08年5月16日(金)
[団長見解]2008年度肉付け京都市補正予算案について 予算案について
1、5月定例議会が本日開会され、門川市長初めての本格予算となる08年度一般会計補正予算をはじめ、国民健康保険事業特別会計補正予算など28議案が提案されました。
市長選挙の結果と市民の運動、日本共産党議員団の論戦で、2月議会に続いて切実な市民要求が予算に盛り込まれました。14ヵ所の児童館整備設計、高齢者等の木造住宅部分改修助成、保育所など民間社会福祉施設等耐震診断助成、伝統産業道具類等確保事業、妊婦健診に対する助成の拡充や3人目の保育料等の無料化が実現しました。貴重な成果であるものの、件数や対象が限定されているなどの不十分さを残しており、いっそうの拡充を求めてがんばります。
1、市長のマニフェストの7割を予算に計上し、京都の明るい未来を切り拓く第一歩となる予算だと説明していますが、骨格予算に引き続き、これまでの行財政改革プランを忠実に編成したもので、事務事業の見直しにより、32億円の削減を実施しています。緊急通報システム、福祉電話の基本料金や通話料を完全有料化、高齢者の配食サービスの弁当代補助を300円から200円に引き下げるなど高齢者や障害者の負担増の内容となっています。その一方で、京都高速道路油小路線の斜久世橋工区、付属施設である鴨川西ランプの整備費、焼却灰溶融炉の建設費用などムダな公共事業も継続しています。
今回の予算には、南部開発を誘導するいくつかの施策が盛り込まれていることも特徴です。企業立地促進助成の予算を拡充し、高度集積地区の土地所有者に対する支援、京都駅南口駅前広場整備計画の策定などです。すでに多くの自治体で呼び込み型の開発が破たんに追い込まれており、党議員団は開発推進計画の問題点を明らかにしていきます。
また、地下鉄東西線の第三セクター区間の直営化のため26億円が計上されています。最後まで情報を公開せず東西線建設費を3倍に膨張させた区間でありながら、その責任が改めて問われるものです。日本共産党議員団はムダ遣いの中止と市民サービス拡充を正面に掲げ、切実な市民要求の実現をめざします。
1、京都市職員の不祥事が新市長就任以降も続発しているにもかかわらず、その背景に同和特別扱いがあることや、市長の責任は認めていません。議会が設置した職員の不祥事に関する調査特別委員会について、日本共産党市会議員団は調査の継続を求めましたが、自民、民主、公明のオール与党が市長の決意を評価するとして調査終了、委員会を廃止しました。
市長は、「同和行政の負の側面」を認めざるを得ないとして、同和行政終結後の行政の在り方総点検委員会を設置しましたが、丸投げするのでなく市長の責任で解決することが求められています。党議員団は、不祥事根絶、同和特別扱いの完全中止に向けて全力をあげます。
1、福田内閣の支持率が急落しています。高齢者の差別医療と負担増を押しつける後期高齢者医療制度の実施、増税とムダな高速道路を造り続ける道路整備財源特例法の強行など、国民の怒りはかつてなく広がっています。国会を解散し、国民の信を問うべきです。
日本共産党市会議員団は、後期高齢者医療制度廃止、消費税増税を許さず、国民の声が生きる新しい政治の実現に奮闘する決意です。