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見解・声明

07年2月23日(金)

[団長見解]2007年度京都市予算案に対する見解 予算案について

日本共産党京都市会議員団団長  山中 渡

 1、2月定例議会が20日開会され、07年度一般会計予算をはじめ、新たな景観政策関連条例の制定など104議案が上程されました。一般会計総額6908億円、前年度比0・7%の減となっています。
 今回の予算案には、30学級の中学校3年生での実施、子どもの医療費支給事業の拡充、障害児・者の負担軽減措置など、住民の切実な要求が一歩前進する内容が盛り込まれています。これは粘り強い市民の運動と結んだ日本共産党議員団の論戦の成果です。日本共産党市会議員団はさらに拡充に向けて全力でがんばります。
 さらに、建築物の高さやデザインを規制する新たな景観政策は、遅きに失したとはいえ、京都市の景観政策の歴史的な転換となるものです。市民の理解と協力ぬきにまちづくりの成功はありません。市民に対する十分な説明責任を果たし、市民参加のもとでまちづくりをすすめることが求められています。

1、国による地方交付税の削減や税制「改正」など、庶民増税とあわせ地方自治体の切捨てがいっそう強まっています。前年度比で地方交付税と臨時財政対策債は147億円、法人税減税分の恒久化に伴う減税補てん措置の廃止などで71億円が削減され、一般財源で70億円の減収となり京都市財政を圧迫する大きな要因となっています。こうした自治体切捨てから市民生活を守り、福祉の向上に努める地方自治体本来の役割発揮が求められています。
 市長は今回の予算を「3期目総仕上げ」と位置づけ、「行政改革」の断行により財源を確保し、マニフェストの実現で「未来への明るい展望を切り拓く予算」だと説明しました。しかしその内容は、定率減税廃止による28億円の大増税に加え、家庭ごみ袋有料化の通年化、国保料の軽減措置の廃止による自動値上げなど市民サービスの切捨てやいっそうの負担増が盛り込まれています。同時に市職員の削減と大幅な給与の引き下げを押し付けるものとなっています。また、財源確保のためと称して、事務事業の見直しにより今年も43億円も削減していますが、その内容は教育扶助資金(高校生奨学金)の段階的廃止、国民健康保険組合に対する補助の段階的廃止など、さらに市民に負担を押し付けるものとなっています。その一方、高速道路計画や焼却灰溶融炉などムダな公共事業の予算が、引き続き盛り込まれています。その結果、市債残高は過去最高1兆1260億円、市民1人当たり76万円に達しています。
 2月に入って新たに4人の市職員が懲戒免職処分になるなど、市職員の犯罪・不祥事は根絶どころか続発しています。58項目の「改革大綱」では犯罪や不祥事をなくせないことは明らかです。自立促進援助金など同和特別扱いも継続しています。

1、開催されている国会では、定率減税の廃止や生活保護の母子加算の廃止など国民のくらしに追い打ちをかける予算案が提案されています。さらに憲法9条の改悪を狙った改憲手続法となる国民投票法案を自民、公明、民主が強行しようとしています。日本共産党京都市会議員団は、連続する負担増による貧困と格差の拡大を許さず、くらしの防波堤となる京都市政の実現へ全力をあげます。