日本共産党京都市会議員団は、地方公務員給与に関する意見書について、わが党議員団の提案については賛成し、自民、民主・都みらい、公明、無所属からの提案については反対を表明しておりますので、以下その理由を述べます。
2013年度の地方公務員給与について、総務大臣から国家公務員給与の7.8%削減に準じて引き下げを行うよう求められています。4月22日に出された地方六団体の共同声明において、「条例により自主的に決定されるべき給与について、引き下げの要請が行われたことは、あってはならないことである」と主張しているように、このことは決して認められるものではありません。
その上で、日本共産党の意見書案では、政府の給与削減要請の3つの問題点を指摘しています。第1に、地方固有の財源である地方交付税を、給与引き下げの要請手段として用いたことは交付税の役割を否定している点であります。第2に、政府自らが定めた人事院および人事委員会勧告による公務員給与確定ルールすらも無視した点であります。この点については、提案された当時の自民党幹事長も「ある意味、憲法違反だ」と厳しく指摘しています。第3に、大幅な給与減額は、市職員の生活破壊にとどまらず、民間労働者賃金や地域経済にも悪影響を与えるものであり、働く人々の所得を引き上げて消費を活性化させるという経済の抜本的な建て直しの道に逆行している点であります。政府は、このような給与削減の要請は直ちに撤回すべきです。
なお、自民党、民主・都みらい、公明、無所属が提案する意見書案は、市民サービスの後退をもたらしている市職員数の削減や地域経済に悪影響をもたらす給与費の削減などの門川市長による行財政改革を積極的に評価する内容となっています。必要な市民サービスの確保や地域経済活性化の観点に逆行しているといわざるを得ません。今回の理不尽な給与減額措置について撤回をもとめていないという点も、きわめて不十分であり、賛成することはできません。
日本共産党案への賛同をお願いして、討論とします。