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見解・声明

03年12月17日(水)

[声明]市長選挙前の十一月決算市会を終えて 市会を終えて

 12月17日、市長選挙前最後の11月決算市会が閉会しました。

 日本共産党京都市会議員団は、広原盛明さんとともに市政転換をめざし奮闘する決意です。

日本共産党京都市会議員団

一、本日、解散・総選挙後初めて、市長選前最後の議会が終了しました。日本共産党京都市会議員団は、市民のくらし、京都のまちが大切にされる市政にと、全力をあげました。

 今議会には、二〇〇二年度一般会計決算など五十七議案が提案されました。日本共産党京都市会議員団は、一般会計決算について、1. ムダと環境破壊の高速道路計画に固執し、財源不足と京都市財政の危機にいっそう拍車をかけながら、全く無反省で効果的な手だてをうてなかったこと、2. 中小企業への支援策が後手になり、京都経済の落ち込みに歯止めがかけられないにもかかわらず、「貸し渋り・貸しはがし防止条例」創設に背を向け3. 同和補助金の不正支出に典型的に見られる同和行政の闇としがらみを断ち切れていない、4. 競争と採算性を教育に持ち込み、国保の資格証明書・短期保険証の発行や生活保護の申請抑制など福祉を切りすてていること、などを理由に認定しませんでした。また、国保会計、介護保険会計、駐車場会計決算などについても認定しませんでした。「男女共同参画推進条例」案は、市民の意見を集めてつくられた男女共同参画懇話会の提言から、名称も中身も後退させたものとなっていたため、党議員団は、提言に基づいた修正案(京都市女性と男性の平等推進条例)を提案しましたが、オール与党が否決しました。文教委員会で、審議会の権限や苦情処理機関の設置については規則に盛り込むなどの表明があり、原案には賛成しました。また、御池中学校・複合施設を京都市の初めてのPFI手法で整備するために八三億円の債務負担行為の設定が提案されました。PFI手法についての問題点を指摘する討論を行い、見直しを求めました。二万千人を超える署名を添えた「養護学校給食の自校直営調理方式の堅持」を求める請願を与党会派は、不採択としました。教育委員会の「今までの献立で作れないものはない」という強弁とあわせ、様々な保護者、教職員の不安になんらまともに答えるものでないとし、クックチルの強行は許されないと、採択を主張しましたが、否決されました。最終本会議では、「三位一体改革」推進の与党会派の意見書に対して、住民への犠牲転嫁と地方切りすてをおこなわないように「三位一体改革に反対する」意見書を提案し、たたかいました。九月議会に続いて新規雇用創出を求める意見書が提案されましたが、深刻な不況と失業を生んだ自・公政権の責任を明確にする賛成討論を行いました。

 あんしん借換融資制度の年度末までの延長、外郭団体への天下り職員の退職金廃止、生活保護申請受理前の検診命令の見直しなど貴重な前進を勝ち取りました。

一、自衛隊のイラク派兵について、代表質問、決算特別委員会市長総括質疑で市長に「反対すべき」と強く迫りました。市長は「慎重な対応を求める」という一方「主権国家としての責任は重大」「人道的な復興支援」だと事実上の容認する発言を行い、派兵反対の大きな世論に背を向けました。

 自民党、民主・都みらい、公明党の与党会派は、「教育の先進都市」、「高い評価を得ている」、と桝本市長を持ち上げましたが、南部開発に道を開き、迎賓館にも高速道路にもゴーサインを出すなど京都の景観破壊を進め、鴨川にフランス橋をつくろうとしたのが現職市長です。自らやってきたことになんの反省もない市長では、京都の豊かな自然と文化が守れないことははっきりしました。

 また、「市民とのパートナーシップ」といいながら、京都市の情報隠しの体質が明確になりました。最新鋭の東北部クリーンセンターでの溶融炉の本体に穴があく重大事故と、清掃下請け職員がレジオネラ菌に感染・入院していたことを、党議員が事実を明らかにするまで報告していませんでした。また、市バスの職員三人が結核に感染していたことが判明しましたが、二ヶ月以上いっさいを明らかにしなかった京都市と交通局の対応は、市民が求める情報公開の流れには全く逆行するものです。同和行政の問題でも、同和奨学金や返済免除の自立促進援助金もやめず、引き続き特別施策の継続の姿勢を表明しています。

一、十二月七日に出馬表明をした市長は、相も変わらず民主も含めたオール与党の古い枠組みです。財界も民主党も「しがらみのない京都」を求めるといいますが、自民・財界主導、オール与党、同和問題としがらみだらけの今の市長に「しがらみ」をなくせないことは明らかです。市政を本当に変えられるのは「しがらみ」と全く縁のない広原盛明さんしかありません。日本共産党市会議員団は、市政転換を願う広範なみなさんと力を合わせて奮闘します。