声明「11月市会を終えて」 - 見解・声明|日本共産党 京都市会議員団

TOPICS ICON声明「11月市会を終えて」

日本共産党京都市会議員団

一、本日、11月市会が市長提案の173議案を可決し終了しました。今議会は、衆議院が解散し議会開催中に総選挙が行われたために、総選挙公示の12月2日から休会し投票日翌日の15日から再開する措置を取りました。
  党議員団は、予算特別委員会に付託された12件のうち、一般会計補正予算、職員給与条例の一部改正など10議案に賛成し、京都会館再整備工事請負契約の変更、市会議員の議員報酬などの支給に関する条例の一部改正の2議案には反対しました。
  一般会計補正予算については、急激な円安対策と4月からの消費税率引き上げ後の後退による影響緩和などの景気経済対策であり賛成しました。一方で、京都会館再整備事業に関する債務負担行為および工事請負契約の変更は、建て替えではなく改修にしておれば完成も早く増額も最小限に抑えることができたこと、京都駅南口駅前広場整備事業は当初計画から20億2千万円も増額するものであり、タクシー乗り場など関係者から問題点が指摘されていたことに加えて、屋根、エレベーター、エスカレーターなどバリアフリー対策は計画当初から見込むべきものであること、保育所待機児童の解消は認可保育所の増設を中心に整備を進めるべきであること、などを討論で指摘しました。
  また、公営企業、教育委員会を含む本市職員の給与改定に関しては、人事委員会勧告に基づく当然の措置であり賛成するとともに、社会福祉施設等公務員給与に準拠している民間職場においても給与引き上げが波及するように求めました。一方で、市会議員の期末手当の引き上げは、消費税増税と社会保障解体による負担増、16ヵ月連続の実質賃金下落という国民生活が大変な時に到底認められるものではなく、無所属の二人の議員とともに反対しました。自民、民主・都みらい、公明、京都の各会派は賛成しました。

二、常任委員会に付託された156議案のうち、三市立浴場を初めて廃止する市立浴場条例の一部改正、まちづくり条例の改正、市道路線の廃止の3件と指定管理者の指定のなかで22件は反対し、残る131件には賛成しました。人事議案5件は全会派一致で同意されました。
 101件の指定管理の指定に関する議案が提案され、党議員団はその一件ずつ慎重に審査しました。指定管理者制度は国の規制緩和政策により様々な公共分野に営利を目的とする民間企業が参入できるよう門戸を広げるものであり、委託料削減による人件費や施設修繕費の削減、サービス低下などの問題が発生しています。また福祉や文化・芸術、スポーツなど継続性や人材育成が求められている事業にはなじまないと指摘し、反対してきました。今回の議案では、よりいっそう民間企業が参入しやすくなっていること、従前の団体に民間企業が共同体として加わっていること、市立浴場の指定管理に部落解放同盟や自由同和会関係者が役員を務める会社が新たに指定されていること、などを質疑の中で指摘し改善を求めました。
  また、市土地利用の調整に係るまちづくりに関する条例、いわゆるまちづくり条例の一部改正は反対しました。この条例は、大型店呼び込みの商業集積ガイドプランと一体のものであり、条例制定以降の住民運動によっていくつかの改善点が見られるものの、開発構想の縦覧期間の短縮や説明会の周知範囲の縮小など後退する問題点が多くあり、住民の生活や要望より開発事業者の立場を尊重するよう求めており、討論で党議員団の見解を表明しました。
  また、岡崎神宮道の道路認定廃止は、岡崎公園を富裕層や特定企業のための公園に変質を狙い、岡崎地域活性化ビジョンをすすめるものであり、十分な交通量調査もおこなわず供用中の道路を廃止するという前例のないものであることを指摘し、反対しました。
  
三、今議会の本会議質問で、地産地消の学校給食の拡大、長年の市民要望である小学校給食のアルマイト食器の改善を要求し、教育長から「より味わいを感じることができる食器へ更新を検討する」との答弁を引き出しました。
  また、党議員団が関係者と共同して早期実現を求めていた地下鉄烏丸線烏丸御池駅の可動式ホーム柵が実現し、12月20日始発から運用が開始されました。
北区紫野に建設予定の葬儀場について、住民への誠実な説明と完全な合意がないまま建設に着手しないよう求める請願が全会派一致で採択されました。

四、意見書の提出に関しては、「ヘイトスピーチ被害に対する意見書」が全会派一致で採択されました。自民・公明・無所属議員提案の「女性が輝く社会の実現に関する意見書」は政府の進めようとする「女性の活躍推進法案」の推進を求めるものであり反対しました。
 自民・公明・無所属議員による提案の「医療制度に関する意見書」は、消費税増税を前提にした京都市版地域包括ケアシステムの構築や「持続可能な」社会保障制度の確立など国民を医療や介護から追い出すものとして反対し、党議員団の対案を示して討論をおこないました。また、自民・公明・無所属による「地域の中小企業振興を求める意見書」は今日の深刻な中小企業経営の危機をもたらした国の経済政策や消費税増税には全く触れず、地方版アベノミクスである地方創生を進めるよう求めるものであり反対し、討論で問題点を指摘しました。

五、今議会中に執行された総選挙において、日本共産党は改選前8議席から21議席へと大躍進し、昨年の参議院に続いて衆議院においても議案提案権を獲得しました。暴走する安倍政治に対してブレずに正面から対決し、どんな問題でも国民的対案を示し、国民との共同をすすめる日本共産党の姿が無党派をはじめ多くの国民から支持されました。
 参議院選挙、衆議院選挙と続けた党躍進の波をさらに大きく広げ、来春のいっせい地方選挙の勝利、住民の声が届く市政への転換、自治体らしい自治体づくりをめざして全力を挙げます。

以 上

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