福島原発の汚染水対策等に関する意見書についての討論 - 市会報告|日本共産党 京都市会議員団

福島原発の汚染水対策等に関する意見書についての討論

閉会本会議討論
 私は、日本共産党市会議員団を代表して、民主・都みらいと無所属の清水議員で共同提案している「福島第一原子力発電所の汚染水対策の強化と福島再生への取組を求める意見書」に賛成し、自民・公明・京都党と無所属の森川議員提案の「福島原子力発電所の汚染水対策の強化を求める意見書」に反対していますので、その理由をのべ討論します。
 福島第一原子力発電所の放射能汚染水問題は、日々深刻な事態に立ち至っています。政府は「国が全面に出て必要な対策を実行していく。内外の技術や知見を結集し政府が総力をあげて対策を実施する」と基本方針を発表していますが、現実はどうでしょう。
 大雨で、せきの水があふれる事態が相次ぎ、20日にはタンクがある区画のせき内では、ストロンチウム90などベーター線を出す放射性物質を1リットル当たり51万ベクレルを検出、井戸から採取した地下水からは40万ベクレルを検出、排水溝からは、14万ベクレルの放射性物質が検出されています。
 相次いで、汚染水漏れがあり、使わないとしていた地下貯水槽へ汚染水を移送するなど、大雨でせきにたまった水が外にあふれたり、せき内の水を回収せずに直接排水するなど海洋の汚染が広がっています。
 東京電力は、この事態に必要な要員配置や体制もとらず、後手後手の対応で、事故対応力も当事者能力もないことは誰の目にも明らかとなっています。
 この事態に対し、政府は9月3日に「政府が前面にたつ」と基本方針を発表しました。しかし、それ以降、対策会議を一度も開かず、タンクからの汚染水の漏えい、パイプのつぎ目からあふれる、海洋に直接汚染水があふれる深刻な事態が続いているのです。
 安倍首相が、国会で「原子力規制庁長官から、東電の社長に対し早急に現場管理が正常に行われるよう手当を求めている」と答弁したように、実際にやっていることは指示するだけで、東電まかせです。これでは、深刻な事態となっている汚染水問題を解決することはできません。コスト優先、安全なおざりの東京電力を「破綻処理」し、国が全面的に責任を果たすことが必要です。
 また、自民・公明・京都党と無所属の森川議員の共同提案の意見書では、「ようやく復興の歯車が回り始めた」と被災地から評価の声も聞こえてきたと言いますが、福島県浪江町議会では、非常事態となっている福島第一原子力発電所の汚染水問題について、「国が全面的に責任を持ち、政府直轄で解決することを求める意見書」が採択されています。
 その内容は、つぎのようなものです。
 安倍首相は「状況はコントロールされている」「影響は港湾内で完全にブロックされている」「将来も健康に問題はないと約束する。必ず責任を完全に果たす」とのべた。しかし、その発言は、事実に反する重大な問題があると考える。
 1つは、現実には、地上タンクからは、大量の高濃度汚染水があふれ、地下水を汚染し湾内に流出し、汚染水が防波堤の開口から外海へ流出していることは、誰の目にも明らかである。したがって「コントロール」「完全にブロック」などされてないということ。
 2つは、原発の避難区域は健康に問題はないどころか、2年半が過ぎた今でも震災関連死は浪江町だけでも、290名を超え、県内では1459名になり原発事故関連死は今も増え続けている。また、放射線被曝による健康被害は、被災町民のみならず県民、国民の大きな不安となっているというものです。
 被災地のみなさんや議会の声は、とても「復興の歯車が回り始めた」と言えるものではありません。この声を真摯に受け止めるべきではありませんか。
 安倍首相は、民主党政権時代に宣言した「収束宣言」を撤回していません。事態は収束に向かうどころか、第2の原発事故とも言える放射能汚染の拡大という危機に直面しているのです。まず、「収束宣言」を撤回し、非常事態にあるという認識の共有をはかることが必要です。そして、原発の再稼働や輸出をやめ、汚染水対策に集中し、東電まかせにせずに、政府、科学者、技術者、産業界の英知と総力を発揮し、政府が全ての責任において、スピード感をもってとりくむべきです。
 また、汚染水は濃度が薄くても、大量に出続ければ、海への蓄積はばく大な量になります。「放射能で海を汚さない」「海洋への流出をしないことを原則」とした汚染水対策を求めるものです。日本共産党と民主・都みらい、無所属の清水議員が共同提案した意見書では、被災者のみなさんの生活再建や避難者への支援も求めていますが、被災地のみなさんに心を寄せて1日も早い汚染水問題の解決、被災者のみなさんの生活再建にむけて力を合わせることこそ必要です。以上申し述べ討論とします。

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