わが党提案の「新型コロナウイルスワクチンの一層の接種体制の拡充を求める決議(案)」及び、自民党、公明党、日本維新の会、無所属議員提案の「新型コロナウイルスワクチン接種の確実な推進を求める決議(案)」について、賛成の態度を示しておりますので、私は日本共産党京都市会議員団を代表し、その理由を述べます。
京都市として、希望する市民全てを対象とした新型コロナウイルスワクチンの接種は初めてのことであり、対応されている市職員や医療関係者の皆さんに、まず、心から敬意を表します。
新型コロナワクチンの接種体制の拡充及び確実に推進していく立場で、課題と提案を申し上げます。
まず、第1に医療機関の支援を強めることです。京都市は接種方法として、基礎疾患や病状などを把握しているかかりつけの医療機関の実施を基本とし、医療機関に受付から接種まで、依頼することにしました。そのため、医療機関の多くは、市民からの問い合わせ、予約受付日の調整、スタッフの確保などに翻弄され、接種医療機関として公表可としていた医療機関が公表を取り消すという事態も起きました。医療機関は日常の診療に加えての対応に大変なご努力をしていただいています。接種費用1回当たり2070円では安すぎるという声を多くの医療従事者からお聞きしています。電話の対応や接種体制を整えるための支援の強化が必要です。
第2に集団接種会場を増設することです。市民のかかりつけの医療機関がワクチン接種を実施していない場合やそもそも、特に日常的にかかっている医療機関がないという方もおられます。5月20日の接種申し込みに殺到し、電話が全く繋がらないなど大混乱となりました。
5月31日からは、急遽登録制に変更しましたが、希望者数や地域ごとの希望者数を正確に把握し、今予定している接種会場の受け皿でいけるのかどうかを判断し必要に応じて、接種会場増設の対応を行う必要があります。医療機関の休診日に開業していただき、接種会場とすることの要請は、かかりつけの患者さんへの接種の目途が付いた医療機関でないと協力は困難です。又、体制確保の支援金の創設は必要ですが、支援金の額が実態に合うものなのか、医療機関にも状況を聞く必要があります。
本日予定していたワクチン接種医療機関の公表については、見直しとなりましたが、医療機関では「公表を見合わせたい」「公表しても予約は8月以降になる」など、医療現場の声があがっていたことからも、医療現場の実態を広く把握することなしに、方針や計画を進めることがあってはならないということです。市長の責任において、どうして今回のような事態となったのかを明らかにすべきです。そして医療機関の負担を軽減するためにも行政が責任を負う集団接種会場の抜本的増設を求めます。
第3に市民にとって身近な区役所などで、登録から予約の確認、接種までの支援や相談の対応などきめ細かな体制を取る必要があります。昨日の登録も「コールセンターがなかなか繋がらない」「接種日は概ね一週間以内に電話で連絡があるとのことだが、連絡がつかなかったら、次の人にまわすといわれた」「留守番電話はしないと言われたが、ずっと家にいるわけにはいかない」と不安の声がさっそく届いています。このような市民の声に応えるためには行政として支援体制をとるが必要があります。
最後に、高齢者へのワクチン接種後には64歳以下の方や基礎疾患がある方の接種体制を取っていく必要があります。その際多くの方が「かかりつけ医」をもたないことが想像できます。さらに、リスクが高い難病や基礎疾患のある方がかかっておられる大学病院や総合病院等は、コロナ感染者の受け入れもされておられること等から、ワクチン接種を実施していない場合があり、さっそく不安の声が届いています。こういった方々ももれなく、ワクチン接種できる体制の拡充を求めて、賛成討論といたします。