6月2日に行われた5月市会の終了本会議で、補正予算について、賛成する討論を、玉本なるみ議員が行いました。討論の内容は、以下の通りです。
5月議会補正予算 賛成討論
日本共産党京都市会議員団は、議第60号及び議第67号京都市一般会計補正予算案に賛成の態度を示しています。私は、日本共産党京都市会議員団を代表し、その理由を述べて討論します。
新型コロナウイルス感性症対策の補正予算として、今5月議会においては、第2弾として、42億700万円の提案がされ、第3弾として、28億1200万円の追加提案がありました。新型コロナウイルスの影響が、市民のくらしや経済に及ぼす影響が大きく、その対応も急がれるということは言うまでもありません。
今回の補正で、妊婦を対象とした検査費用の支援は、要望に迅速に対応したものです。医療機関に対する支援金の創設、本市所管施設の利用のキャンセルに伴う利用料の還付など必要なものです。抗原検査の活用等による検査体制の拡充、避難所における感染拡大防止対策、学童クラブ利用自粛者への利用料金支援なども必要な支援策であり、各現場での切実な要望に応えるもので、評価できるものです。
中小企業補助金の25億円及び、文化芸術活動緊急奨励金の3億円の積み増しについては、申請数と額に応じて支給するために、必要な予算を確保したものです。ただし、申請期間が短く、申請が間に合わなかった方や申請内容が、これからの取組みに限定されたもので、損失を補填するものでないこと、一旦落ち込んだ実態から、復活していくにはしばらくの期間が必要とされることからも、引き続きの支援策が必要であり、次なる対策を示すよう求めるものです。
次に、いくつかの問題について、指摘し改善を求めます。
まず、飲食店デリバリーサービスの利用促進を図る5000万円の助成金についてです。他に多くの事業者がある中、東京と大阪に本社がある宅配業者「出前館」の利益となる仕組みではなく、市内事業者に直接税金が投入されるべきです。また、「市民による京都魅力発見事業」の2億円についても、市民・事業者がくらし・営業の瀬戸際にある時ですから、中小企業への固定費補助、売上減の補填、休業協力金の上乗せ、給付金等の相談窓口強化などにこそ予算措置すべきです。
次に、今後の対策への提案を述べます。
第1は、新型コロナウイルス感染の拡大に備えるという点です。すでに第2波の兆候が出ている地域があります。市民がまず受診する医院や診療所、一般病院における支援策を強めることが重要です。発熱者に対応する発熱外来などの環境整備や患者数の減数で診療報酬が大幅に減っている医療機関に対して、経営支援を強めることが必要です。さらに、京都市の公衆衛生の土台である保健所機能の抜本的強化が必要です。選択と集中の元で、各行政区の保健機能を低下させてきたことなど明らかになった今、改めて体制の強化を求めます。
第2に、市民のくらしを応援することです。例えば、水道料金・下水道使用料や市営住宅家賃の減免、6月に納付書が送られる市税の減免を行うなど、柔軟かつ積極的に対応する必要があります。
第3は、学校再開への対応です。子ども達への心のケアとともに、きめ細かく対応するため、及び3密対策としても、少人数授業の実現の為の教職員や教室の確保、特別教室等へのエアコン設置など学習環境の整備を現実的に行うことが必要です。
第4に、大学生の支援についてです。そもそもの学費が高すぎる問題の解決が必要です。学生団体が行った調査で示された「京都の学生の4人に1人が休学や退学を検討している」という結果を重く受けとめる必要があります。国の学生緊急給付金は、学生の1割程度しか対象でありません。国に抜本的な給付金の拡充を求めると共に、京都市として、学生の実態把握を早急に行うことや市独自の支援策を強めることを提案し、賛成討論といたします。