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見解・声明

04年10月15日(金)

[声明]「2005年度予算に対する要求書」を京都市に提出 予算案について

日本共産党京都市会議員団

 日本共産党京都市会議員団は、10月15日「2005年度京都市予算編成に対する要求書」を桝本市長に提出しました。(写真:上原任総合企画局長と懇談する山中団長、、井坂副団長、倉林副団長、赤阪議員)

2005年度京都市予算編成に対する要求書の概要

05年度京都市予算要求書の特徴と概要

 全220項目、新規は☆印42項目に、市民の切実な要求を盛り込んでいます。

 市民要求を集約して案を作成し、予算要求懇談会で寄せられた意見を取り入れ完成しています。

1)自治体の市場化で、自治体の役割放棄は許されません

 財政非常事態宣言に続く三つのプランの発表。(四年で四〇〇億円サービス切捨て、職員千人削減)

 都市経営営戦略会議(九月)でさらなる自治体市場化方針の打ち出されたことを踏まえたものです。

2)様々な願いを実現するために、予算編成方針の大本からの転換を求めています。

(1)市民のくらし福祉を守り、中小企業支援で、京都地域経済の再生と活性化を図ること。

(2)京都高速道路計画等ムダな大型開発の凍結中止、灰溶融炉建設計画など不要不急の計画を中止し、市民生活密着の公共工事をすすめること。

(3)同和施策の継続など浪費不公正を一掃し、徹底した情報公開を行い、市民と職員の合意と納得に

よる公正で効率的な行政運営をすすめること。

(4)地方財源の削減をすすめる「三位一体改革」に反対、自主財源拡充と地方自治の拡大をすすめる。

重点項目及び新規項目の特徴

 市民のくらし応援の施策の拡充、自治体破壊の国の「構造改革」に対しきっぱりと対決する市政を求めています。

(重点)

☆憲法教育基本法の改悪に反対、九条二十五条など、憲法を全面的に市政に生かす。

☆市民生活営業に重大な影響をもたらす消費税増税に反対する。

☆三位一体改革に反対、京都市のリストラ三つのプランを撤回、有事法制の具体化を許さない

(分野別)

☆財政非常事態で削減された市民サービスの復活
(生活保護世帯夏季歳末見舞金、ちびっ子プールなど)

☆積極的な提案を盛り込みました
(住宅改修助成制度、介護保険見直し、分譲マンション住民と管理組合への支援強化など)

☆六観光振興策の強化を

☆七農林業対策の充実強化を別立てで独立

 ※政府予算要望交渉にも並行して取り組む(十月二〇、二二日)

世論と運動で市政を動かし、要求実現に奮闘します

 ○「三位一体改革」に黙っていられない様々な動きと連帯して

 九月議会全会一致で意見書採択

 保育所運営費の国庫負担金及び補助金の継続等を求める、生活保護費国庫補助率の維持を求める

 昼間里親の消費税非課税を求める、BSEの全頭検査の継続など

 ○住宅改修助成、耐震改修助成条例を11月議会に議員団として提案する予定です。

京都市長 桝本頼兼 殿

〈もくじ〉
二〇〇五年度京都市予算編成に対する要求書の提出にあたって
重点要求項目
 くらしを応援し、地方分権にふさわしい自治体権限の発揮を
 分野別要求項目
  1. 福祉医療の充実を
    • 介護保険制度の抜本的な改善と、高齢者福祉施策の充実を
    • 福祉の充実を
    • 医療保健の充実を
  2. どの子も伸びる「子どもが主人公」の学校教育を
  3. 青年がいきいきと住み続けられる京都市政をめざして
  4. 文化スポーツの充実を
  5. 不況打開、中小企業伝統産業商工業の振興を
  6. 観光振興策の強化を
  7. 農林業対策の充実強化を
  8. 自然と景観、まちなみの保全を
  9. 災害につよい、安心して住み続けられるまちづくりを
    • 地震風水害など防災対策に万全を期すこと
    • 安心して住み続けられる住環境に
    • 上下水道の整備を
  10. 環境保全対策とゴミ減量の推進を
  11. 地球環境を守り、市民の交通権を保障する総合的な交通体系を
    • 公営交通を軸にした交通体系で市民の足を守ること
    • 高速道路計画を撤回し、生活道路優先の道路整備を
  12. 公開民主で市民の目線に立った市政運営に
  13. 行政の主体性を確立し、市会決議の実行と真の同和行政の終結を
  14. 平和民主主義行政の推進を
要求書提出にあたって

 景気回復といわれているものの、一握りの大企業が史上空前の利益をあげているだけで、市民生活も京都経済も深刻さを増しています。中小企業倒産件数の増加、失業率や自殺率の上昇など、最悪の状況をしめしています。三年間の小泉構造改革は、市民や中小企業に激痛を与えるだけでなく、「三位一体の改革」の名で、地方自治体にも痛みを押しつけるものであることが、いよいよ明らかになっています。

 地方自治体は本来「住民の福祉の増進をはかる」ことが責務です。国が住民に悪政を押しつけている今こそ本来の役割を発揮し、悪政の防波堤となりがんばるべきです。ところが本市は、財政赤字を理由に相次ぐ「市政改革」を行い、市民市職員に犠牲を強い、市民生活に打撃を与えています。「福祉は後退させない」と公約された市長選挙直後の今年度予算では、事務事業の廃止見直しで百億円もの削減が強行されました。保育所運営費や学校管理費等の削減、生活保護世帯の夏季歳末見舞金のカットなどに、市民から「公約違反だ」と厳しい批判が寄せられています。さらに来年度から四年間で事務事業を見直し、四百億円の削減と市職員の千人削減をすすめる「財政健全化プラン」を軸とした、三つのプランが発表されましたが、いっそうの痛みを市民に求めるものに他なりません。補完性の原理やNPM理論で、自治体を市場化し、本来の役割を放棄することは絶対に許されません。

 深刻な財政危機をまねいた原因である、大型公共事業優先の市政運営を進めてきたことへの反省も総括もないことが、最大の問題です。阪神高速道路公団の民営化を前に、一層の本市負担分が増加する高速道路建設に執着し、キリンビール京都工場跡地の超大型開発や南部開発など、引き続き「呼びこみ型」の開発には熱心です。市長がマニフェストに掲げた清掃工場4工場体制の財政効果は建設費四二〇億円、運営コスト二〇億円の節約とされましたが、財政非常事態で凍結していた総事業費二三〇億円、年間一八億円ものコストが必要な焼却灰溶融炉建設が着工されようとしています。加えて、総事業費二四〇億円のバイオガスプラントなど施設計画も新たに浮上しています。

 日本共産党京都市会議員団は、来年度の予算編成に当たって

 第一に、市民のくらし福祉を守り、中小企業支援で、京都地域経済の再生と活性化を図ること。

 第二に、京都高速道路計画等ムダな大型開発の凍結中止、灰溶融炉建設計画など不要不急の計画を中止し、市民生活密着の公共工事をすすめること。

 第三に、同和施策の継続など浪費不公正を一掃し、徹底した情報公開を行い、市民と市職員の合意と納得による公正で効率的な行政運営をすすめること。

 第四に、地方財源の削減をすすめる「三位一体改革」に反対し、自主財源拡充と地方自治の拡大をすすめること。

 以上四点を基本とした転換を求めるものです。市民のくらし福祉を守りながら、財政再建へつながる予算編成となるよう強く求め、要求書を提出いたします。

重点要求項目(☆印は新規項目)

くらしを応援し、地方分権にふさわしい自治体権限の発揮を

☆1.憲法教育基本法の改悪に反対すること。憲法九条、憲法二五条など、憲法を全面的にいかした京都市政をすすめること。

☆2.市民生活と営業に重大な影響を与える消費税増税に反対すること。

☆3.政府のすすめようとしている「三位一体改革」の名による、福祉教育などに関わる国庫補助負担金の廃止縮小、地方交付税の縮小の押しつけに反対すること。

  • 生活保護費負担金の国庫負担率の引き下げに反対し、必要な財源確保を行うこととあわせ、保護水準を引き上げるよう国に求めること。老齢加算を復活し、母子加算を廃止しないこと。
  • 義務教育費国庫負担制度の堅持を国に求めること。
  • 保育所運営費の一般財源化をやめ、京都市の超過負担を解消するよう国に求めること。
  • 自治体が自主的に使える財源確保の立場から、地方への税財源移譲を国に求めること。

☆4.退職強要やサービス残業など職場での無法の一掃、「失業者に生活保障を」の立場で国に政策の転換を求めること。青年の雇用を拡大するための庁内体制をつくり、青年を雇用した事業者への本市独自の支援制度を検討すること。

5.ムダな公共事業であり新たな地方負担となる京都高速道路計画の中止凍結を国に求め、市の関連事業を中止すること。安全性財政上からも問題点が指摘されている焼却灰溶融炉建設は中止すること。関西空港の出資金について、過大な需要予測に基づく第二期工事分については、これ以上の出資をしないこと。

☆6.京都市市政改革実行プラン、京都市財政健全化プラン、京都市基本計画第2次推進プランは、補完性の原理、NPM理論を理念とした新京都市都市経営戦略会議にもとづくものである。市政の公的役割を大きく後退させ、市民の負担増をもたらすものであり撤回すること。

☆7.危機管理体制の整備にあたっては、自治体の戦争協力につながる有事法制の具体化ではなく、市民の命と安全をあらゆる手段で守るという立場ですすめること。あわせて、市民の自由と権利を制限しないこと。

8.公営交通事業、上下水道事業に対する「独立採算制」をやめさせるために、国に対して地方公営企業法の改正を働きかけること。高利率の企業債の借り換え枠の拡大を求めること。事業を圧迫する消費税の廃止をめざし、当面、交通上下水道事業の消費税は非課税にするよう国に求めること。

9.指定管理者制度については、安易な導入をしないこと。導入の場合も、公共性の確保、労働法遵守を条件とすること。また、教育、学問、研究活動の制約、社会保障の後退につながるような地方独立行政法人化は行わないこと。

分野別要求項目

1.福祉医療の充実を

介護保険制度の抜本的な改善と、高齢者福祉施策の充実を

10.高齢者の生活保障である年金削減や新たな課税に反対し、すべての国民を対象とした最低保障年金制度の創設を国に求めること。独自の就労保障を強めること。

☆11.介護保険制度の見直しにあたっては、国に対し次のことを求めること。

  • 増大する介護ニーズにこたえるため、国庫負担分の大幅な引き上げを行うこと。当面、三〇%に引き上げること。
  • 利用料値上げをせず、低所得者の保険料、利用料の減免制度をつくること。
  • 施設サービスに、ホテルコストや食費など新たな利用者負担を導入しないこと。
  • 軽度認定者を介護給付から排除しないこと。
  • 介護オンブズマン制度を設立すること。

12.京都市独自の介護保険料利用料の減免制度を拡充すること。

13.特別養護老人ホーム等の待機者の実態と入所判定の実態の把握を毎年行い、待機者解消のためにサービス基盤の拡充を行うこと。

14.いきいきデイ銭湯の助成を復活させること。配食サービス等の生活支援事業を充実させること。

15.基幹型在宅介護支援センターの、専任体制を保障すること。

16.老人クラブへの助成金を増額し、事業に対する一層の支援をおこなうこと。高齢者の生きがい対策を強めること。老人クラブハウス、老人園芸ひろば等、実情にあわせて箇所数を増やすこと。

17.敬老乗車証の有料化はしないこと。郵便局受け取りによる更新もれのないように対応すること。敬老乗車証は、採択された請願(〇三年三月)の趣旨をふまえ、すべての地域で民営バスにも乗れるよう「共通化」すること。

☆18.小規模多機能施設の建設を急ぐこと。

☆19.ケア付き民間住宅の実態調査を行い、実情の把握と相談窓口を設置すること。

福祉の充実を

☆20.次世代育成支援計画の策定にあたっては、現行目標を先送りすることなく、国に対し、財政支援を求めること。

21.保育料を値下げすること。待機児は、定員外入所枠の拡大ではなく、必要な地域への保育所の早急な建設等で解消すること。

22.国のすすめる保育規制緩和に反対すること。民間保育園の運営を支える「プール制」を堅持し、充実すること。民間保育園の一時保育、障害児保育の補助基準を大幅に引き上げること。

23.夜間休日病後児保育などの充実をはかるとともに、職員へのしわ寄せにならないように、体制の裏付けもあわせてすすめること。

☆24.平成一六年度に廃止された保育バス、夏期休暇対策費等を復活させること。

☆25.昼間里親の処遇については、民間保育所なみに改善すること。新たに消費税課税対象となる昼間里親については負担が生じない対策を国と京都市の責任で実施すること。

☆26.子育て支援対策として、ちびっ子プール運営に対しては必要な運営費を補助すること。

27.学童保育を必要とする児童が全員入所できるよう、児童館学童保育所の建設をすすめること。利用料徴収を中止し、職員の加配、職員の処遇改善や施設の改善を図ること。一二〇館の建設目標は平成一八年度までに必ず達成すること。

28.共同学童保育所にたいする助成を、市委託の学童保育所の水準に引き上げること。

29.障害児の学童保育を保障するため職員の加配等を行うこと。対象年齢を小学校卒業まで引き上げること。

30.児童相談所の権限の実効性を高めることとあわせ、児童虐待の増加に対応するために、児童福祉司の配置と配置基準の改善を行うこと。

31.児童養護施設や一時保護所の増設や配置基準の引き上げ、子どもの居室面積を拡充するととともに、里親への委託費を引き上げること。

32.児童相談所の相談判定の待機状況を解消すること。児童福祉児童療育センターの増設を行うこと。

33.国籍を問わず、無年金障害者及び無年金者などの実態把握に努めること。国に強く救済を求め、本市の独自施策を拡充すること。

34.生活保護申請の意思を尊重し、必要な市民に、職権保護を含め生活保護を適用すること。廃止した夏季歳末見舞金は復活すること。「医療証」の発行など、生活実態にあわせた改善を行うこと。

35.策定されたホームレス自立支援計画の実施にあたり、就労支援での仕事確保に向けた公的就労の機会を確保すること。ホームレスの実態把握のための定期的な調査を行うとともに、計画の数値目標を定めて取り組むこと。ホームレスを支援する民間団体の活動を支える財政支援を拡充すること。

36.夏季歳末貸付資金の限度額を引き上げ、通年化すること。生活保護受給者も貸付対象とすること。生活福祉資金母子寡婦福祉資金など貸付にあたっては、保証人などの条件を改善すること。

37.他の政令市ですでに実施されている、上下水道料金の低所得者世帯、社会福祉施設などへの福祉減免制度をつくること。

38.各内職会への支援を強め、とりくみに支障をきたすことのないようにすること。

39.児童扶養手当給付費の国庫負担率の引き下げに反対し、必要な財源確保を行うこと。母子家庭の自立支援事業を着実に実行するとともに、生活支援事業のいっそうの拡充を行うこと。あわせて、父子家庭など、ひとり親家庭に対する支援を強めること。

☆40.障害者支援費制度と介護保険制度の統合は、障害者福祉施策の後退につながるものであり、国に対し、反対の立場を明らかにすること。ホームヘルプサービス等、支援費を含む障害福祉事業の財源が十分確保されるよう国に強く求めること。

41.障害者施策推進プランを着実に推進し、平成一九年度目標の早期達成に努めること。特に遅れている精神障害者の社会復帰家庭復帰支援事業の取り組みを強化すること。

42.引き続き、共同作業所及び小規模授産施設の運営費及び施設整備費を増額すること。

☆43.「ユニバーサルデザイン条例(仮称)」の制定にあたり、真にすべての人が暮らしやすいまちづくりに資するものとし、実効性を持った条例とすること。

44.老朽化した醍醐和光寮の全面的な建替えを早急に具体化すること。入所者の実態に合わせた環境改善を直ちに行うこと。

医療保健の充実を

45.国民健康保険に対する国庫補助及び府補助金を増額させ、必要な財源を確保すること。一般会計からの独自の繰入金を思い切って増額し、高すぎる国保料を引き下げること。保険料一部負担金の減免制度を拡充し、全ての被保険者に正規の保険証を交付すること。

46.老人保健医療の高額医療費の償還払いを委任払い方式などに変更し、窓口での過重な負担解消とともに、未償還の解消にいっそう努めること。国にたいして高齢者や自治体の負担軽減となるよう制度の見直しを求めるととに、自治体の負担となっている事務費等の財源確保を求めること。

47.在宅酸素療法の患者負担軽減のため、障害者医療費助成の対象を拡充すること。

48.乳幼児医療費助成制度は、国の補助制度の創設を求めながら、独自措置として外来も無条件に就学前まで拡充すること。

49.小児慢性特定疾患対策は、対象疾患及び負担軽減措置を後退させないこと。独自の必要な財政措置を行うこと。

50.保健所機能をさらに充実強化すること。乳児健診や基本健診ガン検診の受診率向上と内容の充実につとめ、結核対策を強めること。

51.市立病院の運営にあたっては、一般会計からの必要な繰入金を確保し、安全な医療提供体制を整えること。市立病院の北館建替えにあたっては、公的医療機関として、救急医療小児医療感染症医療など医療ニーズを十分にふまえること。

52.食品安全監視員の体制強化を図り、市民に対する正確な情報提供に努めること。BSE(牛海綿状脳症)対策については牛の全頭検査を堅持するよう国に求めること。

53.アトピー、花粉症など治療困難な疾病にたいする研究対策を国とともに本市でも強めること。

54.衛生公害研究所は、基礎研究の充実、公害環境保健衛生など市民生活を守る総合的な機関となる体制や機能強化をはかること。

2.どの子も伸びる「子どもが主人公」の学校教育を

☆55.学校経常費を復活拡充し、円滑な学校運営をはかること。

56.学級編成基準を改善し、市独自でも一学級定員三〇人(職業高校は二五人、定時制は二〇人)以下学級を早期に実現すること。

☆57.「教育実践功績表彰」など教員の差別選別をすすめる事業を廃止すること。

58.公教育の原点に立ち返って、現行の指導要領の押しつけをやめること。地域児童の実情にあった教育課程の編成権を各学校現場に保障すること。

59.憲法に保障された内心の自由をおかす「日の丸」「君が代」の押しつけ、教職員への「職務命令」による指導の強制は断じておこなわないこと。

60.教職員の教育研究の自由と自主性を保障し、「官製研修」の押しつけをやめること。学校運営をゆがめる学校管理運営規則を撤廃すること。

61.いじめ、不登校、「学級崩壊」など学校でおきている問題を正確に把握し、困難校への教員の配置など学校への支援体制を迅速に進めること。スクールカウンセラーの充実をはかること。

62.指導主事、養護学校市立高校の副教頭など、授業をもたない管理職の拡大をやめ、こどもに関わる教員の増員をはかること。

☆63.教職員定数の抜本的改正を国に求めること。不安定雇用の教員の身分保障のため、市独自の努力を行うこと。

64.専任の図書館司書の全校配置、図書整備費の増額で学校図書館の充実をはかること。

65.老朽校舎などの改修整備を急ぐこと。「学校施設耐震診断」の結果を公表するとともに、早期完了をめざし予算措置を講じること。

66.専科教育の充実をはかること。困難校加配教員の増員、養護教諭、事務職員の複数配置をはかること。市立学校の教職員配置基準を公開し、旧同和校にかたよった加配措置を是正すること。

67.教職員の労働安全衛生向上のため、中央安全衛生委員会を設置し、総括衛生管理者の位置づけを明確にすること。総括産業医の職場巡回の回数を増やし、五〇人以下の学校でも、労働安全衛生委員会を確立し、時間外勤務の実態の把握等で、健康で生き生きと仕事ができる職場環境づくりを支援すること。

68.深刻な不況のもと、公私立高校生、大学生の学費援助制度を創設、充実すること。

69.定時制高校の定員削減をやめ、入学希望者の学習権を保障すること。

70.府と協議し、定数改善希望者が全員入れる高校入学制度の実現をめざすこと。

71.養護学校の学校給食は、クックチル方式をやめ、自校方式に戻し充実させること。

☆72.教職員配置基準は重複の肢体不自由校の基準を下回ることなく、子どもの安全と発達が保障される体制とすること。養護学校の再編後の諸問題については、現場教職員の意見をふまえ改善、充実すること。

☆73.障害児教育に携わる教職員に多い腰痛、頸肩腕症候群などの職業病対策を強化すること。

☆74.LD、ADHDなどの対象児童生徒にも対応できる学校現場への教員の特別加配を行うこと。

☆75.特別支援教育の実施、移行にあたっては、障害児学級を廃止しないこと。

76.すべての学校に栄養職員を配置し、学校給食の改善をおこなうこと。中学校給食は冷たい副食を改善すること。

77.就学援助制度の所得基準を引き上げ、援助額の増額をおこない、市独自に制服代の補助をおこなうこと。制度利用者の拡充に向け、申請窓口を広げ、学校と区役所が連携してとりくむこと。

78.幼稚園の就園奨励金と教材費補助を増額し、基準の枠を広げること。

3.青年がいきいきと住み続けられる京都市政をめざして

79.青年の就労支援のために職業訓練や就労セミナーなど開催すること。その際、中高大学、教育委員会との連携をはかり、労働法関連諸法の周知徹底を市独自でも行うこと。

80.青少年活動センターを全行政区に増設すること。開館時間延長施設改善を進め、青年の要求や悩みに応えられる相談窓口など、内容を充実させること。

81.伝統産業に従事し、伝統技術の継承をめざす後継者育英資金の増額と対象の拡大、後継者育成機関を充実すること。また、青年技術者の育成計画をたてること。

82.キャッチセールスやマルチ商法等、悪徳商法での青年の被害をなくすために、中高大学との連携をはかり、啓発相談活動を強めること。

83.市長と青年との直接対話、青年議会の開催、インターネットの活用など、青年の意見を市政に反映させる機会を増やすこと。

4.文化スポーツの充実を

84.「京都市新中央図書館基本構想審議会」の最終答申を踏まえ、新中央図書館の建設をすすめること。地域図書館の設置は完了とせず、必要な地域に設置すること。引き続き公民館機能をもつ集会所を建設すること。

85.美術館の研究棟の新設など、第二美術館整備後の計画を早期に策定すること。京都市美術館は、ギャラリー機能、ミュージアム機能の抜本的充実をはかること。早期に文学館を建設すること。

86.学芸員を研究職と位置づけて処遇を改善すること。

87.「芸術文化振興条例(仮称)」の制定にあたっては、多くの関係者市民の意見を反映させること。

88.文化スポーツ施設は使用料の引き下げを含め、利用者の声を反映し、利用しやすい施設となるよう改善をはかること。青少年の割引制度など利便性を高めること。

89.文化財など歴史的遺産の補修改築等への補助金を大幅に増額することをはじめ、貴重な遺跡もふくめ資料の保存と公開に努力すること。

90.市民スポーツの振興をはかるために、

  • 各種大会、サークルへの補助金の復活などスポーツ振興予算を増額すること。
  • 地域体育館について、現行配置計画にある左京区中京区洛西地域への建設を促進し、第二の障害者スポーツセンターの建設をおこなうこと。

☆91.中学校の夜間照明の設置を早期にすすめ、校庭や体育館など学校施設の時間外開放など、幅広い市民が利用できるよう運営の改善をはかること。既存の公園などにバスケットゴールを設置するなど、青年のニーズにこたえること。

 92.日本映画発祥の地にふさわしい映画振興策を具体化すること。国の予算も積極的に活用すること。

93.「市民芸術広場」の助成金の回復など広範な市民の文化活動の支援策を強めること。音楽、演劇、伝統芸能などの児童市民の鑑賞の機会を広げるため、補助制度等をつくること。

5.不況打開、中小企業伝統産業商工業の振興を

94.全庁的な不況対策本部を設置し、総合的な不況対策を進めること。

95.失業者転職者への相談窓口を設置し、雇用対策に取り組むこと。

96.失業や経営破たんで、暮らしが成り立たなくなっている市民を救済する公的就労制度をつくること。

97.中小零細企業を支援する「地域金融活性化条例(仮称)」を制定すること。

98.「中小企業あんしん借換融資制度」は、据置期間返済期間の延長を行い、中小業者の経営実態に合わせた改善を行うこと。

99.本市融資制度の保証料軽減措置を回復すること。

100.信用保証協会に対して「保証渋り」など起こらないよう求めること。

101.仕事おこしの中心となる住宅改修の助成制度を創設すること。

102.中小企業支援センターの機能を強化し、制度融資の円滑な実行や事業の共同化新規商品の開発企画、技術革新と交流、販路の拡大などをいっそう支援すること。

103.中小零細企業の再生アドバイスや技術経営支援など再生支援のための協力を地域金融機関に求めること。

104.公共事業の発注については分離発注を積極的におこない、地元中小業者への発注比率を高めること。また、談合防止に万全を期すこと。そのために行政の技術水準の向上など体制強化をはかること。

☆105.緊急雇用創出特別対策事業の継続充実を国に求めること。

106.「京都地域経済振興条例(仮称)」を制定し、中小企業振興に努めること。

☆107.「京都市伝統産業活性化条例(仮称)」の制定に当たっては、実態調査、後継者育成、融資制度の充実、取引条件改善の推進など具体的な振興策を保証するものにすること。

108.技術継承後継者対策を強化するために、市の伝統的工芸品六六品目について就労状況等の実態調査を行うこと。また、伝統産業技術功労者功労金を復活すること。

109.西陣、友禅、京焼清水焼、京仏具など伝統地場産業製品の海外生産と逆輸入の実態把握を行うこと。規制原産国表示義務づけの早期実施を国に求めること。独自の行政指導をおこなうこと。

110.ものづくり実態調査に基づいて、支援を強化すること。商業者も対象とした全事業所実態調査を行うこと。

☆111.大規模小売店舗立地法の指針見直しにあたっては、地域的な需給調整を可能とするよう国に求めること。

 大型店の出店増床営業時間延長などで影響を受ける小売業者が小売商業調整特別措置法(商調法)にもとづき調整(規模の縮小など)を知事に求めた場合、支援すること。事実上の大型店誘致策である「商業集積ガイドプラン」「京都市まちづくり条例」を、大型店出店を規制するものに見直すこと。

112.商店街振興支援にむけて自主的なとりくみを企画立案し、実行する力を育てるため、専門家の派遣指導の充実専従事務局職員の養成や確保などの助成制度を創設すること。また区役所でも、経営相談がおこなえるよう窓口を設置すること。

113.中央卸売第一、第二市場の活性化対策にあたっては、

  • 荷受業者仲卸業者小売店労働者消費者代表との協議を積極的におこなうために、市場運営協議会を充実させること。
  • 市場内外の交通駐車場ゴミ問題などの対策に万全を期すこと。
  • 食品の安全性信頼を確保するために市独自の体制を強めること。

☆6.観光振興策の強化を

114.滞在型観光客とリピーターの増加を図るため、京都の歴史的景観や伝統的建造物、優れた芸術文化、世界遺産などを生かした観光振興対策を強化すること。

115.歩いて楽しむまちづくり、公共交通の充実、パークアンドライドの導入、外国人客等の観光案内を充実させること。

116.体験学習プログラムの開発充実など修学旅行の誘致対策を強化すること。

☆7.農林業対策の充実強化を

☆117.農林業を基幹産業として位置づけるよう国に求めること。

118.食料自給率の向上を図ること。

119.「食糧安全保障」「米の自由化ストップ」などWTO農業協定の改正を国に求めること。米「改革」を中止し、政府の責任で米の需給と価格を安定させるよう国に求めること。

120.「地酒」振興策のさらなる充実をはかり、中小酒造業支援を強めること。

121.大規模集約化価格政策放棄の農政「改革」を転換するよう国に求め、価格保障制度の確立や所得保障の充実など本格的支援を行うこと。就業奨励金を創設すること。

122.自然循環環境に配慮した農林業の支援策を強化すること。

  • 生ごみの資源化を図るなど、土作りと環境保全型農業を支援すること。
  • 低農薬有機農業に転換するための支援を行うこと。

123.京都産材の地元利用を促進し、公共施設での利用促進を図ること。人工林の間伐や有効活用を推進支援すること。

8.自然と景観、まちなみの保全を

124.都市再生緊急整備地域については、無秩序な「呼び込み型開発」を防ぐこと。またキリンビール工場跡地の開発については、いったん白紙撤回を求めること。周辺住民交通環境への影響悪化を生じないように規制指導すること。

125.周辺景観との調和をすすめ、景観保全の基本となる高さ規制や容積率の緩和をしないこと。マンション建設にともない、建築審査会で二度にわたり付言された住環境と景観を守る措置を講じること。

126.古都保存法にもとづく整備及び維持、管理のための財政支援伝統的建造物の修理修景に係わる国庫補助率の引き上げを国に求めること。「国際観光文化都市の整備のための財政上の措置等に関する法律」の活用をはかること。

☆127.歴史都市京都の景観を守るため、景観法の積極的な活用をはかること。

128.「京都市中高層建築物指導条例」について、紛争調停や住環境の向上など実効あるものに見直すこと。

129.まちなみ景観や借景保全のため、市内に点在する重要文化財などの周辺に緩衝地域の指定等をおこなうこと。

130.京町家の保全改修への助成措置など、支援策を講じること。

131..工場跡地への大型商業施設やマンション建設は、周辺住民の生活環境と地域経済に大きな影響を与えている。「京都市まちづくり条例」を、住民参加を保障し、住民のくらしを守る上で有効な条例に見直すこと。

132.堀川水辺環境整備事業は、より自然な形の川にむけて、住民参加で計画を再度策定するとともに、巨大下水管建設と連動させないこと。

133.公園のない地域の解消に計画的にとりくむこと。公園の美化清掃など管理をすすめ、猫のフン対策等をさらにすすめるなど、市民の苦情や要望にすみやかに対応できるようにすること。

134.雨水の貯留利用、地下水涵養やヒートアイランド対策として策定された「水共生プラン」を、全庁的にとりくみ、事業者市民の積極的協力を得ること。

☆135.公共建築物の長寿命化に向け、修繕を計画的に行い、更新時期の延長などが行えるよう、維持管理策を講じること。

☆136.法定外公共物に係わる国有財産が京都市に移管されたことにともない、整備改修、維持管理の経費職員体制に万全を期すこと。

9.災害につよい、安心して住み続けられるまちづくりを

地震風水害など防災対策に万全を期すこと

137.学区自主防災会単位でハザードマップを活用しての説明会を実施するなど、市民の防災意識の向上をはかり、防災用器材の配備などきめこまかな援助を強めること。

138.木造住宅の耐震診断制度を充実させ、補強を含め個人の改修を奨励し、助成制度を創設すること。

139.実施されていない公共施設の耐震診断を早急に実施し、診断結果を公表すること。必要とされた耐震補強工事を急ぐこと。

140.耐震性貯水槽は、二五〇メートル四方に一〇〇トン相当を整備目標として計画的にすすめること。民間の消防用水槽の設置に対し、助成制度をつくること。

141.消防車、消防職員、消防団など人員と装備の両面で増強し、救急隊の増隊を図ること。消防職員の休憩設備の充実など労働条件の改善をはかること。

142.消防団の器具庫詰め所の拡充など、消防水防団員の待遇改善に一層努めること。

143.地下街地下鉄駅も含め、浸水被害を防ぐため十分な対策を講じること。また情報伝達を含め、浸水を想定した訓練などを行うこと。

☆144 河川改修をすすめ、浸水常習地域の計画的な改修をすすめること。

145.雑居ビル等の設備、ビル管理など点検の徹底と火災予防にむけた指導を引き続き強めること。

安心して住み続けられる住環境に

146.「交通バリアフリー全体構想」を着実に事業化すること。

147.市営住宅の供給について

  • 同一団地内に多様な家族構成に対応できる、各種のタイプの住宅を建設すること。
  • 民間住宅の借り上げ等も含め、都心部でも市営住宅の供給をすすめること。
  • 市営住宅家賃算定の「利便性係数」は、設定方法を見直し、その引き下げをはかること。
  • 母子世帯など福祉向け住宅を大幅に増やすこと。

☆148.公営住宅法による所得制限の緩和を、市独自の規準ですすめること。また、家賃減免制度を拡充するとともに制度の周知を図ること。

☆149.グループホームなどの社会福祉事業に、市営住宅の空き室の活用をすすめること。

150.市営住宅の必要な修繕補修をすすめるとともに、修繕の公私負担区分を見直すこと。空き家対策を一層強化すること。

151.市営住宅の住み替え特例については継続入居扱いとし、敷金の新規徴収をおこなわないこと。

152.市営住宅の建て替えにあたっては、高齢者世帯などは従前の家賃に据え置くこと。また、一時移転先に民間住宅も認めること。

153.高齢者障害者の民間賃貸住宅を含めた入居時の保証人制度など、居住支援制度を創設すること。

154.統合によって影響が及んでいる市営住宅管理事務所の体制を強化し、高齢者世帯への日常的な訪問など、きめ細かな対応ができる体制をつくること。

155.公団住宅の民営化計画を取りやめ、低廉な住宅の供給を引き続き行うことを国に求めること。

156.既設中層市営住宅の高齢者障害者対応のためのエレベーター設置を新たな住民負担なしで促進すること。

  • ☆157.分譲マンション住民と管理組合への支援強化をはかること。
  • ☆相談窓口の広報に努め、相談機能の拡充を図ること。
  • 住宅改良融資制度を拡充し、マンションの共有部分の改修にも適用できるようにすること。マンション共用部分のバリアフリーのための助成制度を創設すること。
  • 戸建て住宅に比べ、高くなっているマンションの固定資産税について、その算定方法の変更を国に求めること。共用部分における固定資産税の減免対象を玄関ホールなどにも拡大すること。公道に接するマンション敷地内の防犯灯については電気代を補助すること。
  • マンションの水道メーターの交換費用負担については、戸別メーターまで水道事業者が責任を持つこと。
上下水道の整備を

158.水道料金滞納者については、保健福祉局との連携をさらに強め、市民生活における最低限の保障として機械的な停水措置はとらないこと。

159.上下水道事業は公営を堅持し、安くて安全な水を供給すること。

160.水質基準強化にともない、水質保全をはかるため総合的な「国立水質技術研究機関」の設置実現及び「高度浄水処理」施設への国庫補助制度の充実を国に求めること。

161.下水道の合流式改善や大規模雨水幹線など、上下水道事業の施設整備計画については、必要性と財政面から厳密に検討見直しを行い、不要不急の投資を抑えること。

162.水道下水道などライフラインの耐震対策に万全を期し、年次計画を作成すること。国にも財政措置を求めること。

163.残る周辺未給水地域の水道布設を急ぐこと。高額の住民負担がともなわないよう簡易水道への補助制度を新設すること。

164.一般会計から下水道事業への汚水資本費補助金を増額すること。

165.鉛管の取替えを早期に完了すること。宅地内の取替えのための補助制度を新設しつつ、国にも求めること。

166.マンション等の増加に伴い、貯水槽水道の管理責任に万全を期すこと。

10.環境保全対策とゴミ減量の推進を

167.京都議定書の発効の見通しが立ったもとで、アメリカに対し復帰を呼びかけるとともに、温室効果ガス削減目標達成のために、イニシャティブを発揮すること。

☆168.「地球温暖化対策条例(仮称)」の制定にあたっては、大規模事業所やコンビニエネルギー浪費型業種などに対する有効な対策を検討するとともに、高速道路建設の中止をはじめとした自動車総量規制を位置づけ、温暖化防止に実効ある条例とすること。二〇一〇年に向けてのCO2一〇%削減目標については必ず達成すること。

☆169.事業系一般廃棄物の減量対策を検討具体化すること。家庭ごみの有料化は行わないこと。

170.ごみの再生利用、分別収集をすすめること。

  • 粗大ごみの収集にはパッカー車を使用せず、「リサイクルプラザ」を早期に建設して再生利用を促進すること。
  • 市職員による市民啓発に取り組み、各種資源ごみの分別収集をさらにすすめること。
  • 缶ビンペットボトルの混合収集を改め、生きビン収集やその他プラスチックの回収をさらに拡充し、ビン類は色別収集など再資源化への努力をすること。
  • デポジット制の導入を検討すること。

171.各リサイクル法は、回収までの企業責任を明確にしたものに改正するよう国にはたらきかけること。

172.大岩街道周辺の土壌及び水質調査をおこなうとともに、周辺住民の健康診断を実施すること。住民が安心できる将来計画をつくること。閉鎖した小型焼却炉は直ちに撤去すること。

173.産業廃棄物中間処理施設等をなくすとともに、賀茂川上流の環境を保全するため、「賀茂川保全条例(仮称)」をつくること。

174.野焼きや中間処理施設周辺、水垂旧処分場の土壌のダイオキシン等の汚染調査を継続実施すること。

11.地球環境を守り、市民の交通権を保障する総合的な交通体系を

公営交通を軸にした交通体系で市民の足を守ること

175.交通事業にかかわる規制緩和は撤回し、公共交通を守る法改正を行うよう国に求めること。

176.市バス事業にたいする補助制度を確立し、行政路線福祉対策への国庫補助をおこなうよう国に求めること。

177.地球環境を守るために、「COP3」の開催都市にふさわしく、車の総量規制を位置づけ、公共交通を軸にしたTDM(交通需要管理)など総合的な交通政策の確立を図ること。

178.市バスの半分を民間委託するなど事業縮小、廃止、民営化に道をひらく「ルネッサンスプラン」「アクションプログラム」は撤回し、公営交通の本来の役割を果たすこと。

179.市バスの走行困難な箇所の改善、新優先信号や優先レーンなど公営交通優先の強力な交通規制を府公安委員会と協議し、責任を明確に求め、走行環境を改善すること。

180.行政区基本計画にある小型循環バスを具体化し、市バスや地下鉄の利用促進を図ること。

181.利用促進の具体策として、

  • 簡易型を含め、バスロケーションシステムを全バス停に設置すること。屋根やベンチの設置を促進すること。
  • 乗り継ぎ制度を大幅に改善すること。乗り換え自由な時間内料金制度をつくること。
  • 調整区間における現在の運賃一日乗車券などサービスの格差是正を図ること。
  • ☆周辺部のバス停については、駐輪場の設置を検討すること。
  •  182 市バス地下鉄を利用する高齢者障害者などへの対策を強めること。
  • 点字ブロックを全バス停に敷設すること。
  • 低床バスへの転換をより一層すすめること。
  • モニターの常時監視と駅ホームへの安全要員を確保すること。
  • 車両連結部分の転落防止策を早急に完成すること。
  • 緊急にホーム転落防止の対策を講ずること。
  • 全改札を有人化し、乗車証の磁気カード化をすすめること。

183.乗客代表、市民、学者、専門家、交通労働者、行政などによる開かれた恒常的な「京都市交通問題懇談会(仮称)」や行政区ごとの「交通懇談会」を設置し、市民参加の論議を行うこと。地域ごとの地域交通計画を策定すること。

184.交通職員の資質の向上をはかり、市民サービスに徹し、安全運転で市民から信頼がえられるよう努めること。

☆185.自動車メーカーのクレーム隠しなど、独自の車両整備部門の重要性が増すもとで、整備部門の強化に努めること。整備士の新規採用を実施すること。

186.新たな公共交通機関として、各都市で導入されている「LRT」(新型路面電車)の具体化を図り、促進すること。

高速道路計画を撤回し、生活道路優先の道路整備を

187.京都市内高速道路計画は撤回すること。

京都市内高速道路の関連街路である鴨川東岸線の塩小路~十条間の道路整備は抜本的に見直すこと。

☆西山と洛西の環境をそこなう第二外環状線の見直しを国に求め、同地域の都市計画道路の建設を進めること。

188.国道9号線「西立体交差事業」は、物集女街道の立体化のみにとどめ、国に見直しを求めること。

189.生活道路の補修改善の予算を大幅に増額すること。私道の舗装補助を三分の二に回復し、受付期間を延長すること。

190.桂川など橋梁の新設と接続道路の建設を住民合意ですすめること。

191.鴨川の景観破壊環境悪化につながり、住民合意のない三条四条間の歩道橋は建設しないこと。

192.TDM(交通需要管理)、地球温暖化防止対策の観点から、自転車駐輪場の整備など、市民の自転車利用を促進援助すること。

193.淀川水系(宇治川)の堤防等に自転車専用道をつくること。

12.公開民主で市民の目線に立った市政運営に

194.市民サービスを後退させる局裁量枠予算の削減は行わないこと。また、各種団体に対する削減された補助金については復活させること。

195.個人市民税、固定資産税の軽減制度を廃止しないこと。また、市民負担増をまねく新税の検討については直ちに中止すること。法人市民税の軽減措置を復活させること。

196.各種審議会の構成と委員の選出にあたっては女性の登用率の向上、公募枠の拡大、偏った構成とならないよう公正さを貫くこと。また、審議会については議事録も含め公開すること。

197.固定資産税については地価下落を反映させた評価額とすること。

198.職員不祥事を根絶すること。

199.小、中学校の跡地活用については住民参加と合意形成のもとで活用計画を策定すること。

200.京都市の出資する外郭団体については、情報公開規定の整備を促進し、役員会の議事録公開など全面的な情報公開を行うこと。

☆201.消費者保護条例の改正にあたり、審議会の中間答申をふまえ「消費者の権利」「消費者被害への救済策」などの計画を策定すること。「おれおれ詐欺」や「架空請求」等の被害防止のため、相談啓発を強めること。市民生活センターの体制をさらに充実すること。

202.市民の国家管理につながる「住基ネット」の稼動を中止するよう国に求めること。市独自に接続を中止し、ネットから離脱すること。

203.外国人市民の地方参政権をただちに実現するよう国に求めること。また、人権擁護に努めること。

204.「きょうと男女共同参画推進プラン」を着実に実行すること。苦情処理機関の周知につとめること。

205.DV被害者や、家族支援者の安全と権利確保のため、保護命令申請の権限を京都市に付与するよう国に求めること。公的なDVシェルターの設置をすすめること。

206.国連子どもの権利条約の内容を広く市民に知らせ、職員へ周知徹底をはかること。子どもの権利条約に基づき、子どもの権利や発達を保障する「子どもの権利条例(仮称)」を制定すること。

207.区役所福祉事務所の相談は、個人のプライバシーが守れる相談室を確保すること。区役所総合庁舎の会議室の一般利用を促進すること。

☆208.市職員の「サービス残業」は違法であり直ちに改善すること。

13.行政の主体性を確立し、市会決議の実行と真の同和行政の終結を

209.部落解放同盟との特別な癒着構造を一切断ちきること。企画推進委員会への市職員参加をやめること。

210.あらゆる同和行政の継続及び同和優先施策を終結すること。

  • 同和奨学金自立促進援助金支給の継続をただちにやめること。
  • ☆同和特別施策としての高齢者等入浴助成事業は、ただちにやめること。市立浴場については、あり方を見直すこと。
  • ☆保健所分室は廃止すること。

211.同和を足がかりにした公共事業における特定業者との癒着、優先的発注にメスを入れ、透明性を確立すること。新たな利権あさりとエセ同和行為を許さず、行政の主体性を堅持すること。

212.特別対策の事実上の継続となる現在の改良住宅の建て替え計画を見直すこと。改良住宅への一般入居をさらに促進すること。

213.コミュニティセンターなど地区内施設の一般利用の促進を図るため、利用申込みの格差を是正すること。土日の閉館をやめ、全面開館すること。

214.事実上の同和行政の継続の裏付けとなる「京都市人権文化推進計画」の策定はやめること。「同和教育」「人権教育」の名による市民と市職員、教職員への研修、啓発の押しつけをやめること。

14.平和民主主義行政の推進を

215.イラクからの自衛隊の撤退を国に求めること。

216.「戦争に協力する事務は行わない」の市会決議を尊重し、有事法制の発動については反対すること。また、自治体の戦争協力と市民の人権や私有財産の侵害につながる有事法制の具体化については行わないこと。

217.日米安保条約の廃棄、米軍基地の撤去を国に求めること。核兵器廃絶の立場を明確にし、非核三原則の法制化を国に求めること。「非核平和都市宣言」に基づく平和を守る行政の具体化をはかること。

218.「日の丸」「君が代」について、公式行事における押しつけをしないこと。

219.市民弾圧の不当な根拠とされた市公安条例については廃止すること。

220.被爆者援護法については、国にたいして左記のことを求めること。

  • 原爆被害者への国家補償をおこなうこと。
  • 遺族へ弔慰金と遺族年金を支給すること。
  • 被爆者の健康管理と治療療育をすべて国の責任でおこなうこと。
  • 被爆者全員への年金支給と障害を持っている者には加算するよう法改正と支給延長をおこなうこと。
  • 原爆症の認定申請にたいしてすみやかに認定すること。
  • 本市の被爆者団体への補助金をもとに戻すとともに、相談活動の援助など、拡充に努めること。
  • 被爆者にたいする実態調査をおこなうこと。

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