議第168号 2020年度一般会計補正予算案に対する賛成討論 - 市会報告|日本共産党 京都市会議員団

議第168号 2020年度一般会計補正予算案に対する賛成討論

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終了本会議 討論
赤阪仁議員
 日本共産党議員団は、議第168号2020年度一般会計補正予算案に賛成の立場を表明しておりますので、その理由を述べて討論します。
 本補正予算案は、新型コロナウイルス感染症への対応や事業者などの支援を講じるものであります。率直的に言ってコロナ禍の下での、市民生活の現状と実態から、求められている水準から言えば、不十分な規模でありますが必要なものであることから賛成します。以下、賛成する理由と提案を述べます。
 第1に、コロナ感染症対策です。教育委員会分として、学校園における新型コロナウイルス感染症発生時の消毒作業費用として、市独自の4000万円を確保しているのは必要なものです。各学校園により6万9千円から79万円とコストに幅があることから、感染状況次第で予算不足になった場合には追加措置をとるように求めます。学級閉鎖や休校から再開後の子どもたちのケアについても、当該学校へのスクールカウンセラーの補強も含めて丁寧な対応を求めるものです。
 また、コロナ感染症の「第3波」が広がる「年末年始」という情勢に対して、不十分ながら対応していますが、「コロナ感染症の防止が一番の経済対策」と日医会長発言にあるように、社会的検査、防疫的検査の拡充が必要であることは明らかです。神戸市では、特別養護老人ホーム等の職員を対象に全員公費で3~4か月に一度の定期的なPCR検査を実施することを決めました。高齢者施設等での定期的検査の実施等、さらなる検査対象の拡大を求めておきます。
 第2に、年末の厳しさに応える経済支援と生活支援対策についてです。「事業継続に向けた中小企業等担い手確保支援事業」3億4千万円は、予算の積み増しであり、それだけ中小企業や小規模事業者が雇用確保を求めていることを反映しています。また、コロナ禍で失業された方にとっても必要な施策であり、今後の雇用状況の厳しさからも事業を継続して行うことを求めておきます。「新しい生活スタイル」対応のための衛生対策支援6千万円は、これから冬を迎えるもとで、換気対策のための新たな機器購入など、必要な対策と言えます。「宿泊観光促進による地域経済活性化事業」9千万円については、平日の宿泊観光を促進するものですが、対象の宿泊施設は、GOTOトラベル参加が条件とされております。今必要なのは、GOTOトラベルに参加していない事業者への支援であることも指摘しておきます。
 わが党議員団が実施した10月の祇園を中心とした飲食店調査でも、「年を越せるかが問題」と、多数の事業者の悲鳴の声をお聞きしました。わが党は、市民の命と暮らしを守るために、持続化給付金、家賃支援給付金の再給付など必要な人に速やかな対策を求めてきました。今回、ひとり親世帯への臨時特別給付金の再給付が実現しました。歓迎するものです。さらに支援が必要です。中小企業・小規模事業者への直接支援で、倒産、廃業から救うことが喫緊の課題であることを指摘しておきます。
 第3に、地域リハビリテーション推進センター、こころの健康増進センター、児童福祉センターの3施設一体化の整備事業に関する債務負担行為設定については、土壌汚染対策として必要なものです。しかしコロナ禍のいま、三施設一体化を急ぐのではなく、それぞれの役割が発揮され、豊かな福祉を実践できるように、施設の在り方の再検討が必要であることを指摘しておきます。
なお、今後の課題として、「住民基本台帳法等の改正に対応するためのシステム改修」について申し上げます。
 国外転出者のマイナンバーカード利用を可能とするためのシステム改修に補正額5千万円が提案されています。さらに市の負担は5千万円を含め、今後1億210万円も必要との説明でした。 
 市民にとって、コロナ禍において、不要不急の事業であり、頻発する情報漏洩や国民を一括管理しようとする問題点が指摘されており、見直しを求めるものです。
 以上、賛成討論とします。ご清聴ありがとうございました。

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