09年11月18日(水)
2010年度京都市予算編成に対する要求書の提出にあたって 予算案について
2010年度の予算編成は、総選挙後の新しい状況のもとで行われることになります。国民・市民の審判は、自民党・公明党政権を退陣させ、くらしの切実な要求実現の願いを新しい政権に期待しています。市政においても市民の切実な要求にこたえ、市民生活を危機から救い、支える施策をすすめることがあらゆる分野で求められています。
市民の暮らしの危機は進行しています。京都における今年9月末の高校生の高校新卒者の就職内定率は41.7%と前年同期を下回る低位のままです。また、中小企業と地域経済をめぐる状況も引き続き深刻です。京都府内における今年10月の企業倒産は増加傾向にあり、中小・零細企業、個人企業の倒産が依然として多く、年末にかけて増加が懸念される事態にもなっています。
京都市の医療・福祉の分野についても、国の社会保障費の削減方針のもとで国民健康保険料や介護保険料の高負担による国民健康保険料滞納世帯が50000世帯を超えるなど事態の解決は急務です。
国の「三位一体改革」と「財政健全化法」は地方自治体に対する国の関与と地方自治体財政危機をすすめました。同時に住民自治と団体自治を大きく脅かそうとしています。財政危機を入り口にした市立病院、市立大学の地方独立行政法人化や市立看護短大の廃止方針は住民のくらしと健康を守るという自治体本来の役割を後退させるものでしかありません。
市長は来年度の予算編成にあたって、596億円の財源不足を持ち出し更なる「行革」推進を打ち出していますが新たな市民負担増は許されません。また、水族館問題にみられるような市民不在のやり方への反省が必要です。今、京都市に求められていることは、地方自治体財政を危機においやった交付税削減など「三位一体改革・構造改革」「規制緩和」路線の転換を国に求めること。京都市においても「構造改革」路線の市政運営転換と、京都高速道路計画や焼却灰溶融炉設備を稼動させないなど無駄な公共事業の計画撤回・中止を最優先させることです。同時に雇用の安定、安心の社会保障、中小企業支援、子育て応援など切実な市民要求を反映させる予算編成を行うことです。
日本共産党京都市会議員団は以上の立場から2010年度予算編成にあたって重点要求項目14項目、分野別要求項目243項目の要求書を提出するものです。