06年7月 7日(金)
[緊急申し入れ]高齢者に対する負担増の中止と新たな軽減措置の創設を求める 産業・経済等
京都市長 桝本頼兼 殿
この間、高齢者をめぐる負担増は小泉構造改革による医療費窓口負担の引き上げに始まり、介護保険料・利用料の引き上げ、年金制度改悪による毎年の給付額の引き下げ、老年者控除の廃止など各種税控除の縮小・廃止、生活保護世帯の老齢加算の廃止とすさまじい規模で高齢者世帯にのしかかっています。さらに高齢者世帯を深刻にしているのが、同時に行われた京都市による負担増です。最も大きな影響を及ぼしているのが、〇五年度実施された国民健康保険料の算定方式の変更と保険料の引き上げです。低所得の高齢者には毎年目減りする年金収入に対して、大幅な国保料の負担が押し付けられたばかりです。
これに追い討ちをかけるように、今年度は年金生活者に対する市府民税が数倍から十倍の増税通知が六月初めに送付されました。これに対し、高齢者から「間違いではないか」「払えない」との声が区役所に殺到しています。通知送付からわずか二週間あまりで、区役所に直接訪れた方々は一万千人を超え、電話もかかりっぱなしという事態となりました。連動して国民健康保険料も公的年金控除の縮小により、自動的に値上げとなり、現在も区役所には臨時の職員を配置し対応に追われる状況です。「年金も減っているのに、なぜ値上がりなのか。もう国保から脱退したい」、「勝手に値上げして、わずかな年金からむしり取るなんて、腹が立つ」など怒りの声が相次いで寄せられています。さらに、七月には確定した介護保険料の値上げ通知が予定され、九月には敬老乗車証値上げに自動的に連動します。
日本共産党京都市会議員団は、負担増が高齢者の生活を破壊することにつながると実施について一貫して反対してきましたが、事態は深刻で高齢者の耐えられる限度をはるかに超えたものとなっています。市長は高齢者の声を真摯に受け止め、下記の事項を直ちに実行するよう強く要望するものです。
一、高齢者の大増税の中止、見直しと同時に今後の増税の凍結を国に求めること。
二、国の生活保護制度の見直しに当たって、基準そのものを引き下げる「改革」に反対するとともに、国庫負担率の堅持を強く求めること。
三、急激な増税となる年金生活世帯などに対し、次の負担軽減措置を創設すること。
- 急激な増税となる高齢者世帯に対する市税減免措置を新たに創設すること。
- 新たに増税となった年金生活者世帯を国民健康保険料の減免対象にすること。
- 六十五歳以上の一号被保険者に対する介護保険料の減額措置を拡充し、新たな増税に伴う急激な負担増となる加入者に対し、さらなる減額措置を設けること。
- 敬老乗車証など負担増とならない措置を取ること。
- 新たな高齢者の負担増となる事務事業の見直しを行わないこと。
以上