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見解・声明

03年7月23日(水)

[声明]同和補助金不正支出の市長責任を厳しく問う 不祥事・同和

日本共産党京都市会議員団

一、7月22日「京都市同和対策事業助成要綱に基づく補助金の交付に係る調査委員会」による最終報告が発表された。中間報告61件がすべて不正支出だったことに加え新たな調査結果では、部落解放同盟京都市協と解同支部、自治会等に対する補助金の71件中8割の57件が不正支出であること、学習会事業におけるバス傭車料や青年国内研修事業における委託事業の約9割が不正支出だったことが明らかとなった。新たな不正支出は4300万円にのぼり、不正支出総額は8000万円を超えることとなった。今回の不正支出の事実は、同和対策補助金そのものがいかにでたらめであったかを浮き彫りにした。

一、補助金の取り扱いで「不適切な事務処理」があったとして、市長を含む57名の市職員の処分が発表されたが、市長・副市長等トップの責任をあいまいにするものである。

 この問題の本質は、本市が同和補助金執行の実態を認識しながら、個々の職員に不正な事務処理をさせてきた構造的体質にあり、その組織的責任は市長にある。

 市長は十分に知りうる立場にあり、さらに1997年を「同和行政の改革元年」とし、「凛とした改革」を標榜しながら事態を放置してきたことは、市民に対する重大な背信行為である。

一、公金の不正受給の中心となったのは部落解放同盟である。京都市は部落解放同盟の一つの機関にすぎない企画推進委員会に引き続き参加し、同和問題の解決に取り組むとしているが、不正常な関係を継続するものである。

 長年のゆがんだ同和行政は、職員の覚醒剤の使用など相次ぐ不祥事や、特定の公共事業を同和関連企業が受注を独占するなど本市の不正を許す体質・土壌をつくってきた。今求められているのは、部落解放同盟との特別な関係をたちきり、不祥事を根絶することである。

 党市会議員団は、同和行政の終結を一貫して求めてきた。今回明らかになった同和補助金不正支出問題では、1998年5月議会で温泉旅行の実態を暴露し、情報公開と補助金廃止を求めてきた。市教委の青年国内研修事業についても、すでに1987年にカラ事業の事実を指摘してきたものである。引き続き、広範な市民のみなさんと共同し、真の同和行政終結をめざし、不正を許さない市政への転換へ全力をあげるものである。