消費税増税と京都市公共料金転嫁をやめよ
私は日本共産党京都市会議員団を代表いたしまして、2014年度京都市予算案に対して、先ほどの山中渡議員に続いて市長ならびに関係理事者に質問をいたします。
第一の質問は、消費税増税を京都市公共料金に転嫁をしないことです。
4月からの消費税8%引き上げを前に、消費税増税を中止せよ、の声が大きく広がっています。政府は「消費税率引き上げによる税収は、全額社会保障の充実にあてる」と言い、京都市予算でも地方消費税引き上げ分は社会保障にあてる、との説明がされています。しかし事実はどうか。医療では、70歳から74歳の窓口負担が、4月から段階的に現行の1割から2割の2倍にされ、介護では「要支援」の訪問介護・通所介護を介護保険から切り離す計画を進め、年金は2・5%の支給削減に加えて、マクロ経済スライドにより毎年、5000億円もの連続削減が計画されています。こうした負担増と給付削減は3兆円を超えますから、社会保障の充実にあてるどころか、増税8兆円の上に社会保障まで削るというのが真相です。結局、消費税大増税の目的は「財政再建のため」でもなく、「社会保障のため」でもなく、消費税増税で吸い上げた税金を、大企業減税と巨大開発や軍事拡大予算に流し込むことが目的であります。
今回の予算案での消費税転嫁などによる公共料金の値上げは、総額で27億7千万円となっています。とりわけ水道料金は昨年10月の値上げに続く連続値上げであり、年間18億6千万円の値上げの上、今回の消費税転嫁で13億円ですから、これで総額31億6千万円もの負担となります。その上、文化会館や地域体育館、障害者スポーツセンターなどの使用料値上げ、宇多野ユースホステル、青少年科学センターなど多数の値上げは市民生活に打撃を与えるものであるとともに、京都市自治体の仕事そのものに被害を与えます。市民生活に広く負担を押し付けることに市長は心が痛まないのですか。地方自治体のなすべき仕事は市民生活をいかに守るのか、国のひどい政治に対しては負担を軽減させるためにきっぱりと意見することではないのですか。市民生活と自治体にも大変な負担を押し付ける消費税増税は今からでも中止することを国に求めるべきであります。そして、公共料金の値上げは撤回することを強く求めるものですがいかがですか、お答えください。
京都市では昨年11月市会において、消費税の8%への増税を市バス・地下鉄に転嫁する運賃値上げが行われ、利用者の皆さんに新たに10億円もの負担を押し付けることになりました。私は運賃値上げを撤回して市民の足を守るよう求めてきたのでありますが、交通局予算案は値上げを前提として組まれています。交通局がいかに乗客増を図ろうといっても、市バスの初乗り運賃が230円、地下鉄は初乗り運賃は据え置いても、その他では10円の値上げですから、市役所と京都駅間で260円となり、日本一高い初乗り運賃がさらに引き上がるのです。これでは乗客離れが起こると考えられないのでしょうか。昨年の料金値上げ審議の時、私は国に対してバスへの補助制度の実現などを求めて値上げを回避することを指摘したのですが、その取り組みはどのようにされたのでしょうか。そのまま値上げを実行するのでは、公共交通の要としての役割を果たすことができるとお考えなのでしょうか。いかがですか。
わが党は、自治体の業務に関わるものや公営企業の事業などについては、消費税の適用除外にすべきことを求めてきました。フランス等では公営交通は除外されていますが、改めて国に求めるべきです。11月市会で、理事者は「公営企業であることのみを持って適用除外することは、税の趣旨に沿わない」と人ごとのような答弁でありました。市民生活のかかった問題であります。市長の明確な御答弁を求めます。
(市長)消費税増税は、社会保障制度を持続可能にするためあらゆる世代が負担を分かち合い、国・地方の社会保障の財源を確保するためのもの。法の趣旨や通知に則り、施設使用料や運賃に円滑かつ適正に転嫁する必要がある。転嫁しなければ税で負担したり、公営企業の経営が圧迫され受益と負担の公平を損なう。消費税引き上げによる収入は、福祉や子育て支援の充実にあて市民のいのちと暮らしを守る。
地域経済対策について
第二に、地域経済対策についてお聞きします。京都市の物品調達や公共工事は、2012年度の実績で487億円にのぼります。これは市職員給与と合わせ、地域経済に対して大変大きな影響力を持つことは言うまでもありません。私たちは一貫して、このお金を地域内で循環させることで地域経済活性化につなげるように求めてきました。
ところが、2012年度と2011年度を比較すると、金額ベースでは、京都市内中小企業の占める割合が7割から48%へと大きく減り、市外大企業が22%から44%へと大幅に増加しました。この大きな変化の理由は、ここ最近続いたコンピュータシステムなどの大規模改修があります。しかし、これについても、発注にあたって京都市内の企業でも受注できるように仕様を見直し、入札にかける余地もあったのではないでしょうか。また、京都市も出資して京都の先端技術を支援しているアステムなどの力を最大限に生かし、育てる立場で、大型のシステムに関しても受注できるだけの力をつけさせるなどの取り組みも必要です。
せっかくの市民の納めた税金が、京都市の外へと流れ出す形となっていることについて、市長はどう認識していますか。今こそ公契約条例を制定し、京都市が発注する公共工事や物品調達については、市内業者への優先発注、品質の確保、労働者の賃金単価を引き上げること、そのことにより、京都市のお金を地域内で循環させるべきです。
(財政担当局長)毎年入札制度を改革し市内企業への発注を最大限行っている。政府調達適用案件でも市内企業を含む共同企業体に発注。市内企業との契約件数は8割を超えている。指摘は大規模な電算システム開発の一時的なものであり、当を得ない評価だ。公契約条例は来年度も検討を深めるとともに、市内企業の一層の受注拡大、ダンピング対策などに取り組む。
こうした中小業者を守り振興するためにも、中小企業振興基本条例の制定が必要です。
中小企業振興条例制定について、これまでの答弁では、「理念条例なので、個々の振興のほうが必要」と述べて実施しようとしていません。しかし、中小企業振興の理念こそ大事であります。中小企業振興条例を実施している横浜市では、すべての部局・区役所で中小業者振興に努力され、報告書も提出して検討を行い、全庁あげた取り組みをされています。また、以前から振興条例を制定している東京墨田区では、中小業者の仕事作りや受注機会の拡大等努力されてきたことはご承知のとおりです。昨年、墨田区ではスカイツリーが完成して、観光客が2500万人も予定され、一転して観光対策が脚光を浴びているのですが、いかに経済条件が変化した下でも、中小業者支援の姿勢は保たれています。それは地域経済振興条例があり、まちづくりの基本にすえられているからです。京都市においても早急に条例制定にむけて具体化すべきですが、市長のご答弁を求めます。
(産業観光局長)中小企業憲章の理念を新価値創造ビジョンに位置づけ、下支え支援と、ベンチャー企業などの成長支援に取り組んでいる。中小企業振興条例については、他都市の成果を検証し経済団体の意見を聞くなど引き続き検討を進める。
先ほど市長から、消費税について「適正な転嫁」との答弁がありましたが、市民のくらしへの影響も答えられず、国と変わらない姿勢にはとうてい納得できません。
国民健康保険について
第三の質問は、国民健康保険についてです。
国民健康保険制度は、国保法第1条にもありますように、国民皆保険制度を支える社会保障制度であり、憲法25条による国民の権利であります。国民健康保険は市民の22万9千世帯、36万5千人の加入があり、国民に医療を受ける権利を保障する「命の支え」でありますが、加入者の多くは非課税所帯であり、低所得の方が多いことは御承知のとおりです。
新年度の国保予算案では、高すぎる国保料の値下げは行われず、最高限度額の引き上げとなっています。市民の厳しい生活実態から見れば、国保料の引下げを行って払える保険料にすることが強く求められます。このままでは歯を食いしばっても払えない方が増大することは明らかです。
繰り返される保険料の値上げで払うに払えない世帯が増え、4万6千世帯、約20%が滞納せざるを得ないのが現状です。わが党は、国保制度の根幹を支える国の負担が45%から38・5%へと減らされていることに問題があり、この改善に市長は全力をあげることを求めてまいりました。「国保運営協議会」報告書でも、「被保険者においてもその負担は限界に達しつつある」と述べていますが、国負担の拡大に全力をあげる市長の決意をお示しください。
2011年度の国保会計に対する一般会計からの繰入は、交付税措置分を除くと31億円となっていますが、基盤安定等分を除く京都市独自の繰入額は20政令都市中13番目で他都市と比べても努力が足りません。市民のいのちと健康を守る自治体の責任を果たすためにも国保料の引下げを求めます。決意はいかがでしょうか。
保険料が払えない世帯に対して、短期保険証や資格証明書の発行を行い、差し押さえが急増しています。差し押さえの現状は、2005年は370件7270万円でしたが、2012年で1844件3億93百万円と約5倍にもなっています。
差し押さえは、加入者の方の命綱に対して、つまりわずかな年金や生活費、ご商売なら売掛金や手持ち金等を抑えますから、くらしをいっそう困難にしてしまいます。払うに払えない生活実態をどう改善するのかに腐心する事こそ行政の責任ではありませんか。親身で丁寧な相談にのること、生活実態をよく理解して分割納入や減免措置を行うこと、必要な方には生活保護の紹介をすることは自治体の仕事です。さらに、一部負担金減免制度が後退しています。2001年度が683件1億6600万円でしたが、2012年には90件1155万円にまで落ち込んでいて、その改善が求まられます。短期保険証や資格証明書の発行をやめること、一部負担金制度の改善を行うよう求めますがいかがですか。
京都府は2010年、「市町村国保を都道府県単位化し、都道府県と市町村が共同で運営する制度」にするよう国に求めていますが、これは本末転倒であります。一元化によって自治体独自の繰入をなくしますから、結果として国保料の値上げと医療の質の低下、受診抑制につながることになります。市長はその認識を持っているのですか。答弁を求めます。
(保健福祉局長)最高限度額の引き上げで保険料率を据え置き、平均保険料を下げる。きめ細かで丁寧な窓口での相談の上で短期証等を発行することは、公平性の観点から必要。
都道府県単位化は本市が要望する医療保険制度の一本化へのステップと評価している。今後も国に意見を述べ、財政支援の拡充も要望する。
焼却灰溶融施設契約解除による損害賠償問題について
第四の質問は、焼却灰溶融施設契約解除による損害賠償問題についてです。
昨年8月、京都市は焼却灰溶融施設建設の契約解除を住友重機械工業に通告しました。溶融施設はダイオキシンの発生や度重なるトラブルで稼動の目途もつかず、性能審査委員会で2013年8月末までに引渡しが不可能と判断され、契約書に基づいての解除でありますから、客観的にみて当然の判断でありました。京都市は、今議会で訴訟の議案を提案されていますが、市民に一切損害を与えることないことを明言し、損害賠償請求をする決意を求めるものです。
更に、京都市政の歴史において、前例のない今回の建設契約解除及び202億円に上る損害請求という事態の責任は市長にあることは明白です。元々、焼却灰溶融施設はごみの減量化という根本的な対策をおろそかにして、180億円もの税金投入で焼却灰を減量させる、ハコモノ行政の典型でありました。私は当初から「不要な施設」と指摘して参りました。建設費で180億円、年間経費が20億円ですから50年で1千億円以上にもなります。もっと市民と一体となったごみ減量化に取り組むならば、こんなに経費もかかりません。いかにごみを減らすことができるのかが最大のカギであります。しかも建設中にトラブルが相次いで発生して本格稼働にいたらず、わが党議員団は建設撤回を強く求めたのでありますが、市長は2011年11月に「原点に返って総点検」を指示し、その後のトラブル発生においても明確な判断もできないまま4年近くも過ぎてやっと契約解除となったのです。市長は多額の税金を使っての市政混乱の責任をどう取られるのですか。御答弁を求めます。
(塚本副市長)家庭ごみ有料化や事業系ごみ袋の透明化等の推進でごみ量はピーク時から4割減となった。技術的に確立された焼却灰溶融施設整備を進めてきたが、住友重工の技術的問題で契約解除となったもの。司法の場で速やかに解決を図るとともに、埋め立て処分地の延命策については廃棄物減量等推進審議会で検討する。
市バス・地下鉄事業について
第五に、市バス・地下鉄事業についてお尋ねいたします。
市バスは3月22日から「市バス新運転計画」を実施して、バス車両の増加や西賀茂をはじめとする路線の拡大、ベンチや上屋の増設、バスロケシステムの3年間で200基建設、バス系統ごとの色分けでわかりやすい路線等乗客の増加に向けて積極的な取り組みを予定しています。この中で均一区間が嵐山等一部で拡大されています。民間バスとの協議が整っての実現となったのですが、私は京都市内全域を均一区間として料金を一本化し、1日乗車券等の乗客サービスを向上させることが必要と考えますがいかがでしょうか。
(公営企業管理者)嵯峨・嵐山地域では、均一区間拡大で利便性向上、将来的増収につなげようと実現した。民営バス事業者の経営の課題があるが引き続き協議を進める。
更に、公共交通であるバスに対する市民の期待が高まっています。この間、北区西賀茂地域、山科の鏡山など路線の拡大がされていますが、交通不便地域におけるバス路線設置が求められます。山科区の小金塚や南西部地域、伏見の藤城学区、向島地域、南区や右京区等バス路線の拡大を求める声が大きくなっています。京都市は、市民・利用者とのバス路線やダイヤの設定などについて協議する場を設置し、要望に応えていくべきです。いかがですか。
京都市内は、春や秋の観光シーズンはもとより年中交通渋滞が発生して、バス走行に支障をきたしています。交通局は京都府警との連携を持って走行環境の改善等努力をされていますが、車の総量規制を本格的に実施することが不可欠です。都市計画局「歩くまち・京都」では、自動車分担率を20%以下にして公共交通分担率を引き上げることになっていますが、今こそ東大路通りなど思い切った総量規制に踏み切っていくことが求められます。いかがですか。
(交通政策監)区役所、自治連、関係局、交通事業者が連携し公共交通利便性向上の検討している。行政や交通事業者が一体となって住民の主体的とりくみを支援する。
総量規制は住民生活や経済活動に大きな影響があり、パークアンドライド等の自動車流入抑制や秋の嵐山等必要な交通規制を行っている。
地下鉄烏丸線について転落防止柵が新年度に御池駅、次年度に四条駅と京都駅に設置されることが決まっています。私はかねてより、烏丸線全駅に早期に設置することを求めてまいりました。国の補助制度が建設補助と同じであるため、財政面での困難が早期設置の障害となっています。補助制度のいっそうの拡大を国に強く求めて、一日も早く烏丸線全駅に可動柵設置がされるよう求めます。決意をお示しください。
(公営企業管理者)三駅整備後、全駅の設置には、財政的課題もあり引き続き国に対し補助制度の拡充と安全かつ低コストな可動柵の技術開発を要望する。
少人数学級の実現と高校入試制度の改善について
第六の質問は、少人数学級の実現と高校入試制度の改善についてです。
少人数学級の拡充につきましては今日の教育現場の現状から、また、「行き届いた教育」の実現のためにも、保護者や学校関係者及び広範な市民の皆さんからも要望が寄せられています。わが党議員団もかねてから要望してまいりました。政府は2011年度から小学校1年生に35人学級、2012年度から2年生で35人学級となりましたが、京都市のように先行して実施している自治体に対し、2年生の財政措置はされず、その後は見送られています。教育長の本会議答弁では「少人数学級の更なる拡大に向け、教職員の定数改善について国や府に引き続いて要望する」と述べられ、少人数学級の必要性を認められ予算要望もされています。今こそ小学校全学年で少人数学級を実現することを強く求めます。
また、「学校の先生は仕事に追われて大変」という声は地域の中でも聞こえてきます。先生方にお聞きしてみました。「子どもたちに少しでも多く接していたいけど、授業の準備や会議の出席、レポートの提出等におわれて時間が取れません」と悲鳴の声でした。2012年11月に全国教職員組合が実施した「勤務実態調査」で、京都の調査結果は1ヶ月の時間外勤務が、平日及び土・日で72時間7分、持ち帰り仕事が21時間32分、合計93時間39分となり、全国平均を2時間26分も上回っています。今こそ、定数改善に向けて真剣な要望を重ねて実現すべきです。京都市としての独自の増員を行うことが求められます。実施には16億円の財源が必要と答弁されていますが、これまで10年間で100億円も削ってきた教育予算を拡充することは当然ではありませんか。市長の決断を求めるものです。
(教育長)全国に先駆けて小学校2年生の35人学級、中学3年生の30人学級を実施。教員の事務負担を軽減するIC活用の校務支援システムなど教育条件向上に努めている。教員定数確保は国の責務。独自の実施は財政上困難であり、定数改善を国や府に引き続き強く要望する。
次に、新しい公立高校入試制度についてお尋ねいたます。京都市・乙訓地域の公立高校入試制度がこの春から単独選抜の導入や通学圏の拡大等で大きく変わりました。これまでの「京都市北・南通学圏」が統合され「京都市・乙訓通学圏」に拡大され、前期・中期・後期の三段階選抜となります。ところが、公表された希望調査を見ますと、京都市・乙訓地域の前期選抜で5000人が不合格体験をすることになります。しかも、不合格となった中学生が直後に行われる中期選抜までに、新たな志望校を選んでの再挑戦は、あまりにも厳しいもので不安が広がっています。受験生の皆さんや保護者、先生からのお話をお聞きしますと「どう選択していけばいいのか判らない」「合格ラインがわからず、志望校が定まらない」と不安の声でした。入試制度の変更で大混乱となっています。中学校卒業生に見合った募集定員を増やさないために、卒業生にとって公立高校は「狭き門」になっていること、従来に比べて過度に競争的な入試制度になること、そして選抜制度の複雑さを更に加速させてしまうことが大きな問題です。地元の子どもさんが地元の高校に安心して通える高校づくりが今求められています。
1・2年生にとっても大きな問題であり、私は現場や子どもの声をよく聞いて制度の見直しをすることを強く求めるものですがいかがですか。
(教育長)主体的に高校を選べるよう、通学圏統合、単独選抜を導入した。複数の受検機会で前期選抜に志願した生徒の9割以上が中期でも同じ普通科高校を希望するなど、意欲的に第一志望校にチャレンジ。新制度の周知や、高校説明会、進路指導で、大混乱は生じていない。
山科区の河川改修について
最後に、山科区の河川改修についてです。
昨年9月15日から16日にかけて台風18号の被害が発生したことは記憶に新しい所です。「大雨特別警報」がはじめて出された中、京都市内各地で浸水被害が発生しました。
山科区では安祥寺川や四ノ宮川、旧安祥寺川における越流・氾濫、周辺部における土石流の発生等により、全壊1件、床上浸水35件、床下浸水166件、土砂崩れ・冠水・倒木・落橋などの被害が起こり、地下鉄東西線・京阪京津線が4日以上に渡って不通になるなど甚大な被害が発生しました。
市街地を蛇行する四ノ宮川は、全体として川底が浅く、大量の雨量に耐えられない状況にあり、かねてから抜本的な改修が求められてきました。安祥寺川は、JR東海道本線・湖西線のガード下の道路の下をくぐるルートであり、今回ここが氾濫して京津線沿いに流れて地下鉄東西線が不通となりました。旧安祥寺川も越流して民家に流れ込みました。
いずれも改修が求められていたのですが、一級河川のため京都府の管理でした。住民の要望に対して、京都市や京都府、国、JR などが責任を押し付けあって着手してこなかったのであります。早急な改修を強く求めまして質問といたします。
(市長)国・府の管理河川はそれぞれ責任を持って管理しており、台風18号の被害をふまえ、緊急対策を強く求めた。安祥寺川は府が浚渫や不法占拠橋の撤去を実施。市では、道路上にあふれた水を河川へ戻す対策等、検討している。