日本共産党京都市会議員団は、自民党、公明党、国民・みらい、無所属3人から提出されている「地方財政の充実・強化を求める意見書(案)」に反対していますので、私は議員団を代表して討論を行います。
意見書案にある通り、社会保障財源の確保や防災対策など、自治体の果たす役割は拡大しており、課題の解決やそれに対応する公務員を増やすために、地方財政の確立を目指すことは重要であります。
しかし、そのために消費税の税源移譲を求めることは、地方自治体が、消費税への依存を強めることを意味します。消費税は所得の低い人ほど重い負担になる逆進性の高い税制です。その不公平な税制への依存を強めることについては賛成できませんし、財政需要の高まりが、消費税増税につながる点においても、賛成できるものではありません。
社会保障の充実や災害対策など必要な財源の確保については、消費税の増税ではなく、累進課税の強化で対応するべきです。つまり、史上空前の儲けをあげている大企業に対する優遇税制を改め、せめて中小企業並みの税の負担率にすること、超富裕層の場合、株式に係る所得が多いにもかかわらずその税率が低く抑えられているという優遇税制を改め、応分の負担を求めること、所得の最高税率を引き上げることなど、累進課税を強化することで、財源を確保することは十分可能です。
その上で、地方交付税の法定率の引き上げや、社会保障予算の地方財政への措置を的確に行うことなどによって、地方財政の充実・強化を図ることこそ求められていることを述べて、討論とします。