トップ > 見解・声明 >

見解・声明

08年12月15日(月)

[申し入れ]京都水族館(仮称)整備構想を拙速に進めるべきではない 高速道路・まちづくり

京都市長 門川大作殿

         

日本共産党京都市会議員団

 オリックス不動産株式会社が、梅小路公園内に整備を計画している京都水族館(仮称)建設計画について、本日開催された第5回京都水族館(仮称)整備構想検討委員会は、事業内容の公益性、経営計画の妥当性、公園の効用の保全性などを検討した結果、整備構想について妥当だとする答申骨子案を確認しました。京都市は年内にも方針を示すとしていますが、パブリックコメントでは市民から多数の反対意見が寄せられているもとで、京都市は拙速な結論を出すべきではありません。

 そもそもこの構想が可能となった背景には、政府が財界と一体となって進めてきた規制緩和路線があります。公園面積を確保するために規制の厳しかった公園内施設に対し、建設面積や対象を順次拡大し、教育施設と称して水族館も建設可能とし、公園管理者以外にも公園施設の設置・管理を認めたものです。市民の財産である公園を一企業の事業活動に利用させることには、慎重な上にも慎重な検討と十分な市民理解が必要なことは言うまでもありません。

 京都市は、今回の計画に対して寄せられた249通、467件の市民意見について、「古都・京都に水族館はふさわしくないという意見は多かった」と説明しながら、市民意見の賛否の内訳は、検討委員会に最後まで公表されませんでした。水族館の計画そのものに反対する多くの市民意見を軽視するものであり、検討委員会に対しても意図的に操作した情報を提供したと言わざるを得ません。

 また、検討委員会の答申直後に、議会にも市民にも十分な説明のないまま、年内に水族館設置許可の方針を出すことは認められません。

 市長は、計画に寄せられた市民意見を重く受け止め、拙速な方針決定をしないよう強く求めるものです。