ただいま上程されました、議第75号公共下水道事業特別会計補正予算及び議第78号京都市執行機関の附属機関の設置に関する条例の一部改正につきまして、日本共産党京都市会議員団を代表いたしまして賛成の討論を行います。
今回の補正予算の内容は、鳥羽水環境保全センターにおける焼却炉の更新に当たって、新たに下水汚泥固形燃料化施設を設置するために、110億円の補正をしようとするものです。
固形燃料化事業は、低酸素状態で蒸し焼きにするので温室効果ガス発生量が現行炉に比べて少ないことや焼却灰の発生量の削減で最終処分場の延命を図ることができること、固形燃料は有効利用できる、等が効果として挙げられております。
一方、総額110億円もの巨額の税金を投入する事業ですが、公営企業では地方公営企業法の第40条に基づいて具体的な契約は議会の審議がされません。どのような経過で事業化が決まったのか、その必要性や事業効果はどうか、財源はどうなっているか、今後の事業見通しはどうかなど詳細な説明や資料が必要です。第三分科会の質疑の中で、業者選定に当たってはコンサルタントに依拠していることや技術系の職員が十分養成されずに減っていることなどが明らかになり、残りの3施設についての今後の見通しなどは明らかにされていません。更に、事業手法としてDBOを採用しているがBTOや従来方式とどう異なるのか、その事業費の差はどう積算されたのかなども議論もあり、当然理解すべき内容が十分な資料として提供されていなかったことが明らかになりました。私は詳細な資料を提出してそのもとで再審議を行うことを提案したのであります。残念ながら、再審議は認められませんでしたが、今回の審議内容では、あの焼却灰溶融施設の失敗や大型汎用コンピューターオープン化事業などでの問題を再び引き起こしかねないものです。公営企業において、事業の透明性の確保と納税者である市民にきちんと説明と理解を得ることのできる事業とすることが肝要であることを申し述べて賛成討論といたします。