08年2月29日(金)
[団長見解]2008年度京都市予算案について 予算案について
1.市長選挙後、初めての議会となる2月定例議会が本日開会され、08年度一般会計予算をはじめ、後期高齢者医療に関する条例など68議案が提案されました。
今回の予算には、国民健康保険料の低所得者世帯を中心とした引き下げが提案され、同和奨学金の返済を京都市が肩代わりする自立促進援助金は全額予算計上されませんでした。さらに耐震改修助成制度でも対象地域の拡大と補助率2分の1への引き上げが盛り込まれました。市長選挙で示された市民の運動とたたかいの大きな成果です。
1.骨格予算となる一般会計6595億円、特別会計、公営企業を合わせると1兆6655億円の規模で前年度当初予算と比べて一般会計で4.5%減、全会計合計で4.8%の減となりました。引き続き、戦略的予算編成システムを活用して編成されたもので、222人の職員の定数削減、市立高校授業料の値上げなど負担増、市民サービス切捨ての「行財政改革」路線を継承したものとなっている点は重大です。さらに高速道路関連予算や焼却灰溶融炉の建設費用などムダな公共事業も継続しています。
国は、地方交付税等の総額は5年ぶりの増額としたものの、算定方法の見直しにより、京都市予算案では前年度比89億円もの大幅な削減となりました。この地方交付税の削減は税収増を上回る規模となり、いっそうの地方切り捨てが進んでいます。
1.また、防衛省の隠ぺい体質が明らかになる中で、本日の開会本会議で、事故原因の徹底究明と再発防止を求める「海上自衛隊イージス艦と漁船との衝突事故に関する」意見書を全会一致で可決しました。
国による「構造改革」に加えて、京都市の「行財政改革」が市民の暮らしを脅かしており、原油高や物価高がさらに市民に不安を広げています。市長選挙直後に上下水道局の職員不祥事が発覚しており、不祥事根絶、同和行政の完全終結はまったなしの課題となっています。日本共産党京都市会議員団は、市長選挙で中村和雄さんに寄せられた切実な願いを、市民のみなさんの運動と結んで実現に向けて全力でがんばる決意です。