日本共産党京都市会議員団
2017年度の予算編成にあたって、日本共産党京都市会議員団の要求書を提出します。アベノミクスのもとで、低賃金と非正規雇用の拡大、社会保障などの改悪がすすみ、地域経済の疲弊感の強まりと貧困と格差が広がり、市民の間には大きな不安が広がっています。
この間にも政府は、安保法制の強行・憲法改悪、原発再稼働、TPPの推進、消費税増税を前提に社会保障の削減、大企業減税などをすすめ、地方財政計画と行財政の分野においても地方交付税のトップランナー方式の導入、行政サービス・公共施設等の集約化、民間委託化など、貧困と格差拡大の流れをいっそう強めています。
こうしたもとで、京都市が自治体の責務を果たす上で京都の良さを守り、市民の命とくらしを守る役割を発揮することが何よりも求められます。ところが現在、市がすすめる「行革」=「京プラン」は、市民を守るのではなく、政府と一体に市民負担増など貧困と格差拡大を助長し、市民生活をいっそうに深刻な事態に追いやるものとなっています。また、北陸新幹線、リニア誘致や都市再生緊急整備地域の導入など大規模開発優先、「宿泊施設誘致・拡充方針」を入り口にした市街化調整区域や住居専用地域の特例許可や規制緩和による開発など、新たな京都壊しに踏み出そうとしています。
党京都市会議員団は、市民の命とくらしを守る地方自治体の役割を歪める政府の施策や「京プラン」について、批判し撤回を強く求めてきました。同時に、地域訪問やアンケート活動などを通じて市民の声を直接聞きとり、市民の切実な要求や市政の課題を解決する活動と提案を積極的に行ってきました。
この間も「直ちに高速道路未着工3路線の廃止の手続きを」「学校跡地を民間業者に差し出す方針を撤回し、地域住民のための活用を」「介護保険の改善と新総合事業に関する申し入れ」「民泊は規制緩和でなく、市民の安全・安心に向けたルールづくりを」「京都市美術館におけるネーミングライツ(命名権)『決定』の撤回を求める」「京都市『宿泊施設拡充・誘致方針』に対する見解」「介護制度の改善を求める提案」など見解発表や申し入れを行ってきました。今後の市政運営への反映を強く求めるものです。
来年度予算編成にあたっては 1)憲法をくらしに生かす市政運営。2)社会保障の拡充、「京プラン」の撤回。3)京都経済を支える中小零細企業の振興、地域循環型の産業政策。4)原発ゼロの実現。5)開発優先のまちづくりの転換、京都の良さを守り、住み続けられる京都づくり、を基調に本日申し入れた要求書の趣旨を反映し、市民の命とくらしを守る予算編成を行うよう強く求めるものです。