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市会報告

藤原ふゆき 議員

03年2月27日(木)

藤原ふゆき議員代表質問 03年2月定例市会 本会議代表質問

 日本共産党の藤原冬樹です。2003年京都市一般会計予算案に対し、議員団を代表し、倉林明子議員、佐藤和夫議員とともに市長に質問いたします。

自民党議員の日本共産党、民医連中央病院への誹謗・中傷に抗議する謝罪と撤回を求める

 先ほど、自民党議員が民医連中央病院の医療事件を党略的に利用して、日本共産党を不当に誹謗・中傷する質問をしましたが、人の命を政争の具にするもので、断固抗議し謝罪を求めるものです。

 自民党議員は、死亡と虚偽報告は、無縁でないといったが、因果関係が明確でない段階で、なぜそう断定できるのか。中央病院は、自主的に調査をおこない、死亡された方の「虚偽」検査結果と個々の診断、治療の影響について医師団によるカルテ全数調査をやり、「死亡との因果関係はない」と判断しており、検査未実施による治療への影響の有無を含め、京都府・市が推薦する専門家で構成する原因究明委員会に依頼し個々の点検を受けているところです。発言の撤回と謝罪を要求したものです。

 また、市長も死亡が虚偽報告事件と関係あるように発言したのは、自民党議員と同じように許しがたく厳しく抗議するものであります。

 民医連中央病院での検査虚偽報告事件は医療人として絶対に許されない行為です。中央病院は、自浄作用を発揮し、自ら公表し関係者を厳しく処分し、行政の真相解明にも協力し、再発防止のために努力しています。再発防止に努めている病院や医療機関を支援することこそ政治の責任です。

 九月議会でわが党議員団は、病院の責任を求め、再発防止に政治が果たすべき役割を明確に示した決議案を提案しました。ところが十一月三十日発行の「自由民主党京都市会議員団ニュース」No. 2では、わが党議員団への不当な誹謗・中傷をおこない、加えて市民の請願権に難くせをつけ、市民の政治活動の自由を攻撃しました。わが党市会議員団が自民党市会議員団に抗議、撤回を求めたのは当然ですが、自民党からは回答はありませんでした。その上、また、事実を捻じ曲げる誹謗・中傷を行うことは許しがたく、きびしく抗議するものであります。

 議会の場でその医療機関を攻撃することは、真剣に医療事故をなくす立場とは無縁の党利党略であります。ましてや、自民党議員が「中央病院が共産党の支援組織である」と述べたこと。何の論拠も証明もなしに、中央病院の医療事故と日本共産党の選挙活動を結びつけたこと、これらは、誹謗中傷であり許しがたく、先ほど山中議員が、抗議と、撤回を求めたのは当然であります。

 なお、国会での西野発言については、事実無根の箇所があると野党4党が削除を求めており、この発言こそが問題になっているのであります。

 病院の職員が自主的に日本共産党の後援会の活動を勤務時間外に行うのは、憲法で保障された思想信条、政治活動の自由であります。日本共産党は民医連だけでなくさまざまな組織や団体にわが党の推薦・支持を求めたことは一切ありません。自民党のように、団体推薦を押し付けて個人の思想信条の自由をうばい、団体や企業にカネも票も頼って選挙をやることこそ、憲法違反であります。

 ところで、2001年の参議院選挙で、公明党は健保本人三割負担は反対と公約しました。ところが、与党入り、厚生大臣のいすに座ったとたんに、この公約をなげすてて、自民党と一緒に国民に負担を押し付けてきたのであります。今、自民、公明両党が、命と健康を守るためにがんばっている民医連とわが党に党略的に攻撃を加える狙いは、市民に医療改悪への我慢を押し付けることであり、許せるものではありません。公明党の「福祉の党」の看板はいまや「福祉切り捨ての党」になっているのではないでしょうか。

小泉「構造改革」は国民の暮らし破壊の暴走車、見直しを求めよ

 小泉政権1年9ヶ月、まるで国民の暮らし破壊の暴走車です。内閣発足以来、金融本来の姿を壊し、中小企業を切り捨て、不況を加速しました。「これ以上耐えられない」の声が起こるのは当然で、経済失政や福祉切り捨てに怒りの声が広がっています。

 医療費改悪に対し、日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会、日本看護協会のみなさんが立ちあがりました。ある歯科医師は「一生に一度や二度は、国政とたたかうことが必要です。」と書いた掲示を待合室に張っています。

 京都でも、2月20日付け京都新聞で「医療費負担を4月から中止すべき」の意見広告が出されました。京都社会保障推進協議会もので、京都府全域の各地域医師会が賛同しています。

 また、昨年11月7日、全国の中小企業団体の日本商工会議所、全国商工会連合会、全国中小企業団体中央会、全国商店街振興組合連合会は、「外形標準課税阻止」など中小企業つぶしに反対する総決起大会を開きました。

 日本共産党は深刻な経済危機から、暮らしを守る緊急要求4点を示して、国民の皆さんにたたかいをよびかけました。医療団体、中小企業団体の中心要求である、医療費の負担増反対、健康保険の三割負担をやめよ。庶民増税反対などは私たちの緊急要求ともほとんど一致しています。

 さて、11月議会で、わが党議員が市長に、「中小企業つぶし、いたみ押し付けの小泉構造改革は根本から再検討するように求めるべき」と質問しました。ところがかえってきた答弁は「構造改革に強く期待している」というもので、おどろきました。昨年10月4日付けの京都府中小企業団体中央会の、国会議員に当てた要望書では、「不良債権の早期最終処理は、金融機関の貸し渋り・貸しはがしを加速させ、中小企業を倒産に追い込み、大量の失業を生み出した。実体経済を冷え込ませ、新たな不良債権を生じさせる負の遺産に陥っている」と書かれています。歯を食いしばってがんばっている中小業者の思いを市長はどう受け止めるのでしょうか。また、京都医師会も、昨年10月26日付の定期代議員会決議で「10月からの老人医療費の自己負担定率化により、高齢者にも深刻な負担」と述べたうえで、「今後の改革の行方は、更なる国民の負担増をはじめとして、患者、医療機関により過重な痛みを求めるものである。このような暴挙を到底容認できるものではない」と断じています。医療費が上げられて、体が悪くても医者にいけないお年寄りの悲しみを理解しようとしないのでしょうか。

 諸団体が今までとは違った非常な決意で臨んでおられることを市長は感じませんか。もし、前回の答弁の認識で市政運営するならば、「住民の暮らし・営業を守る自治体の長と言えるか」と批判されてもしかたがない。その認識は誤りであります。市長の見解を求めるものです。

〈市長〉政府において、日本経済の再生に重点を置く構造改革の取組が推進されている。京都経済の再生・発展と市民生活の安定を図る上でも重要な意味を持つ。昨年には、「総合対応策」がまとめられ、3兆円の補正予算も組まれた。経済再生と総合デフレ対策の取組が進められている。より実効性のある施策を国に求める。

アメリカのイラク攻撃、有事法制に反対を

 次にアメリカなどのイラク攻撃と有事法制に関してうかがいます。

 アメリカ、イギリスのイラク攻撃の企てに反対する行動が2月15日、世界中の600以上の都市で繰り広げられ、1000万人以上の人々が参加しました。国連の三分の二を占める非同盟諸国首脳会議は、武力の不行使、問題の平和解決をもりこんだ声明を採択しました。日本国内での世論調査も、毎日新聞80%、京都新聞が配信している共同通信社は78%と反対の世論は大きく、このように、戦争が起こされる前に大きな反戦の声が広がったのは史上空前のことです。国際社会の大多数が求めている、査察の継続・強化によるイラク問題の平和的解決は現実に可能であり、重要であります。2月24日、アメリカ、イギリス、スペインは、武力行使へ決議案を国連安保理に提案しましたが、これは、国際社会の平和的解決への努力を無視し、有効性が明らかにされている査察への妨害以外の何者でもなく、許せるものではありません。また、日本政府のアメリカ追随は異常です。小泉首相の「イラクが正しいというあやまったメッセージを送らないように」という発言、16日のテレビ討論会での公明党冬柴幹事長の、「戦争反対は利敵行為だ」との発言に怒りがさらに広がっています。公明党は、「平和の党」といってましたが、いまやその看板は剥がれ落ちたのではないでしょうか。

 先の11月議会で、イラク攻撃について、高木副市長は「平和的解決を期待している」と答弁されましたが、それは、国連の査察を無視して武力行使をねらうアメリカにきっぱり反対して初めて生きるのです。反対を言明すべきです。

 有事立法は、昨年の二度の国会で阻止をしましたが、その強行をねらう政府は、「国民保護」の「輪郭」なるものを自治体などに示しています。しかし、それは言葉とは裏腹、国民の生命・財産を危うくするものであり、その強制を自治体にやらせようとするものであります。この有事立法について、先日、全国市長会でも、批判が続出しました。先の11月市会での答弁は「国民の生命、身体、財産を守る観点から、さらに十分な審議が尽くされるべき」とのことでありましたが、アメリカのイラクへの武力行使と直結する問題であり、重大です。有事立法にもきっぱり反対すべきです。見解をもとめます。

〈高木副市長〉・現在査察が実施されている。平和を都市の理念とする本市として、平和的な解決を期待している。・全国市長会の要望も踏まえ、さらに十分な国会審議が尽くされるべきもの。

自治体の本来の役割について

 自治体の使命は、自治法第1条の2に規定されるように「住民の福祉の増進を図ることを基本」にすることであります。ところが、全国的に、長年の自民党の自治体支配から、自治体が自治体でなくなるというべき変質が進み、さまざまな矛盾が現れてきています。他方で、自治体らしさを取り戻そうという新しい希望ある変化も生まれています。今、自治体が、自民・公明政権の悪政に対する「防波堤」の役割を果たし、自治体らしさを取り戻し、自治体独自の力を発揮して、住民の暮らし・営業を守ることがとわれています。

 医療改悪に反対している日本医師会坪井会長が三割負担の凍結を自民党に要請し、応じない場合は、統一地方選での自民党候補の支持を見送る可能性も示唆し、自民党の地方組織に動揺が広がっているとマスコミは報道しています。医療四団体は、従来は自民党を支持してきた団体でした。その方々が、自民党に反旗を翻しているのです。真剣に医療を考え、地方自治を考えれば、自民党政治ではやっていけない、自民党には愛想がつきた、こう思っている人が増えているのであります。人々のこれらの声は、自治体首長の選挙では、明白な形であらわれました。徳島県、長野県、熊本市、尼崎市、守山市、和知町、これらの自治体選挙で共通点は、政権与党自民党・公明党を中心とした相乗り現職の首長が、無党派と共産党応援の候補に敗れたことであります。また、岩手県陸前高田市で、10人目の共産党員首長が生まれました。そして、これらの自治体で、脱ムダ、暮らし応援の自治体を作る仕事が広がっているのです。

 新しい変化は、全国の全国の自民党主導の自治体でも現れています。

 京都では、この一年で、35人学級、子どもの医療費助成の拡大、借り換え制度の実施が実現しました。長い間がんばってきた住民と日本共産党の共同の成果です。

 35人学級は、オール与党が30人学級の請願書をことごとく反対するか、審議打ち切りにしてきたのを乗り越えての成果でした。昨年3月、オール与党を代表して討論を行った自民党議員は、請願書を否決する理由を、「教職員定員を決定するのは、国および都道府県の権限に属することで、府の同意や抜本的な予算が必要であり、本市の権限を越えるから」と述べましたが、半年もたたない間に、京都市教育委員会は、関係者の声を聞いて、市独自で35人学級を決定したのであります。オール与党がいかに今の情勢の発展を読んでいないかを物語っています。また、就学前までの子どもの医療費の助成は、今回の予算で、入院は無料に、通院は、一月8000円を超える金額を助成することとなりました。日本共産党は1972年、国会質問を行いましたが、若いお母さん方と運動をともにしてきた住民運動の成果です。前の知事は、「絵に描いたもち」と攻撃し、府議会ではオール与党は請願書、決議、意見書をことごとく否決してきました。それを乗り越えての実施です。

 借り換え制度も歯を食いしばってがんばっている中小企業の皆さんとともに作り上げた住民運動の成果です。

 議会の請願も、日本共産党は、草の根で市民と共同を広げ、多く取り上げてきました。ところが、自民、公明、民主などオール与党は30人学級、教育条件の整備、小型循環バス、市バス系統の復活などは、繰り返し反対し、232件の請願を不採択にしました。京都では、全国と比較して、子どもの医療費助成や、介護保険料・利用料の減免制度が遅れました。オール与党が住民要求に反対することが、ひとつの原因です。結局、オール与党は、住民要求実現の妨害物、ハードルでしかなかったことを示しています。しかし、住民こそ政治の主人公です。住民の皆さんが、粘り強く暮らしや営業の願いに基づく運動を行えば、ハードルを乗り越えて暮らしの応援策を実行に移すことができる。その確信を深めてきた一年ではなかったかと思います。

 住民運動を背景に、このような変化がおこっているとはいえ、自民党政治の矛盾は集中的に自治体にあらわれており、京都市では自治体が自治体でなくなる事態が進行しています。

 第一に「営利企業」化の道です。老人クラブの人たちと共同で運動し、敬老パスの見直しの凍結を表明させましたが、それを解凍して負担をお年寄りに押し付けようとする動き。長い間、お年寄りや、中小業者などに援助してきた市税減免制度の廃止など、市独自の施策を切り捨てようとしているのは、行政を営利企業に変える、ものではないでしょうか。また、今回浮上してきた養護学校の給食を民間委託するなどの民間任せもひどいものです。重度の障害児は一人ひとり、キザミ食、流動食など食事の内容も違ったものであるのが当たり前で、養護学校の教職員は大事な教育と位置付け、子どもさんの食を守ってきました。それを民間委託するとは何ということでしょうか。残った自治体の仕事も、コスト・効率主義の導入など、民間手法の押し付け。受益者負担の名で、市長の一期目の四年間で、保育料や国保料の値上げ、大型ゴミ有料化など94億円、二期目の3年間で上下水道料金、国保料、保育料の値上げなど87億円もの負担増を押し付けました。ひどいものです。介護保険料の908円引き上げで、市民の怒りが爆発しています。

 第二に「開発会社」化です。批判の多い京都駅、さらに、百メートルビルが増え、市内中心部にも、45メートルのマンションなどが増えてきています。地下鉄東西線の工事費大膨張や、二条駅周辺開発など五大プロジェクトなど、借金を膨らませて財政危機に陥り、その原因がはっきりしているにもかかわらず、市長とオール与党は見直しをするどころか、「都市再生」の名による新たなまちこわし、高速道路建設、南部開発をすすめようとしています。

 今、市民に必要なのは、この道をきっぱり転換し、住民の暮らしを守る自治体本来の仕事に立ち返ることです。長野県は、大型公共事業費を6割に減額した上で、生活道路整備、21箇所の保育所整備など生活重視型に切り替え、地元業者の仕事を確保。教員を245人増やし、小学校3年生までの30人学級を実施しました。特別養護老人ホームを5箇所新設しています。長野県の例は、転換はやる気になればできることを示しています。

 さて、来年度予算が提案されました。一般会計は、4年連続減額の超緊縮型、6468億円です。その特徴は、第一に、2002、2003年度の二年間の「財政非常事態宣言」に基づく、自治体リストラにより、福祉・暮らし切捨てがますます進行、自治体らしさを失っている予算であること。第二に、市財政危機の本質にはメスを入れず、ムダで破綻した大規模公共事業と呼び込み型開発継続の予算であること。第三に臨時財政対策債の大増発など市債発行847億円で、2003年度末市債残高1兆357億円という財政硬直化予算であること。第四に昨年来の公共工事の入札をめぐる疑惑、同和補助金不正支出になんら反省もなく、教訓も生かしていない予算です。一方では、住民運動とわが党議員団の共同による市民要求を一定反映した予算です。マスコミの評価も「選択と集中というが、目を引く事業は少なく、熱意と工夫は伝わってこない」「市民とのパートナーシップをお題目に終わらせず、財政構造の転換を」など厳しいものです。

市財政危機にメスをいれ、財政再建の見地を明確に

 予算を暮らし、中小企業応援にどう切り替えるかについて質問します。

 第一に、財政の基本についてです。今年度予算は、730億円の財源不足を補うため、前年度比18. 2%増の847億円の市債を発行したため、市債残高は1兆357億円となりました。市民一人当たりの借金は70万6千円と前年度より1万5千円も増加しています。借金返済と利子払いである公債費は953億円で歳出にしめる割合は14. 7%と過去最高であり、いっそうの財政硬直化を進めるものです。報道では市長は非常事態宣言による緊急対策をさらに延長するといっていますが、全く無責任です。財政危機の原因にメスを入れ、住民の納得のいく打開策を示すことが今必要です。長野県の田中知事はそこを切り開いているではありませんか。市長は、財政再建をどう考えているのですか、見解を求めます。

市長本部長に緊急不況打開本部設置を

 第二に京都経済の再生と福祉、教育予算についてです。今、京都の中小企業の倒産は、2002年度は、過去最高の2000年度534件を上回り、539件となっています。破産の申し立てが、全国21万件と急増していますが、ある法律事務所にお聞きしますと、京都の市内と南部地域で、2001年度約3600件、2002年度約4500件と900件増えているとのことで、大変な事態が進行しています。したがって、中小業者の実態をつぶさに知り、手を打つことが広範囲に求められています。ところが、市の中小企業支援の予算も人員も少なく、その上、IT化の対応や、新産業創出に限られたものが多く、多くの業者がそれどころではない実情の元で、今、不況打開の緊急対策本部の設置、経済対策予算の重点的な増加、全分野の多くの業者の要望に沿った対策が必要です。

 さらに、福祉、教育予算の増額です。市長は、福祉、教育に重点といいますが、マスコミからも「大半は生活保護費など義務的な支出の膨張」といわれるように、生活維持のための出費が増えています。生活保護受給者は、1996年以降増えるばかりで、96年3181件だったのが、2001年には4354件と1173件増えました。それでも、厚生労働省からの適正化方針で、生活保護基準以下の生活を強いられている人が増えています。また、特別養護老人ホームの待機者は2033人と福祉施設の建設も重大な遅れをきたしています。35人学級や老朽校舎対策も、さらに前進を図る必要があります。福祉、教育予算の拡充は焦眉の課題ではないでしょうか。中小企業対策、福祉・教育予算の増、これらの点について答弁を求めます。

ムダな高速道路計画を中止し、暮らし応援の公共工事を

 第三に予算を暮らし・中小企業への応援に思い切って転換するためににも、ムダな大型公共事業はやめなければなりません。高速道路は、今までの方式でも、新十条、油小路の二路線を建設するのに、329億円必要ですが、もし、国直轄でつくるというのなら、それを数倍上回る出資・建設費が必要になるのは目に見えています。この二路線を凍結し、残りの三路線を中止するなど、思い切って、無駄な公共事業を止めること。公共事業も、学校の改修や改築、福祉施設建設、生活道路建設、住宅などに切り替えるべきです。この転換をやらなければ、財政再建しながら、暮らし応援の政治を進めることができない情勢であることは自明です。見解を求めます。

〈河内副市長〉市政運営のいっそうの効率化や企業経営手法の導入など市政改革に積極果敢に取り組むことが不可欠。しかし、未曾有の不況に陥り、税収が減少。他都市に先んじて非常事態宣言をおこなって、緊急対策を講じている。自主財源の拡充と歳出構造の改善など行財政改革を大胆に進めることが必要。予算編成にあたり、(1)緊急対策の実施、(2)市政改革と選択と集中の徹底、(3)歳入の確保に全力で取組努力している。福祉教育を市政の最重点政策と位置づけた。「あんしん借換融資制度」をはじめ、中小企業支援対策を講じた。京都高速道路は、不可欠の都市基盤、是非とも必要な施設。

京都市政を蝕む不正事件にき然とした対処を

 次に、京都市行政をむしばむ不正事件についてです。

 かつて、3億円・2億円事件があったとき、同和行政はこれら不正の温床になっていました。当時、わが党議員団は「不正は、用地買収の分野だけでなく、許認可業務、契約、人事・教育など市政のすべての分野で、ゆがんでいる」と指摘しましたが、今もまだ続いていると怒りを覚えるものです。

第一に公共事業にかかわる不正事件です。

 深いところで膿んでいる、そんな実感がしたのが昨年の諸事件でした。京都市内の同和地区に6つの建設協同組合があり、そこに優先的に仕事が回されています。上鳥羽建設協同組合が、2000年、2001年度に入札参加した10件のすべてを落札、七条建設協同組合は2001年度の崇仁地区の住宅除去工事を、本来、災害など緊急復旧のための特命の扱いで39件すべてを落札したことをわが党は追及しました。同和関連業者への特別扱いは、同和の終結には程遠い実態です。

 元クリーンセンター所長による偽計入札妨害事件が発覚。5回に及ぶ市役所への家宅捜索という異常事態となり、自殺者を生み、担当部長と水道関連業者が逮捕されました。その一人は京都市公認水道協会会長でした。水道局の宅地内漏水工事に関する談合もひどいものでした。水道局の九営業所の仕事を、過去五年間、同一の業者が落札、いわば、分け取りです。わが党議員団は「そういう仕切りをする組織、人物が存在することではないか」と厳しく追及しました。高木副市長は「外圧についてきちっと報告する」と答えましたが、競争入札妨害容疑事件および収賄容疑事件にかかる調査報告書が提出された後の答弁は全く後退し、外圧を加えるものからすれば、痛くも痒くもないものです。どういう圧力や、口利きがあったのかを明らかにしない限り、問題の解明にはなりません。市長は昨年の一連の事件を通じて「膿みを出さねばならない」と決意を述べていますが、これら諸事件の重大性から、行政の主体性を確立して、外部圧力についての解明と毅然たる対処を行うべきです。答弁を求めます。

〈河内副市長〉調査報告書をとりまとめ、事件の原因、再発防止策を明らかにした。外部からの不当な要求に厳正に対処するため、公正職務執行委員会(仮称)、口利きの文書化、公共工事不当要求防止責任者制度の拡充を図る。入札については、予定価格の事前公表、電子入札、見積合わせによる契約の廃止などをおこなう。

解同への補助金不正支出事件は厳正に対処すべき

 第二に、解放同盟支部への不正支出問題です。京都地裁の嘱託調査で、1997年から1999年の三年間の、京都市の同和補助金の不正支出が浮き彫りになりました。その実態は、1月26日、文教委員会に示され調査委員会の中間報告では、部落解放同盟の各支部の温泉地でやる学習会なるものがすべてその実態がなく、行ったことにするカラ事業は16件、870万円。行ったとはいえ、申請より少ない人数の水増し事業は26件、2512万円。学習など全くやらず宴会、マージャンのやり放題でした。問題は、解同の各支部長に、京都市職員がいることなど、京都市と解放同盟の癒着した組織的な公金詐取事件であります。なお、昨年の決算審議では、醍醐十校区自治町内会連絡協議会・醍醐地域公害防止等対策協議会が温泉地で開いた研修会に職員が動員され、一人3万円づつ会費として払っていた事実が明らかになりました。解同の支部にとどまらず、旧同和地区を含む地域自治会でも、同様の実態があるなどもってのほかです。ところが、この一月、解同の市協幹部が新年の挨拶にきたときに、市長はこの相手ともパートナーシップを強調しました。これは驚くべきことで、公金詐取した相手に怒りを感じないのか、市民の税金を支出し続けてきたことへの反省はないのかと疑わざるをえません。市の主体性がどこにあるのですか。さらに具体的に、調査結果報告を二月中にと言っていますが、なぜ、はっきりした事実から公表しないのか。さらにこの事件は、明白な公金詐取事件であり、当然、刑事告発した上で、補助要綱第5条に基づき、返還を求めることが必要であります。なお、受け取っている解同支部長の多くが、市の職員です。これらの処分はどうするのか。そして市長ならびに直接執行にあたってきた幹部職員の責任をどう明確にするのか。さらに事実上の集団交渉となっている、解同の企画推進委員会に、多数の市幹部を含む市職員が出席することはきっぱりやめるべきであります。見解を求めます。

〈高木副市長〉調査委員会を立ち上げた。当時の要綱に基づき精査しているところであり、近く中間報告としてまとめる。不適切な補助金は返還を求め、幹部職員の責任を明確にするなど、厳正に対処する。企画推進委員会との懇談は、パートナーシップの方針に基づき、意見交換等の場として、必要に応じておこなっている。醍醐10校区自治町内会連絡会議の研修については、結果的に過度と見られる対応が慣例化している、市民の理解が得られるように取り組む。

ポンポン山買収事件、上告を取り下げ、疑惑の徹底解明を

 第三にポンポン山の不正買収について、上告を取り下げ、疑惑の解明を行うことです。大阪高裁は、2月6日に、1992年に京都市が約47億5600万円で買収したポンポン山元ゴルフ場建設予定地の価格が不当に高かったとする原告側の主張を一部認めた京都地裁判決からさらに踏み込み、前市長に対し評価額との差額分すべてにあたる26億1200万円の返還を命じました。

 この事件は、第一にゴルフ場ができる場所でなく、たかだか10数億円の価格が、なぜ、47億なのかが判明しないまま買収がおこなわれたこと。

 第二に、京都市に9人の不動産鑑定委員会があるにもかかわらず、不動産鑑定が民間の一社だけでおこなったこと。

 第三に、自民党の故金丸元副総裁の巨額脱税事件にかかわった山梨県の「丸金コーポレーション」の介在があったとされ、疑惑に満ちています。47億円を振り込んだ日が92年7月8日、参議院選挙の告示日、支払い先の会社は半年後、税の申告もせず解散しました。市民の税金が政界工作に使われたのではないかとの疑惑であります。

 これらを、日本共産党をのぞくオール与党は、疑問を呈しながらも「いたずらに解決を先送りすれば、将来にいっそうの負担と市民的利益を損なうことになると精査の上判断した」と一夜にして賛成してしまったのであります。

 今回の裁判では、行政をチェックすべき議会の役割が問われました。

 高裁は、「当然なすべき実態的な調査や審議を尽くさず、手続き的にも内規にも反し違法」と議会を批判しました。買い上げに賛成した当時の自社公民、今の自民党、公明党、民主党の議員の責任は重大であります。

 日本共産党は、問題点を徹底して調査し、議会で追及いたしました。今、言いましたように、高裁判決を真摯に受けとめるとすれば、オール与党議員は反省すべきです。わが党議員団が追及した諸点が高裁判決において具体的に指摘されており、正義を守ることができ、大きな前進であったと考えます。

 さて市長に質問します。19日、裁判の参加人である市長は、被告とともに、上告をしましたが、もってのほかです。今からでも、上告を取りやめ、市民にも議会にも真相を明らかにし、疑惑の解明に全力を尽くすべきです。見解を求めます。

 以上で第1質問を終わります。

〈市長〉市会の議決の上47億で取得したもので、適法かつ適切。判決は疑問、控訴審判決の法令解釈の誤りを中心に最高裁の判断を仰ぐ。「疑惑」については、いっさい承知していない。

第2質問

 御答弁がありました。厳しい暮らし破壊の自民・公明政権のもとで自治体本来の姿へと、質問したのですが、住民のみなさんの願いに答えるものではありませんでした。財政非常事態の打開方針がなく、市民いじめの「自治体リストラ」の強化では、市民には納得は得られません。とくに、経済の落ち込みのもと、呼び込み型開発で、「一旗挙げよう」と呼びかけても、仕事の安心がもたらされなければ、人はついてきません。自・公の悪政で、最悪の経済失政に陥っているからこそ、暮らし応援、中小企業支援が緊急に必要です。抜本的転換を求めます。不正事件の厳然たる対処に、背景の同和問題への主体性を指摘しましたが、まともな答弁ではない。ポンポン山問題は容認しがたい答弁です。最高裁は不正買収の真実を明確にするだろうと思います。われわれも、引き続き厳しく要求します。おどろくのは、ポンポン山の悪ダヌキだけではないことを申しそえます。

 住民の皆さんの声は大きくなっています。署名の数が、30人学級に60万人、住宅改修助成に、24万人、子どもの医療費に、11万人、医療改悪凍結に34万人です。この声を受け止めるか、ハードルをおいて、妨害するか、政党の資質が問われます。日本共産党は、「政治の主人公は住民」を原点にがんばります。質問を終わります。