国保加入者にも傷病手当が出るように求める請願の採択を! 河合議員が討論 - 市会報告|日本共産党 京都市会議員団

国保加入者にも傷病手当が出るように求める請願の採択を! 河合議員が討論

写真
本会議 討論
河合ようこ議員
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 社会保険には、傷病手当が補償されていますが、国民健康保険には傷病手当が補償されていません。そのため、国民健康保険の加入者も、傷病手当の対象とすることを求める請願について、本会議で不採択とすることに反対する討論を、河合議員が行いました。
 討論の内容は、以下の通りです。


請願第734号~778号「新型コロナウィルス感染症に係る被用者等への傷病手当の支給等」の不採択に反対する討論
2020年7月6日 河合ようこ

 日本共産党議員団は、請願第734号~778号「新型コロナウィルス感染症に係る被用者等への傷病手当の支給等」の不採択に反対し、本請願を採択すべきと考えております。私は議員団を代表しその理由を述べます。
 本請願は、新型コロナウィルス感染症にり患した場合またはその可能性があるなど休業を余儀なくされた国民健康保険加入の被保険者を傷病手当の対象とすることなどを求めたものです。
 もともと、社会保険には働く人の傷病手当が補償されていますが、国民健康保険には傷病手当が補償されていません。国民健康保険における傷病手当の創設は、全国商工団体連合会、京都で言えば京都府商工団体連合会の皆さんなどが長年求めてこられたものです。今回、特例とはいえ新型コロナウィルス感染症による非常時に際して国が国民健康保険の被用者に傷病手当を補償したことを本当に喜ばれています。
 国の自粛要請等の下、厚生労働省が国民健康保険の被用者について傷病手当を補償することを決めたのは、万一発熱したり、感染した時に安心して休めることが当人の健康・命を守ることであり、新型コロナウィルスの感染拡大を防ぐことであるからにほかなりません。当初、対象について被用者だけとしていましたが、自営業でも「給与が支払われている方は対象とする」と当事者の声や国会での議論を経て対象が広げられてきました。
 しかし、個人事業主やフリーランスは対象外とされたままです。対象の拡大は自治体の判断でできます。現に、鳥取県岩美町では、地方創生交付金を活用し、国の傷病手当の対象とならない個人事業主等に対して、町独自に傷病給付金を支給するとしています。飛騨市でも市独自で傷病手当金を創設しています。
 本市はどうでしょうか。教育福祉委員会の審議で、理事者は感染拡大を防ぐためにも「安心して休めること、医療を受けられる環境を整えること」が重要であるとしながら、公平性の観点から、本市の厳しい財政状況の下では他の被保険者に負担を増やすことになるという主旨の答弁をされました。しかし、個人事業主等も対象とした場合にかかる財源の試算額は約620万円。やろうと思えば、負担できるのではありませんか。また、事業主は融資や他の支援策を活用できると言われましたが、要件が厳しいなど誰もが該当する制度となっていないことはご存知のはずです。何よりも国民皆保険のもと、医療におけるセーフティネットとして国民健康保険の仕組みの中で被保険者の命を守ることは当然であります。国・自治体あげて新型コロナウィルスに立ち向かおうという時、「すべての市民のいのちを新型コロナウィルス感染から守ること」と「その補償」は、国や自治体の責任です。
 国民健康保険法第2条には「被保険者の疾病、負傷、出産又は死亡に関して必要な保険給付を行うものとする」とあります。必要な財源は国に求め、本市として独自に傷病手当の対象拡大に踏み出すべきであります。
 委員会審議では、他の会派の皆さんから議論がなく、わが党は継続審議を求めましたが、不採択という結論に至られたことは極めて残念です。新型コロナウィルス感染症の第2波・第3波に備え、市民のいのちを守る対策強化が求められる下、議会として本請願を採択し、本市の国民健康保険施策の充実を後押しし、国保に加入する被保険者のいのちと暮らし、営業を守ることこそ必要だと考えます。
 以上、皆様の賛同を求め、討論といたします。

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