申し入れ
京都市長 門川大作 様
京都市証明郵送サービスセンター業務の深刻な遅延について
2019年9月20日
日本共産党京都市会議員団
団長 井坂博文
京都市は7月16日、これまで区役所・支所等で行ってきた証明郵送事務(年間約33万件)を京都市証明郵送サービスセンターに集約・民間委託を行いました。ところが、この証明郵送事務が最大2週間もの遅延となっていることが明らかとなりました。証明郵送事務は、民間委託前には申請書の到着から即日ないし3日以内に処理されてきただけに、事態は深刻です。京都市は民間委託した後の実際の事務がどのように行われているか一切把握できていませんでした。8月末に市長への手紙による苦情などでようやく問題意識を持ち、9月6日の全数調査により、5日以上の遅延となっているものが2900件中1420件であることを把握したとしており、被害はかなりの数と推定されます。
今回の事態で、市民の通報がなければ、行政が業務の遅延を把握することもできないという致命的な欠陥が明らかとなりました。証明郵送事務で取り扱われるものは、戸籍関係の証明書類、住民票、所得・課税証明書、納税証明書など、海外渡航や商取引をはじめ様々な手続きの上で必要不可欠なものばかりで、迅速・適正に執行される必要があります。また、遠隔地に住む人、病気や障害のために来庁できない人にとっては唯一ともいえる手段で、戸籍法及び住民基本台帳法の本文に請求権が明記されているのはそのためです。
サービスを必要とされる方に多大なご迷惑をかけたことは、京都市の信用を著しく失墜させるものです。一刻も早く遅延を解消することは当然のことです。
また、今回の事態は、本来市職員が行うべき公務を民間委託したことに原因があります。証明郵送事務を直営に戻すとともに、公的業務の民間委託化路線を撤回するように強く求めます。
以上