価格高騰対策,コロナ対策など,2022年度補正予算案の賛成討論 くらた議員 - 市会報告|日本共産党 京都市会議員団

価格高騰対策,コロナ対策など,2022年度補正予算案の賛成討論 くらた議員

写真
本会議 討論
くらた共子 議員
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 日本共産党議員団は2022年度一般会計補正予算案に対して賛成の態度を表明しております。わたくしは議員団を代表し、賛成する理由および問題点について討論を行います。

 今回、提案されている住民税非課税世帯等に対する電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金138億7000万円、新型コロナウイルスワクチン接種68億500万円、新型コロナウイルス感染症対策70億1400万円は、いずれも市民のいのちと暮らしを守り支えるための必要な補正であり賛成いたします。その上で、以下について問題点を指摘いたします。

 まず、過去最高の感染者数となった今夏の新型コロナ感染症対策についてです。第7波の中で、市民のいのちが選別される重大な事態を生じさせたことは看過できません。補正予算委員会で、京都市高齢者福祉施設協議会が独自に実施されたアンケートに「助けてくれ、と叫ぶ入所者を入院させてほしいと調整を依頼したが入院できなかった。入院できず死ぬしかない高齢者を目の当たりにし、どうすることもできず苦しんだ」「せめて命をつなぐ入院ができるようにしてほしい」「原則入院を保障してもらいたい」など赤裸々な声が寄せられていることを紹介しました。高齢者施設関係者の悲痛な声にどう応えるのかと質しましたが、京都市当局は「全員が入院できる訳でない、入院の必要性については総合的に判断されるもの」と答弁しましたが、命を軽んじる重大な認識であると言わざるをえません。新規感染者の拡大防止策を緩め、医療崩壊のしわ寄せを介護の現場に押し付けてきた国と自治体の責任は重大であります。入院医療を必要とする高齢者が入院できなかった事実を重く受け止めること、第8波に備え東山老年サナトリウムに移転整備された京都府入院待機ステーションを臨時医療施設として機能する体制を京都府と連携しすみやかに構築することを強く求めます。根本的には、医師・看護師・入院ベッド数が圧倒的に不足している医療体制を抜本的に強化することが不可欠です。

 次に、9月26日、国の方針でコロナ感染者の全数把握が緩和されました。これにより、保健所が医療機関等からの通知などで把握するのは、高齢者や基礎疾患があるなど、重症化リスクの高い方に限るとしています。その結果、乳幼児を含む感染した方の約8割にあたる大多数の市民は、状態の変化や不安、食材提供、パルスオキシメータの貸し出しなどを京都市陽性者フォローアップセンターに連絡相談することになりました。しかし、委託事業者が専門性や基礎情報のないもとで、入院調整も含む相談者一人ひとりへの判断と対応に責任がもてるのでしょうか。新型コロナウイルスの全容は未だ解明されておらす、今後、新規株やインフルエンザの流行が交差することも予測されています。まずは、高齢者のインフルエンザ予防接種の利用料負担を元に戻し、新型コロナウイルスワクチンと合わせて万全の対策をとる必要はあります。

 また、フォローアップセンターに連絡する際の通話料金負担について、苦情が寄せられています。今回ナビダイヤルからシステムを変更し、通信会社と「かけ放題」の契約をしている方は料金が安くなるとしていますが、いったい市民のうち何パーセントの市民がそれにあたるのでしょうか、せめてフリーダイヤルで通信無料とし、事業者には実績払いとして委託料に組み入れるべきです。フォローアップセンターの業務は本来、保健所が責任をもたなければならないものです。あらためて各行政区・支所に保健所を戻す必要があることを指摘いたします。

 次に、京都アート・エコシステム推進事業1億2400万円は、「アーツエイドKYOTO~京都市連携・協働型文化芸術支援制度」の事業認定型事業で、文化団体などが自ら寄附を集めなければならず、寄附を集められる事業者だけが適応対象となる上に、寄附金の3割分は京都市文化基金に積み上げるなど問題です。また、企業が企業ふるさと納税は、税のあり方に歪みを生じさせるものです。このことを申し述べて、私の討論といたします。

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