日本共産党京都市会議員団
1.本日、11月定例市会は、市長提案の37議案と議員提案の1議案を可決し、閉会しました。党議員団は、市長提案の内、市職員や学校教職員などの給与引き下げ条例3議案および教育委員の任命に反対し、一般会計補正予算など33議案に賛成しました。また、議員提案の「清酒の普及促進に関する条例」議案に賛成しました。自民、民主・都みらい、公明、京都、みんな・無の会派は全ての議案に賛成し、「消費税増税中止の要請を国に求める」請願を不採択にしました。これに対し党議員団は、世論調査の数字も示し「消費税増税でなく別の道がある」と増税中止を求め、不採択に対する反対討論をおこないました。
また、「妊婦健診及びヒブワクチン等への公費助成継続を求める」意見書が全会一致で可決されました。「北朝鮮の弾道ミサイル発射に抗議し、拉致問題の一刻も早い解決を求める」意見書も全会一致で採択されましたが、党議員団は「あくまで平和的な外交努力で解決すべき」と、賛成討論で指摘しました。
1.今議会は、国会が解散され、会期中に総選挙が公示されるという事態の下で、本会議質問をおこなった後に選挙投票日まで議会を休会するという措置をとりました。本会議質問では、原発再稼働、消費税増税と社会保障改革、TPP参加、など取り上げました。憲法改悪など国民の声を無視し、歴史まで逆流させようとする政治を変えたいという声に応えて、新しい日本改革ビジョンの内容を具体化する論戦を展開しました。
厳しい生活を強いられている子育て世代への消費税の影響を質したのに対し、副市長は「広い世代が負担を分かち合い財源を確保するもの」との従来の認識を述べるにとどまりました。
食の安全や医療と薬業をはじめ国民生活のあらゆる分野で打撃を受ける、TPP参加の中止を国に働きかけるよう求めましたが、副市長は「食の安心・安全の確保、国民皆保険堅持の視点は大変重要」と述べつつも、「国策で判断されるもの、注視する」と無責任な答弁に終始しました。大飯原発の即時停止、地域循環型経済の具体化により再生可能エネルギーの活用を求めました。市長は、大飯原発の中止について「関西広域連合として国に申し入れた」と自らの見解は述べませんでしたが、再生可能エネルギーについては「エネルギーの地産地消で市民生活や経済活性化につながる」との認識を示しました。事故やトラブルが相次ぎ欠陥施設であることが証明された焼却灰溶融施設について「今こそ契約破棄をすべき」と厳しく求めましたが、依然として稼働に固執する姿勢を示しました。
1.今議会中に京都市は、移管を決定した公立保育所3園のうち2園の移管先法人を選定し、新たに南区の2園を移管対象保育園とするとしました。党議員団は「公立保育所を守るべき」と主張し、既存の保育園を廃止するかどうかは条例事項であるにもかかわらず、議会でも論議がまともにされないまま、移管先法人の選定を進めることは議会軽視であり、自治体の意思決定の仕組みを無視するものと、指摘しました。また市教委が、公立高校の教育制度と入試のあり方について、「類・類型制の廃止、通学圏の拡大、単独選抜」などを柱とする改悪案を打ち出し、再来年度からの実施をめざすとしていること。さらに、伏見・洛陽の2工業高校についても、何の根拠も示さず「統合」との方針を明らかにしていることは問題です。
また、市会交通水道消防委員会で、新しい「上下水道局中期経営プラン」の骨子が発表され、来年2月市会に料金制度の見直しに関する条例改正案を提案するとの報告があり、質疑の中でも、値上げを示唆する理事者の答弁がありました。
これに対し、党議員団は「声明」を発表し、市民生活が大変厳しい状況にある中で、くらしを直撃する上下水道料金の値上げを行わないよう強く求めました。
上下水道局職員の公文書偽造、公金着手が発覚し、懲戒免職されました。不祥事の体質が依然として根絶されていないことを示しました。
1.総選挙の結果は、自民・公明両党が、320を超える議席を獲得し、自公政権が復活することになりました。しかし、この結果は、3年4ヵ月の民主党政権の失政への国民の怒りがもたらしたものであり、自民党自身が認めているように、自民党への国民的期待が広がった結果とはいえません。同時に小選挙区制が民意を大きくゆがめることも明らかになりました。
消費税増税中止、憲法改悪反対、脱原発、TPP参加阻止、沖縄米軍基地撤去など、直面する課題に対し、日本共産党が示してきた各分野の改革ビジョンは、国民のたたかいにとって、いよいよ重要な意義をもつものとなります。党議員団は、ひきつづき市民のみなさんと共同した運動をすすめ、総選挙で掲げた公約の実現のため、全力をつくすとともに、来年夏に迫った参議院選挙での勝利にむけて奮闘する決意です。