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見解・声明

06年6月 2日(金)

[申し入れ]衆議院教育基本法特別委員会における門川教育長の意見陳述について 教育

京都市教育委員会 門川大作教育長 殿

日本共産党京都市会議員団

一、五月三〇日に開催された衆議院教育基本法特別委員会において門川教育長が参考人として意見陳述をおこないました。

 教育基本法は「教育の憲法」といわれるほど重みのある法律です。ところが、現在国会に提出されている教育基本法改正法案は、「国を愛する態度」などを法律に書き込んで強制するものであり、これは、思想・信条・内心の自由を保障した憲法に反するものです。また法案は、教育における国の直接責任を放棄し、教育振興基本計画をおしつけ、その時々の政府による教育への権力統制を無制限に進めようとするものです。

一、門川教育長は意見陳述において、「…郷土や国を愛する態度の育成…が教育に対する目標、理念を共有するものとして改正されることは、心強いこと」と述べ、「改正案に盛り込まれている教育振興基本計画に多くの期待をしている」と表明しています。また、「京都の教育改革」を「改正案の内容と軌を一にするもの」と述べ、教師や子どもの内心に踏み込んでの「国歌斉唱」の押しつけを「すべての学校で斉唱され、不起立の教職員はひとりもいない」と自画自賛しています。

 これらの発言はすべて京都市教育委員会教育長の肩書きでおこなったものであり、憲法を遵守すべき公務員の立場から見ても重大な逸脱であり、不見識といわざるを得ません。

一、本来、教育行政に直接責任を持つ教育長としてあるべき立場と姿勢は、教育基本法が定める「教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接責任を負う」との立場で、一人ひとりの子どもの人格の完成を目的として、教育条件の整備に全力をあげることです。

一、しかも、当日は五月市会最終本会議が開会されており、市会説明員として本会議に出席が義務付けられている理事者であるにもかかわらず、欠席したことは明白な責務の放棄です。

 以上、発言に抗議し、議会軽視に対する猛省をうながすものです。