地域材の利用拡大のために川上と川下が連携した政策を求め意見書討論 - 市会報告|日本共産党 京都市会議員団

地域材の利用拡大のために川上と川下が連携した政策を求め意見書討論

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終了本会議討論
西村よしみ議員
 日本共産党議員団は、ただいま自民党、公明党、国民・みらい 各議員団及び 無所属3名の議員から共同提案されています、「地域材の利用拡大推進を求める意見書(案)」に、反対をしていますので、私は議員団を代表して討論をします。

 意見書が指摘する、木造公共建築物への普及や木質バイオマス利用促進などは当然必要でありますが、意見書の中で強調している、政府が推進する「新たな森林管理システム」の構築については、今国会で問題となった「森林管理法」によって推進するもので、同法は林家(りんか)の皆さんが懸念する内容が含まれています。
 政府は国会審議における森林管理法案の説明で、「森林所有者は84%が経営意欲が低い」と強調し、法案の必要性の理由付にしました。しかし、審議において、この説明資料がねつ造であったことが発覚。法案の根拠が揺らぐ事態となっています。
 そもそも、森林管理法の最大の問題は、森林所有者に、伐採(ばっさい)、造林などに管理義務を課し、それができなければ森林所有者の経営権に介入する仕組みとなっていることです。
 なぜ、こういう制度をつくる必要があるのか。それは、国がTPPなど自由貿易を推進し、これを林業分野でもさらに自由化を推し進めるため、安価に大量に安定供給するよう大規模な経営体に集約化して、自由化に応えようとするものです。

 日本の林業はこれまで、自由化が大規模に推進され、その影響で、国内産材は、再生産もままならない深刻な事態に陥り、山林の継承者も不明なところも生まれした。新たな森林管理システムや森林管理法で、大規模化、集約化を進め、解決しようとしていますが、そもそも、このような山林の財産権の制限は、管理も困難になった社会的弱者の権利が脅かされる事態であります。

 森林・林業の持続的な管理経営のために、外国産材依存を改めて、地域の実態に即した体制を構築すべきです。林業の基礎となる林地の地籍調査と境界確定を促進し、森林所有者や生産、製材・加工など川上と川下が連携し、林家(りんか)の皆さんの実態に即した産地づくりが必要です。また、国は、森林所有者が再造林や持続的な管理経営に取り組めるよう木材の価格保障をすることなど、地域の生産者・林業経営者の状況に沿った支援を強めることこそ必要であります。
 以上、述べて討論とします。

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