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見解・声明

04年10月 8日(金)

[声明]9月定例市会を終えて 市会を終えて

日本共産党京都市会議員団

一、九月九日開会、本日閉会した九月定例市会には、公営企業特別会計決算など五十八件が提案されました。日本共産党京都市会議員団は、公営企業特別会計決算議案のうち、市立病院など五つの事業会計決算については認定しましたが、自動車運送(市バス)事業決算については、民間委託をいっそう推進する「管理の受委託」をさらにすすめ、市バスの縮小・廃止にむかうものであり認定しませんでした。また、京都市と京北町との合併関連議案については、京北町民のくらしを後退させる等、問題点を討論で指摘し、反対しました。政治活動の弾圧に利用されている屋外広告物条例改正、公的責任の後退につながるすべての駐輪場の管理を指定管理者に行わせる条例に反対し、その他の議案には賛成しました。四月以来、所在不明で議会を欠席していた元「民主・都みらい」所属の小川裕樹議員から議員辞職届が提出され承認しました。正当な事由なく職責を果たさない同議員の辞職は当然であり、公認した民主党の責任は免れません。

一、京都市は九月議会を前に、今後五年間で実施する財政健全化プラン、市政改革実行プラン、基本計画第二次推進プランを発表しました。これは新京都市都市経営戦略に基づくもので、行政の役割を大きく後退、市民の負担増をまねくものに他なりません。党議員団は代表質問で、三つのプランの問題点を指摘し、撤回を求めました。また、道路公団民営化で示された阪神道路公団の来年度概算要求を元に、市内高速道路計画の市負担が着工中の二路線だけでも、二百七十億円の負担増となる試算を示し、凍結・中止を強く求めました。あわせて高すぎる国民健康保険料の引き下げと減免制度の拡充を提案しました。市長は、三つのプランを「不退転の決意で取り組む」こと、市内高速道路計画には固執を続ける答弁を行いました。

一、公営企業決算特別委員会や常任委員会でも、わが党議員は住民の切実な要求実現めざして奮闘しました。交通局が市バスの「管理の受委託」路線を突き進む中、欠員不補充による人員減を常勤運転手の公休出勤で対応している問題を追及、前倒しで「受委託」がすすめられていることを明らかにしました。エムケイの「受委託」参入計画に対して、「特定の会社に有利ということがあってはならない」との副市長答弁を引き出しました。深刻な市民のくらしの実態を示しながら、上下水道料金の福祉減免制度の実現、医師の労基法違反の常態化などの改善、財政非常事態宣言で凍結されていた汚水資本費補助金、市立病院への補助金の復活を求め、バス停のバリアフリー化について検討を約束させました。

一、今議会には、保育所運営費補助金の継続を求める請願など市民の声が寄せられました。党議員団は委員会での論戦など、粘り強く働きかける中、「民間保育所運営費国庫負担金・補助金制度の継続等について」「生活保護費の国庫負担率維持を求める」「昼間里親事業の消費税非課税化に関する」「BSEの全頭検査などの継続を求める」など十件の意見書が全会一致で採択されました。「郵政事業の民営化」を事実上容認する与党提案の意見書に対し、党議員団は「郵政事業の民営化に反対する意見書」を提案し、本会議の討論で立場を表明しました。オール与党は「生活保護世帯の夏季歳末見舞金の復活を求める」請願を不採択としました。

一、小泉自民党政府は、年金改悪を行い、介護保険の見直しや社会保障の引き続く改悪をすすめ、消費税増税をねらい、改憲の策動を強めています。さらに三位一体改革と称して自治体の負担金・補助金・地方交付税を削減し、自治体破壊・住民サービス切捨てを進めています。一方、「九条の会」の呼びかけにこたえる動きが、急速に広がり、三位一体改革の補助金削減に幅広い団体から怒りの声があがるなど、国民のたたかいも強まっています。党議員団は、市民の切実な実態と要求にこたえて、こうした政府のねらいに真っ向から対決し、草の根からの運動にみなさんとご一緒に全力で取り組む決意です。