伏見区選出の西野さち子です。今臨時議会に提案されています、請願第1号・2号 東部クリーンセンター余熱利用施設の存続について、日本共産党議員団は不採択の提案には反対の態度を表明していますので、採択すべき立場で討論を致します。
この請願は、京都市が東部クリーンセンターの廃止を決めた時から、施設のある伏見区醍醐地域の住民、特に利用者の方々から、「余熱利用センターが廃止されたらどうしよう」という不安の声が広がり、「自分たちの声を議会に届けよう」と提出されたものです。署名運動は大きく広がり、その力が京都市を動かし、老人保養センターと図書館は改修してボイラーも付けて残すことになりました。これは署名運動の大きな成果です。しかし、プールについては廃止と言う事です。そもそもこの施設は、東部クリーンセンターと石田水環境保全センター(下水処理場)の施設建設に際して、周辺住民のための施設として建設されたものです。今回はそのうちのクリーンセンターの焼却炉が廃炉になるだけで、下水処理場は残ります。これまで市民はごみの減量に努力し協力をしてきた結果、焼却場は3工場体制で可能になったのです。努力の結果がこれでは、住民が納得できないのは当たり前です。また、醍醐地域には、安価で気軽に使用できる施設が他には有りません。
私は、半年以上にわたって利用状況を調査するとともに、利用者の声や、地域の皆さんの声の聞き取り調査をしてきました。「コミニティバスに乗って毎日通っています」という高齢者の方、「プールはリハビリにとってもいいので週3回以上通っています」という脳梗塞の方、「夏休みは毎日泳ぎに行く。無くなったらイヤや」という小学生など、存続への声が非常に多いのが特徴でした。そして、先日、私のところにハガキが届き「プールが廃止されると知り残念に思います。ぼくも糖尿病で散歩が欠かせず、プールを利用しています。廃止されないよう一層の努力をお願いします」という声を頂きました。余熱利用センターは地域住民の皆さんの交流の場であり、健康増進の場でもあります。醍醐地域をはじめ、京都市民の方々が、年間20万人以上も利用されていることからも、施設の果たしてきた役割の大きさがわかるのではないでしょうか。ところが、この請願は、たった2回の審査で不採択とされてしまいました。くらし環境委員会での審査は「地元の公害防止対策協議会の意見はどうか」と言う事に重点が置かれ、施設の果たす役割や重要性、なぜ請願が出されたのか等はほとんど議論されませんでした。そして、「温水でなくてもいいから夏場だけでもプールを残してほしい」という声もある中での結論の押しつけはあまりにも拙速です。議会の責任を果たしているとは言い難いのではありませんか。
市民の声にしっかりと耳を傾けることのできる議会審査を進めるとともに、今請願は不採択にするのでなく、採択を求めまして、私の討論を終わります。