日本共産党京都市会議員団は、議第250号について賛成の態度を表明しておりますので、その理由を申し述べます。
今回の補正予算では、介護施設の基盤整備、民間福祉施設スプリンクラー整備助成、不妊治療費助成制度の拡充、上京区総合庁舎整備の労務単価と資材単価の上昇に対応するためのインフレスライド条項適用による支払金額変更など必要なものであり賛成するものです。とりわけ、保育所の定員増のための基盤整備は、待機児童ゼロといいながら、現実には、900人を超える皆さんが入所を申請しながらも保育園に入れないという事態があり、かつ、定員外入所が年度末で4000人を超えるなど深刻な保育所不足のもとで、さらなる取り組みが求められます。伝統産業従事者設備改修等助成金の拡充については、わが党議員団としても盛りこむように求めてきたものであります。今後については、50万円以上という制約を取り払うことによってさらなる制度拡充が行われることが求められています。
なお、消費税増税が京都経済に冷や水を浴びせる中で、今回の経済対策では不十分であります。海外からの観光客誘致のためのKYOTOブランドPRなどに偏るのではなく、看板架け替えへの支援など京都観光の担い手への財政的支援の措置など京都の魅力そのものを育むことや、消費税増税で打撃を受けている中小企業への支援にこそ力を入れるべきです。
また、伏見区向島地域統合小中一貫校整備に関しては、1000人規模のマンモス化による弊害が懸念されるうえ、統合にむけた条例制定すら市議会に諮られてもいない状況の中で、予算を確保するということは、拙速であり、議会軽視であるといわざるを得ません。平成28年4月の京都市立新工業高校の開校にむけ、立命館中高校跡地に対して一部増築などに着手するための予算が提案されておりますが、立地上の問題点に加え募集定員削減を前提に洛陽工業高校と伏見工業高校との統合を進めるものであり、この点についても問題があることを指摘しておきます。