日本共産党京都市会議員団は、議第137号京都市大宮交通公園条例の一部を改正する条例の制定について、議第163号指定管理者の指定について、反対の態度を示しておりますので、私は議員団を代表し、その理由を述べ討論します。
反対する第一の理由は、大宮交通公園で最も人気の「ゴーカートをなくさないでほしい」という声に応えず、なくしてしまい、条例からも削除してしまうということです。ゴーカートの存続が課題となった際の議論の中で、当局は「ゴーカートはなくしても、電動(自転車)自動車なども含めて、何らかの乗り物は検討する」と答弁してきました。しかし、結果としては自転車中心の公園となり、イベントの時にのみに検討すると大きく後退する対応となりました。市民の声、とりわけ子どもの声に応えず進めたことは重大です。
第二の理由は公園面積を3000㎡近くも縮小し、樹木はわかっているだけでも130本も伐採してしまったことです。そのうち60本は、大宮交通公園内への北消防署の新築移転によるものであり、公園内の設置は避けるべきであったと思います。老朽化が進む中、北消防署の建て替えは我が党としてもその必要性を求めてきたものですが、土地取得の予算を確保することや現地の建て替えの追求もすべきだったと思います。2年前の京都市都市緑化審議会で「削減される大宮交通公園の緑地の確保をどうするのか」ということが議論になっていましたが、いまだに示されていません。
第三の理由は、パークPFIを採用したことにより、市民の要望などよりも、指定管理者となる事業者の利益が優先される公園づくりとなることの問題です。京都市の事業でありながら、市民が要望しても、市が判断するのではなく、市は事業者にその要望を伝え、事業者が利益を考えながら判断をするというのが、PFIの仕組みです。このことはゴーカートの対応が後退していったことを見るだけでもよくわかります。利益優先の運営は認められません。以上が反対する理由です。
党議員団は、大宮交通公園は楽しく遊びながら、子どもたちや親子が交通安全も学べる公園であり、老朽化等による問題について改善を求めてきました。
市民に愛される公園として、市民の要望なども取り入れ、より良い公園として発展するための運営となるよう求めます。コミュニティールームの設置については、市民利用を進めることは重要ですが、利用料金上限1時間3000円は高過ぎるというのが市民の意見です。利用しやすい料金にすることを求めます。
合わせて、公園周辺の住環境としても、道路が2車線であること、住宅が隣接していることなどから、消防車の出入りやサイレン音などに関して、住民から住環境の悪化への不安の声が上がっています。しかし、これに対して必要な説明会の開催がされていないことは問題です。建設局と消防局が連携をして、住環境の悪化を防ぐ対策を行うべきです。
また、今回、公園周辺の柵はなくなり、いつでも公園内を散歩や休憩するなどの利用ができることになりますが、夜間など防犯対策は強める必要があることを指摘して討論とします。