一般会計補正予算案(民泊対策等)についての賛成討論 - 市会報告|日本共産党 京都市会議員団

一般会計補正予算案(民泊対策等)についての賛成討論

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終了本会議討論
やまね智史議員
 日本共産党京都市会議員団は、議第112号「平成29年度一般会計補正予算案」について賛成しておりますので、私は議員団を代表して、その理由を述べるとともに、問題点について指摘します。
 
 本補正予算の中で提案されております、介護基盤整備助成は、関係者や市民の要望に応えるものであり必要な予算と考えます。コンピュータオープン化事業に係る経費、焼却灰溶融施設整備に係る訴訟の和解に伴う経費、知事選挙及び伏見区府会補欠選挙の経費、市税還付金も必要なものです。
一方、マイナンバー制度の情報連携を増やすシステム改修については、そもそもマイナンバー制度が課税強化や社会保障給付の抑制を目的としたものであり、その活用範囲を広げようという提案は問題だと考えます。

 また、「民泊対策の強化」として提案されている中身については、改めて問題提起をしておきます。
 まず、「住宅宿泊事業法に基づく届出受付体制の構築」については、届出受付事務にとどまらず、内容確認のための現地調査や、書類不備の解決確認まで民間委託するとしており、市の公的責任を放棄するものと言わなければなりません。
 「簡易宿所への監視指導を強化」することについては、我が党もくり返し求めてきた問題です。これまで京都市は、市内の旅館業施設へ、年に一度のペースで定期監査を行ってきました。その内容は「宿泊者名簿の記載」「収容定員の遵守」「ねずみや害虫の駆除を行っているか」「入浴設備の管理」「レジオネラ検査」「飲用水の残留塩素濃度」など、医療衛生に関わる重要なものです。にもかかわらず、保健福祉局が、今後はすべての簡易宿所への定期監査を行わない可能性を示していることは、京都市の公衆衛生上の業務を後退させるものであり重大です。
 数年前まで市内で約1000件だった旅館業施設は、現在、簡易宿所だけで約2000件となり、全ての旅館業施設への定期監査が追いついていません。今回提案されているように、「面接の実施状況やカギの形状チェック」など、簡易宿所への監視を強化することはもちろん必要ですが、このことによって、医療衛生の定期監査がおろそかになることがあってはなりません。9月市会・10月26日の市長総括質疑では、副市長も「旅館やホテルの衛生指導をしてきた保健福祉局は、その点を最重視して監視・指導等をくり返してきた」「定期的にチェックをしなければ、その営業状態が保たれているかわからないので、しっかりと体制をとっていかねばならない」と答弁されています。
 そもそも、旅館業施設への年1回の定期監査は、「区役所にある衛生課が各行政区の旅館施設に立入調査」を行ってきたものであり、全市11箇所にあった民泊対応部署を1箇所に集約したことが、市内全施設への定期監査を不可能にする状況をつくり出したのではないでしょうか。感染症対策など、市民や旅行者の命・安全を守るためには、全ての簡易宿所への定期監査を行うことが必要です。そのためには「市の職員・医療衛生の資格職である環境衛生監視員を抜本的に増員する」「各区役所・支所へ人員配置を行う」ことが必要不可欠であり、我が党は引き続き、市職員の人員増と体制強化を強く求めるものです。
 以上、申し述べて私の賛成討論を終わります。 

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