、申請者への正確で丁寧な説明が必要であり常に習熟した職員の対応が不可欠です。関係者から「各区役所の窓口で相談ができなくなると困る」との声も多数よせられています。我が党議員団は、これら一連の問題について指摘し、介護保険認定・給付業務の民間委託方針の撤回を求めてきました。
業務の民間委託については、「証明郵送サービスセンター」において事務処理の大幅な遅延が生じ、市民が通報しなければ、行政が把握することもできないという致命的な欠陥があることが明らかとなりました。
京都市は介護保険業務に責任を果たすため、介護保険の介護認定・給付業務の民間委託を中止することを求めるものです。