北山ただお議員の代表質問 - 市会報告|日本共産党 京都市会議員団

北山ただお議員の代表質問

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本会議代表質問
北山ただお議員

 私は、日本共産党市会議員団を代表し市政一般について市長並びに関係理事者に対し質問いたします。

東日本大震災被災者の支援を

  3月11日発生の東日本大震災および福島原発事故から約7ヶ月がたっています。多くの方々が行方不明やお亡くなりになっています。又、8月、9月の台風による甚大な被害も発生しています。心からのお悔やみを申し上げますとともに、被災者の方々にお見舞いを申し上げます。
  最初に、東日本大震災被災者の受け入れに当たっての問題を質問します。
 今、都市内の市営住宅に避難されている方は74世帯、223人がおられます。私が被災者の方の声をお聞きしたところ、市営住宅は入居が1年限りとなっているために「小学校に慣れてきたところなのでずっと京都市に住み続けたい」「2年まで延長してほしい」との声が寄せられています。戻りたくても戻れない方が入居されているのです。神戸市では2年まで延長されていると報道されていますが、京都市はなぜ答えようとしないのでしょうか。
 京都府は、9月26日の知事答弁で「府営住宅の受け入れについて2年間入居できるように検討している」との答弁でしたが、市営住宅においても1年以上の入居を可能とすることを早急に決定するよう求めます。いかがですか。
 また、市営住宅入居支援についての経費は、京都市の単独負担となっていますが、国の責任でも支援するべきですがいかがですか。
 生活環境の改善で遅まきながらエアコンの設置ができることになったのですが、設置通知が出る前に自費で設置された世帯には助成がされていません。私は被災された方にすべての面で支援するのは当然であり、通知以前という理由で拒否することには納得いきません。直ちに助成を実現するよう求めるものです。

(市長)被災者の方は181世帯544名が入居。9月30日現在、市営住宅75戸、民間住宅49戸に入居。期間の延長は入居者の意向を聞き、検討している。経費負担は国や府と協議していく。エアコンは1戸1台レンタルで対応している。自費設置した世帯にも追加で設置支援しており、助成は考えていない。


震災被災者にも負担を押しつける消費税増税に反対を

 こうした被災者の方に、冷や水を浴びせているのが野田内閣です。政府税制調査会が9月16日に示した「復興増税税案」について質問いたします。
 「復興増税」で現在もっとも有力視されているのが所得税と法人税を中心にした増税案ですが、法人税は5%の引き下げをした上で上乗せ課税ですから実質2%の減税です。しかも法人税は3年間となっています。
 国民の所得税増税はどうか。10年間に渡って一定割合を上乗せする定率増税ということですから、国民に多大な負担となります。結局大企業には負担なく、国民に負担を押し付けるのですから、こんな身勝手なことは許されないのではないでしょうか。
 復興増税については昨日の世論調査でも58%の国民は「反対」との意思が示されています。その上、野田内閣は、前内閣が決めた消費税増税を2015年にも行うことも狙っています。
 「税と社会保障の一体改革」では、社会保障はどんどん切り捨てながら、消費税増税だけはしっかりやろうというのですからこれもひどい話です。消費税はもともと低所得者に負担が大きい逆進性の悪税であり、増税は震災地域の方々や漁業・農業・など多くの被災者などにも負担を押し付けるものであり断じて認められません。
 そこで市長にお尋ねいたします。中小零細業者が多い京都市において増税はますます景気を後退させ、京都経済を破滅させることは明らかです。市長にその認識はおありですか。「復興財源」というのなら、国民にではなく大企業や富裕層に求めるべきであります。
 現に、アメリカのオバマ大統領は危機打開の財源には「成功した者が負担すべき」と述べ、3兆ドルの確保を示していると報道されています。また、欧米の大企業トップの方が「われらに増税を、繁栄分を分かち合おう」と表明しており、「われらに減税を、国民に増税を」と叫ぶ日本の財界とはあまりにも対照的だと言わなくてはなりません。
 市民生活と京都経済に大打撃を与える消費税増税に、市長はきっぱりと反対を表明すべきですが明確な答弁を求めます。
消費税が増税になれば京都市の公営企業も成り立たなくなることは明白です。
 例えば市バス・地下鉄・上下水道の負担する年間消費税は約50億円になります。これが10%にもなれば100億円を超える税負担となりますから、事業破綻は必至です。
 料金にも転嫁することなど今の市民生活から見てできないことは明らかでありますから、「経営健全化計画」や「効率化計画」などの取り組みは吹っ飛んでしまうのではないですか。
 私は、予算審議の委員会でこの点を指摘したところ、副市長は「必要なことは国に申し上げる」と答弁されていましたが、市民生活に密着した公営事業を守るためにも、市長は勇気を持って増税反対の態度を表明されることを求めるものです。御答弁ください。
 尚、政府が東日本大震災の復興財源として、地方税の引き上げも検討しているようですが、消費税とともにいっそうの負担を押し付けることには断固として反対すべきであります。市長の決断を求めます。お答えください。

(財政担当局長)年金・医療・介護などの社会保障給付を持続可能な制度にするため安定的財源の確保は重要課題。東日本大震災復興の財源確保も喫緊の課題。
 財源確保のために、消費税や地方税の引上げなど税制のあり方については、国民生活や経済への影響を踏まえ、国会で十分な論議が行われるべき。


中小企業の営業を守る円高対策を

 次に、京都経済の問題、とりわけ急激な円高対策についてお尋ねいたします。
 東日本大震災の影響の上に異常な円高はとどまるところを知らず、過日ついに1ドル75円台という戦後最高値を更新しています。長引く消費不況、リーマンショックでいっそうの落ち込みの上円高は中小業者の営業を大きく圧迫しています。
 業務用基盤の関連業者の方にお話をお聞きすると、「円高という報道ですぐ仕事がストップする。ただでさえ中国に仕事が行ってしまい、業界は生き延びることができない雰囲気だ」と言われていました。アパレルメーカーの中卸の方は「一気に得意先がなくなり困っている。円高で輸出関係の注文も来ない」。また、イベント会社の方は「自粛・イベント中止で売り上げが減少した」と悲鳴の声です。
 民間情報会社の「円高に対する企業の意識調査」によると、円高が売り上げに悪影響を与えると答えた企業は4割にもなり、回答企業の67・6%が日本にとって円高は「好ましくない」と回答されています。
 円高の短期的な要因は、アメリカやヨーロッパへの不安定感から相対的に「安全」と見られた円が買われているものであり、決して日本経済の実態を表しているものではありません。
 そこで市長にお尋ねいたします。京都経済の厳しい状況をどのように認識していますか。 京都市として、異常な円高に対する国の強力な指導や、投機マネーへの規制、内需主導の経済政策への転換、機械リース代など固定費補助拡充など働きかけるべきですが、その決意はいかがでしょうか。
 野田首相は、第3次補正予算で円高対策を盛りこむと表明されていますが、京都市としても、「円高緊急融資制度」を設定すること、利子のいっそうの軽減や信用保証料に対する補助制度を実施すること、京都市独自の固定費補助制度を実施することなどを早急に求めるものです。積極的な答弁を求めるものです。
 また、信用保証協会の行っている保証業務において、信用保証料の差し引き計算による保証料清算の廃止については撤回して負担軽減することを求めます。いかがですか。

(市長)長引く消費不況、東日本大震災や円高で生産現場の海外移転や受注の減少、コストダウンなど、中小企業は厳しい経営環境にあると認識している。中小企業が「あんしん借換融資」を利用できるよう、国の見直しをふまえ、10月から制度の拡充を図った。
 利子・保証料や機械リース代等の固定費は個々の事業者が負担すべきもの。信用保証料の清算廃止は速やかに返戻されるよう保証協会に申し入れる。


地下鉄事業への国の補助制度の抜本的拡充、安全対策を

 次に、地下鉄及び市バス事業についてお尋ねいたします。
 「地下鉄事業が一都市の力では支えきれない」と前市長及び現市長も認識を示されてきました。まさに地下鉄建設や安全対策、維持管理などについて国の補助制度の抜本的な拡充なしには成り立たないことが明らかです。
 更に、烏丸線の更新時期ともなり今後10年間で400億円規模の財源が必要と試算されています。予算委員会の市長総括質疑で、私は国の補助制度の貧困さを抜本的に改善するための決意を求めましたところ、副市長は「国に掛け合う」と威勢よい答弁をされたのですが、現況はどうか、来年度予算では改善されるのでしょうか、御答弁ください。
次に、私は地下鉄の安全対策で、プラットホームからの転落防止柵の設置をかねてから要望してきました。「国の補助が少ないため設置が困難」との京都市の認識ですが、国においては全国で設置する通知を出し、横浜市や大阪市など積極的な取り組みがされています。
 また、全国14の鉄道事業者において、今年度以降、24路線の285駅で設置を計画しています。札幌市交通局では30駅、仙台市交通局では13駅、東京都交通局では38駅、名古屋市交通局では66駅、大阪市交通局では36駅などと設置予定駅が発表されています。
 ホームからの転落事故は、全国で2002年から2009年までの8年間で1253件もおこっており、2010年度224件発生しています。以前にも紹介いたしましたが、関係団体の方のシンポジウムがあり、私も参加してお話をお聞きしたのですが、光で目がくらんだり、足元が不自由なため転落する恐怖の体験の話は深刻でした。
 近年は高齢化社会であり、乗客の安全確保は重要な課題です。国に対してホーム転落柵設置のための補助制度改善を強力に行うこと、京都市として設置計画を検討し実現することを強く求めます。御答弁ください。
更に、「地下鉄健全化計画」では期間中に運賃の値上げを表明し、乗客5万人増が達成できない場合は再度の運賃値上げをするとの内容になっていますが、乗客増にまったく逆行する方針といわざるを得ません。
 市民生活が大変厳しい状況にあり、しかも、地下鉄の初乗り運賃が日本一高い京都市地下鉄運賃を更に値上げすればいっそう乗客離れが起こることは明らかであり断じて許されません。私は、運賃値上げ計画を撤回し、逆に今の210円を200円などに引き下げをしてこそ乗客増に繋がると提起するものです。

(交通局長)烏丸線の設備更新に多額の費用が見込まれるため、国に補助制度拡充を強く求めている。可動式ホーム柵は車両改造費など事業者の負担が大きく、苦慮している。補助制度拡充に向け国に働きかける。


地下鉄駅と利用者を結ぶバス路線の設定やダイヤの改善を

 更に、地下鉄駅と利用者を結ぶバス路線の設定やダイヤの改善が欠かせません。山科区の小金塚や鏡山の方からは、「バスも走っていないのに、どうやって地下鉄を利用できるのか。バスの充実こそ地下鉄改善の柱ではないのか」とおっしゃっています。
 コトチカやエキナカビジネスも結構ですが、交通困難地域を解消して地下鉄駅との連携を図ること、バスと地下鉄の乗り継ぎを改善し、企画チケットが気軽に販売できるようにするなど積極的な取り組みに転じるべきでありますが、その決意を伺います。
 同時に、バスにつきましては、たくさんの利用者からの要望があります。8月26日、北区雲ヶ畑自治振興会の皆さんから、京都バスが不採算を理由に路線廃止する申し出が京都府に提出された問題で、公共交通の存続を求めて4千人をこえる署名をつけて要望書が提出されています。
要望趣旨を読みますと、このように窮状を訴えられています。「路線廃止になりますと、住民は生活を維持するための手段を失い、ますます生活が困難になります。」と述べられ、高齢者の移動、観光対策、スポーツ利用者の利便、など多大な影響があることを訴えられ、「公共交通が維持できる方策を」との京都市への要望になっています。このような地域住民の声にこたえていくことこそ公共交通の責務ではありませんか。
 左京区の久多においても、今年4月から京都交通バスは平日の運行を廃止しています。地元の自治振興会の代表の方から「命の足となる路線を確保する」事を求める要望書が市長に提出されています。住民の交通利便を確保するのは行政の責務ではあり、併せて御答弁願います。

(由木副市長)平成22年度には,地元団体や関係機関による「山科区交通間題研究会」で検討している。今年度は「山科区公共交通利用促進協議会」を立ち上げ、引き続き検討している。
 バス・地下鉄乗り継ぎの改善や企画チケットの販売拡大、新たなバス路線の設定を含む要望などの諸課題は同協議会の場で議論を重ね解決していく。
(交通政策監)北区雲ケ畑の来年4月以降の交通手段は地元自治会と協議を進めている。山科区や伏見区久我、羽束師地域では住民の機運がたかまり、区役所と一体に取り組んでいる。まちの活性化、福祉の視点からも交通手段の確保を検討する。


交通困難地域の解消、バス停留所の改善を

 きめ細かい路線の設定や、都市計画としてコミュニティバスを実現して交通困難地域の解消を図ることがきわめて重要です。京都市は、自宅からバス停留所まで500メートル圏内は困難地域ではないとかねてから答弁されてきました。伏見区の藤城地域や向島地域、北区の西賀茂地域など市内周辺のバス路線を求めるみなさんの要望は切実です。
 更に、敬老乗車証を民間バス路線を含めて全市内共通にすること、均一区間と調整区間をなくして、1日乗車券や企画乗車券などサービスを拡大して乗りやすいバスにすることなどを実施して、市民利用者の期待にこたえるべきではありませんか。
 さらに、全バス停留所にベンチやテント、点字ブロックなどを設置し、接近表示機などを増設するなどの最も身近なサービスであるバス待ち環境を充実することが必要です。私は以前から本会議や各委員会で設置を求めてまいりました。「暑い中じっと立ったままでバスを待つのはつらい」「せめてベンチを置いてほしい」との声は深刻です。
 理事者は、今年度のバス停のベンチを100基設置する決意が表明されましたが、引き続いての努力をされること、テント・点字ブロック、接近表示機についても前進させることを求めます。いかがでしょうか。
 更に民間バス地域での取り組みの具体化についてお尋ねいたします。
 山科区は市バスが廃止され京阪バスに一元化されたのですが、鏡山地域や小金塚、大塚・小山、山科南西部など路線の設置や拡大を求める要望が寄せられていることはこれまでも紹介してきたところです。2010年度に山科区で交通問題研究会が設置され議論がされてきました。
 しかし、具体的な前進がなく、今年度は「公共交通利用促進協議会」として検討されていますが、一部の地下鉄駅でバス時間表が表示されたり、駅周辺の案内ビラが発行される程度で、路線の拡大やバス待ち環境などの願いに答えるものになっていません。
 地域でバスのアンケート活動をされている小金塚地域でのバス路線の実施や、鏡山学区でのバス路線設定など、早急に具体化されることを求めるものです。御答弁ください。

(由木副市長)敬老乗車証は利便性の高い制度になるよう研究する。均一運賃区間や1日乗車券の適用範囲の拡大は、民間バス事業者への影響が大きく慎重な検討が必要。
 広告付きバス停留所上屋の設置、ベンチの増設などに取り組む。


焼却灰溶融施設の本格稼働の中止を

 次に、山科区及び醍醐のエコランド音羽の杜における焼却灰溶融施設の本格稼動を中止することについて質問いたします。
 昨年4月、基準値42倍ものダイオキシンが検出され、本格稼動の目途もつかない焼却灰溶融施設は、稼動すべきものではないこと私は求めるものです。溶融施設は180億円もの市民の税金を投入して建設したにもかかわらず、スーパーゼネコンの住友重機械工業は「設計ミス」でダイオキシンを発生させ、耐火煉瓦の亀裂や連続した不具合など欠陥商品となっていることは明らかです。
 そもそも溶融施設の設置は国の指導ではありますが、決して義務付けられていたものではなく、京都市が設置は不要との判断をすればそれでよかったのではないか。結局ハコモノ行政の典型ではなかったのかと私は思っています。国の補助要件も緩和されているわけであり稼動中止は可能です。
 更に、年間の維持管理費は16億円にもなることが明らかになっていますが、果たして1年間に16億円も投入していく価値があるのかと問われているわけです。年間の維持管理費用は4年目には19億円にもなることが明らかになっておりまして、溶融施設を稼動させていけば、埋立地が今の50年から70年に延命すると理由付けされていますが、50年で870億円、70年では1200億円にもなり膨大な市民の税金を使うことになるのです。
 京都市のごみ排出量を見ると、ごみの総収集量で2000年から比べると27万トン、33・3%も減量されています。家庭ごみも定期収集量で10万トン、32・2%も減りました。つまりこれまでに3割以上のごみ減量化が進んでいるのです。市長も、「みんなで目指そう!ごみ半減!循環のまち・京都プラン」を策定し、2020年には2000年比でゴミを半分にするとしているではありませんか。今後10年間で更に18万トン、31・5%減らすと決意され、市民のごみの減量化への努力と、京都市が真剣な再資源化と減量化に取り組むこと、更に企業に対してごみ排出抑制を強力に指導していけば、溶融施設などなくても山間埋立地の延命は充分図れると考えます。いかがお考えでしょうか。
 他都市の状況を見ても、溶融施設の維持管理に税金投入があまりにも多すぎるということで、施設の稼動を中止しているのが全国の流れです。私はいくつかの施設の中止の状況について視察と調査を行ってまいりました。
 京都府南部の宇治市など3市3町のごみ処理を行っている城南衛生管理組合は、温室効果ガスの大量排出問題や年間2億円の維持管理費が問題となって稼動を中止しています。 高知市においても焼却灰を溶融化するコストが高いとして運転をストップしています。横浜市でも、市財政状況が厳しく、局配分枠による財政運営を強いられるなかで、10年度11年度と運転を休止しています。われわれの調査では、全国11ヶ所で溶融施設が休止、廃止されています。
 結局、多額の維持管理費の投入は税金の無駄使いとなるのであります。他都市の調査に行ったとき、担当者の方は「溶融施設はお金がある自治体で効果を検証してみてください」と皮肉交じりにおっしゃっていたのが印象的でした。今こそ多額の税金投入ではなく、ごみ減量化への真剣な取り組みに転換していくことが市民の願いであります。
 溶融施設は、温室効果ガスを年間2万7千トンも排出し、京都市の施設では最大の規模となるのですから運転中止はその面でも貢献します。税金の無駄使いをなくすため、焼却灰溶融施設の稼動をきっぱりと中止する決断を市長に求めます。御答弁願います。

(環境政策局長)ごみ量は10年間で約4割減少。約523億円を投入した東部山間埋立処分地を、さらに70年以上活用していくために、ごみ減量とともに,焼却灰溶融施設を稼働させることが必要。施設の稼働は効率的な運転に努め、経費削減と温室効果ガスの発生抑制を図る。


山科区休日急病診療所の復活を

 最後に、山科区休日急病診療所の復活を市長に求めるものです。
 今年2月末に、山科を始め市内3ヶ所休日急病診療所が廃止され、4月からは、二条駅前で医師会に「委託業務」として再開されています。元々休日診療所は、お休みの日に救急病院に行くほどでもなく気軽に診てもらえる診療所として設置されました。
 山科区では、子どもさんも多く、若いお母さん方の強い要望で91年に小児科が設置され、年間2千人もの利用がありました。
 現在、山科から二条駅前まで体調の悪い子どもさんが通うにはあまりにも無理があります。現に、山科からの利用は前年と比較して3分の1にまで減少しており、私たちが行ったアンケートでは「廃止されたことを知らなかった」「自宅の近くで診てほしい」など不安を訴える声が寄せられています。
 私が山科のお医者さんにご意見を伺いますと、「山科から二条駅前に行ってほしいといってもちょっと厳しい。山科だけでも復活してほしいという声はわかりますね」との話でありました。
 市長は、小児救急の必要性をどう認識していますか。子育て支援として、更に健康と命を守る砦として、山科に休日急病診療所を復活することを強く求めるものですがいかがですか。お答えください。
京都市は「命を大切にする」とか「安心安全」と盛んに表明されていますが、京都市立看護短期大学を廃止し、京都市立病院の独立行政法人化して事実上の民営化に道を開き、保健所を保健センターに機能縮小し、高すぎる国民健康保険料の値上げ、そして休日診療所の廃止とすすみました。
 これでいのちを大切にする政治といえますか。命を粗末にする京都市ではありませんか。私は「市民の暮らしと命を守る市政」へと転換させていくために奮闘する決意を申し上げて質問を終わります。

 (保健福祉局長)移転後半年間で前年同時期と比較して約1万5千人から約1万8千人に増加。山科地域は、周辺の民間救急告示病院で十分対応できている。

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